記者会見エネルギー外交選挙

役員会・役員連絡会後 茂木幹事長記者会見

2023年8月29日(火) 10:14~10:34
於:党本部平河クラブ会見場

茂木幹事長

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【冒頭発言】

役員会・役員連絡会の概要をご報告いたします。
ALPS処理水について、関係閣僚会議の判断を受けて24日、海洋放出が開始された。科学的根拠に基づき、IAEAとも協力し、放出後のモニタリングデータを含めて、透明性の高い情報発信を行なっていく。
中国政府による、日本産水産物の輸入停止の発表に対しては、外交ルートで、即時撤廃を求める申し入れを行うとともに、科学的根拠に基づいて、専門家同士がしっかりと議論を行なっていくよう強く中国政府に働きかけ続けていく。多数の迷惑電話や日本人学校への投石など、極めて遺憾な事案については、中国政府に強く申し入れを行なった。わが国水産関係事業者が損害を受けることのないよう、万全の対応を取る。影響を受ける水産物の消費拡大に向けて国民的な取組みを進める必要がある。党においても協力をお願いしたい。
また、物価高に直面する国民の生活を守ることは最優先の課題である。まずは、過去最高水準となるガソリンなど燃料油価格対策に緊急で取り組む。政調会長に先週、今月内に与党として提案を示すことを指示したところ。その他の対応は、経済対策全体の中で扱いをしっかりと検討していく。
諸般の事情が許せば、9月5日から11日の日程で、インドネシア及びインドを訪問する。ASEAN関連首脳会議では、本年が日ASEAN友好協力50周年であることも踏まえつつ、さらなる関係強化を進めるとともに、12月の特別首脳会議に繋げる。G20サミットでは、ロシアのウクライナ侵略による食料安全保障や、開発、保健、デジタル化推進といった重要課題について議論を交わし、G7議長国として、G7広島サミットの成果をG20サミットに繋げる。
いよいよ9月を迎える。夏の間に伺った現場の声もしっかり活かして、また、国際関係の変動も見据えて、内政・外政に山積する諸課題に取り組んでいく。役員各位には、引き続き政権運営にご協力をお願いする。
私(茂木幹事長) からは、先週、岸田総理から与党に対し、燃料油の高騰対策を検討するよう指示があった。現在、政調において検討を進めており、今後、党としての考え方を速やかに取りまとめ、政府・与党で連携しながら実効的な対策を講じていきたい。
福島第一原発の処理水について、先週24日から東京電力が海洋放出を開始した。放出された水や放出後の周辺海域のトリチウム濃度は基準をはるかに下回っているとのモニタリング結果が公表されている。政府には、今後も安全性の確保や風評被害の防止に関する取組みをしっかりと進め、万全の対応をお願いする。
また、日本の水産物の輸入停止措置や事実に反する情報の発信など、中国の根拠のない対応は、断じて受け入れられない。政府には引き続き、国際社会に対して、科学的根拠に基づく丁寧な情報発信を行い、また中国に対しても嫌がらせ電話や投石をはじめ不当な対応をやめるよう強く求めてもらいたい。
本日13時より東京プリンスホテルで、岸田総裁を実行委員長として、故青木幹雄先生の「お別れの会」が自民党と青木家の合同で執り行われる。
髙木国対委員長からは、先週24日の立憲との国対委員長会談において、ALPS処理水放出に関して、衆参両院での予算委員会の閉会中審査を求められた。今後の状況を見つつ、政府とも相談しながら対応を検討していく。
野上参議院国対委員長からは、東京電力福島第一原発のALPS処理水に関して、先週24日、立憲から閉会中審査の申し入れがなされた。衆議院と連携を密にし、対応して参る。
参議院予算及び国会図書館予算の概算要求について、明後日31日(木)、議運の庶務小委員会、図書小委員会をそれぞれ開会し、説明聴取・質疑応答を行う予定である。
関口参議院会長からは、本日行われる故青木幹雄元参議院議員会長のお別れの会については、参議院としても、主催いただく岸田総裁をはじめ、党役員の皆様に心より感謝申し上げる。式が無事に執り行われるよう、よろしくお願いする。
世耕参議院幹事長からは、中国による水産物輸入規制に対しては、政府として毅然とした対応をとっていただいていることを高く評価したい。引き続き、最大限強い対応をしていただきたいと思うし、国際社会への情報発信、被害を受けている漁業者、事業者へのサポート等に全力を尽くしていただくようお願いする。
森山選対委員長からは、10月22日投開票予定の衆参補欠選挙に関して、先週24日(木)に、参議院徳島県・高知県選挙区に、新人で高知県議会議員の西内健(にしうち・けん)氏、衆議院長崎4区には、同じく新人で選挙区支部長に決まっている金子容三(かねこ・ようぞう)氏の公認を決定し発表した。
この週末に、既に何人かの役員に現地入りしていただいているが、これら補欠選挙は、秋の政治決戦とも言うべき大変重要な戦いであり、各位のご支援・ご協力のほど、よろしくお願いする。
萩生田政調会長からは、ALPS処理水については、先週、水産部会と水産総合調査会の合同会議で政府から報告を聞き、風評対策や今後の水産加工の在り方等について意見交換を行なった。また、中国の反応と日本政府の対応については、明日の外交部会で議論することになっている。いずれの問題も、引き続き政府側と連携し、しっかり対応してまいりたい。
今週の政調審議会は、8月30日(水)を予定している。各部会等から概算要求の重点項目について報告を受けるとともに、政府への提言等についても審査を行うことにしている。
先週、岸田総理から、「ガソリンなどの燃料油価格対策について与党で速やかに検討を行い、今月内に一定の方向性を提案するように」との指示があった。これを踏まえ、本日10時30分より政調全体会議を開催する。この会議で党内の意見を聴取し、明日の政調審議会で党政調としての手続きを行なった上で、総理にご報告したいと考えている。
遠藤総務会長からは、本日は、総務会は予定していない。次回の開催については、諮るべき案件が出てきたらご連絡する。
その後の役員連絡会では、石田広報本部長から、直近の世論調査結果について説明がありました。
役員会・役員連絡会の概要は以上です。

以上です。

質疑応答

Question
NHKです。今年度補正予算について。幹事長は26日の講演で、秋に経済対策をまとめて、補正予算を実行していくと述べられましたが、松野官房長官は、昨日の会見で「まだお答えする段階ではない」としています。あらためて補正予算編成の必要性についてお聞かせください
Answer
今日の役員会での総理の発言でも、ガソリンなどの燃料油の価格対策を緊急で行う。その他の対応については、経済対策全体の中で扱いをしっかり検討していくと。このように発言されていて、その通りだと思っております。第2弾と言いますか、第1弾、ガソリン対策についてはガソリン等燃料油価格の高騰については早急に行うと、それ以外の電気であったりとかまた、様々な賃上げに向けた支援策とかそういったものについては総合経済対策の中でまとめると、総合経済対策を策定したら、それは策定だけではなくて当然実行することになると思っております。
Question
朝日新聞です。関連して、補正予算について幹事長は講演で言及されましたが、補正予算の時期、あるいは規模について、いつごろ、どの程度が望ましいと現時点ではお考えでしょうか。
Answer
まだ分かりません。
Question
TBSです。冒頭でもありました、ガソリン価格高騰に対する激変緩和措置について伺います。政調で調整中とのことですが、政府・与党は9月から補助を拡充し、当面の想定小売価格をレギュラーガソリン1リットルあたり170円台までに抑える方向で調整に入った、との話が出ています。現在の具体的な調整状況と、高騰するガソリン価格に対して補助を拡充していく必要性について、あらためて幹事長の考えを伺います。
Answer
今まさに調整中ということでありまして、政調も今日全体会議をやりまして、明日政審で取りまとめて、明日、政府の方に報告をすると、そういう途中段階だと思っておりますが、ガソリン価格、168円、170円程度に抑えられてきたのが、今、国際価格が相当上がってきているということで180円を超えるレベルまで来ておりますので、一定の抑制策というのが必要だと思っておりまして、そのレベルをどうするか、またこの対策をいつまで続けるかと、まさに今調整が行われていると思っております。
Question
時事通信です。9月1日で関東大震災から100年を迎えます。それに絡んで、憲法改正により緊急事態条項を創設する必要性についてどのようにお考えでいらっしゃるか、お聞かせください。
Answer
わが党は、憲法改正の条文イメージとして、巨大地震など大規模災害によって緊急事態が発生した場合、国会の機能を出来る限り維持するための規定などの提案を行っているところであります。今年の通常国会では、憲法審査会において、衆院15回、参院7回の審議が行われて、緊急事態条項についての議論も相当深まってきたと考えております。特に衆議院の憲法審査会では、国会議員の任期延長など緊急事態条項の「総括的な論点整理」が示されまして、前向きな議論が進展していると思っております。今後も憲法審査会の安定的な開催と議論の積み重ねを図り、新しい時代にふさわしい憲法のあり方、選択肢を国民に提示するための取組みを前に進めていきたいと思います。
Question
毎日新聞です。世論調査の結果についてお伺いします。先週末、弊社が行った世論調査で、内閣支持率は26%と先月から横ばいとなりました。その要因の一つとして、東京電力福島第一原発の処理水放出が始まったことが考えられ、質問項目における政府と東電の説明が不十分との回答は60%にのぼりました。今後どのように、地元漁業者を含む国民に対して、政府が理解を拡げていくべく、取り組むべきか、幹事長のお考えをお聞かせください。
Answer
最近の各社の世論調査を見てみますと、ALPS処理水の海洋放出については、どの調査を見ましても、「評価する」との声が、「評価しない」という声を上回っていると、こういう結果であると思っています。また、海洋放出後のモニタリング結果でも、トリチウム濃度は検出限界値を下回り、また周辺の魚からもトリチウムは不検出だったと承知をいたしています。政府には、今後も関連するデータを透明性高く公表し、地元の方々や国際社会に対して丁寧な説明を続けてもらいたいと思います。
Question
読売新聞です。冒頭の森山選対委員長の発言にもありました衆議院長崎4区の補選について伺います。10増10減の区割りの変更前の旧4区で行われて、解散があった場合は新3区で行われるような特殊な状況ですが、この補選をどう戦うべきだとお考えでしょうか。
Answer
10増10減の結果、今回の補選が行われる旧4区のエリアは新3区の方に包含されるということになるわけでありまして、したがって新3区の支部長に選任しました金子容三さんを旧4区の候補者として擁立する。こういう選挙になるわけですが、当然それぞれ持っている、新3区の中でも旧3区の部分と旧4区の部分で持っている地盤等の違いがあると思いますが、10月5日が参議院、その後の10月半ば前の告示ということでありまして、かなり時間的にも迫ってきている。国政選挙ですから、参議院の高知・徳島を含め、党を挙げてしっかりと取組みを進めていきたいと思います。
Question
北海道新聞です。自公の東京での選挙協力についてお伺いします。自公間で交わす合意文書に関して、公明党の石井幹事長が「信頼関係が元に戻るような中身になる」と述べています。現在の調整状況と、文書を交わす時期について目途などがあればお願いいたします。
Answer
わが国が直面する内外の諸課題の解決に向けて、政権の安定は極めて重要だと、これまで申し上げてきた通りでありまして、そのためにも、与党として1議席でも多くの議席を獲得するため、東京も含めて、全国レベルでさらなる協力関係の強化を図りたいと考えているところでありまして、この観点から、両党首で確認した方向に沿って、調整を進めたいと考えています。
Question
日経新聞です。インボイス制度について伺います。導入まで残り1ヶ月となりましたが、免税事業者の登録件数は2割未満で、日商などは「制度の理解が進んでおらず混乱が生じる」との懸念を示しています。政府に求める対応など幹事長のお考えをお聞かせ下さい。
Answer
消費税の複数税率のもとで適正な税率を適用する観点から、インボイス制度の導入は重要であり、円滑な制度移行に向けて着実に準備を進めていく必要があると考えています。わが党が昨年末に取りまとめた「税制改正大綱」では、インボイス発行事業者に対する納税額の激変緩和措置、事務負担の軽減措置の実施に加え、プッシュ型の周知や広報、説明会の充実を盛り込んだところです。政府では、この大綱に沿って、幅広い事業者に軽減措置の案内のリーフレットを送付するなどの確実な周知に努めていると承知しています。事業者の方々の理解の促進に向け、引き続き説明会や相談窓口の充実などを図り、制度移行の取組みを進めてもらいたいと思います。システム導入等の補助制度も既にあるわけでありまして、まさに何らかの形で必要な支援策というものがあれば、それについては検討したいと思います。