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2022年1月24日(月) 17:41~18:03
於:党本部平河クラブ会見場

茂木幹事長

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【冒頭発言】

今日は、役員会の前に開催されました「皇室問題等に関する自民党の懇談会」について先に報告いたします。
今日が第一回目となります「皇室問題等に関する懇談会」でありますが、懇談会のメンバーについては、基本的には麻生副総裁が座長で、私が座長代理で役員会のメンバーを中心にメンバーに加わっていただいております。今日の会議では、政府の方から有識者会議の報告、13回の議論を重ねまして昨年の12月の22日に報告が出されたわけでありますが、その報告について説明を受けました。先週、衆参の議長の下で各党の代表が集まって報告を受けたところですが、その際、衆参の議長の方から、まずは各党で、この報告について議論を深めて欲しいということで、それを受けてわが党としても、この懇談会を立ち上げたところであります。今日の懇談会でありますけれど、この有識者会議の報告の内容と、基本的な考え方として2点指摘がされておりまして、一つは皇位継承について悠仁親王殿下までの皇位継承の流れをゆるがせにしてはならない、2点目、その上でこの皇位継承の問題とは切り離して、皇族数の確保を図ること、これが喫緊の課題であると、そしてこの皇族数の確保の具体的な方策として、二つプラスアルファというか、三つなんですけれど、一つ目は内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持すると、二つ目に養子縁組によりまして皇統に属する男系の男子を皇族とすることが出来るようにすると、三つ目は皇統に属する男系の男子を法律により直接皇族とする、こういう三つの方策。これが示されておりまして、その基本的な考え方、具体的な方策について説明があったところでありまして、その後、懇談会のメンバーで若干の質疑であったりとか意見交換を行ったところであります。事柄の性格で、詳細に誰がどう言ったかということは控えたいと思いますが、例えばその皇室に対する制度的な位置づけと国民の皇室に対する受け止め方とこういったことの整合性というか、関係をどう考えていくのかと、こういった議論もありましたが、全体の受け止めとして報告書はバランスのとれたものになっていると、こういうものだったと思っております。そして、今後のことを考えますと、先ほど申し上げたような三つの方策、これを実現するにしても皇室典範の改正、もしくは皇室典範特例法の制定と、こういったことが必要になってくるわけでありまして、諸般の事情を見極めながら静かな環境の中で議論を進めていくことが望ましいということで一致をいたしました。そこで、今後の議論の進め方については座長であります麻生副総裁に一任することになったと。皇室問題等に関する懇談会については以上です。
それから役員会の概要でありますが、まず岸田総裁からは、昨日、名護市長選、南城市長選、自公推薦候補が再選を果たした。今年、沖縄始め、選挙イヤーにとって良い第一歩になった。
オミクロン株の感染急拡大が続いていて、22日に全国で新規感染者が過去最多となった。先週21日(金)から首都圏を含む13都県に「まん延防止等重点措置」を適用した。さらに近畿圏を含む18道府県からも重点措置適用の申請があって、沖縄等3県の延長を含めて、本日、関係閣僚会議を開いて対応を決定したいという話でした。病床がひっ迫するような事態になることのないように、引き続き高い警戒感を持って取り組むという話がありました。
それから先週の金曜日に、バイデン大統領とオンラインで80分間に渡って、首脳会談を行った。良い雰囲気での会談が出来たということでした。会談では、自由で開かれたインド太平洋実現に向けた連携の強化、次回の日米豪印、クワッドの首脳会談を今年前半に日本で開催すること、そしてその際のバイデン大統領の訪日について合意した。また、東シナ海、南シナ海、香港、新疆ウイグル、こういった中国を巡る諸課題、北朝鮮の核・ミサイル問題についての緊密な連携で一致をし、バイデン大統領からは、拉致問題の即時解決への強い支持表明があったと。経済の2プラス2の開催についても合意をしたと、更に経済の分野では自分が提唱する新しい資本主義への強い支持があり、今後、意見交換を続けることになったという話でありました。
今日から、予算委員会での議論が始まった。政府・与党で連携しながら、気を引き締めて臨んでいきたいという話でありました。
麻生副総裁からは、先ほどご説明をしました皇室問題等に関する懇談会について発言がありました。
私からは、今年最初の重要選挙となる沖縄の名護市長選挙で、自民・公明両党が推薦する現職の渡具知武豊候補が、2期目の当選を果たすことができた。辺野古のある名護で、そしてオミクロン株の感染が拡がる中で、前回の票差が3,500票弱でありましたけれど、今回は5000票以上の差をつけて勝つことができた。大差という勝利だと思う。
また、前回敗れた南城の市長選でも、自公の推薦候補である古謝候補が返り咲きを果たすことができた。
今年は夏に参議院選挙、秋には沖縄の知事選が控えている。選挙イヤーの初戦で、良いスタートを切ることができた。協力いただいた役員の皆様にも、御礼申し上げたいと言ったところであります。
そして、今日から予算委員会で基本的質疑が始まったわけでありまして、わが党からは、高市政調会長、上川幹事長代理の女性2人がまず質問に立った。それぞれに特徴があって、自民党の多様性を示す上でも、非常に良い質問だったと。結構、役員会で笑いが出ました。本予算の一日も早い成立を目指して、全力で取り組みたいと、お話をしました。
髙木国対委員長からは、本日と明日はテレビ入りで、基本的質疑をそれぞれ7時間行うことになっており、26日(水)も基本的質疑を行うように協議中だということ。また、今朝、与野党の国対委員長会談を行いまして、先週の財務副大臣の読み間違いをお詫びした。また、総務省の各目明細書の誤記載につきまして、本日の予算委員会冒頭で総務大臣から陳謝の発言をし、財務大臣からは予算書への影響や予算書自体の誤りはなく、他省庁の明細書について再確認を行っていると、こういう発言をすることで、予定通り審査を進めることで与野党の国対委員長、合意をしたという報告がありました。野党からは、統計問題に加えて、今回の件も含めて集中審議を求められているということであります。またコロナ対策について明日にも、まん延防止等重点措置の地域追加が予想されるわけで、国会への事前報告など、速やかに対応できるようにしておきたいという話でありました。
岡田参議院国対委員長からは、まず、参議院で今日から予算委員会が始まった。主戦場は衆議院ということになるけれど、この衆議院での議論というのが当然、参議院での議論にも反映をされてくるということで、注意深く見守っていきたいと、こういう話がありました。
関口参議院会長からは、先週の参議院代表質問でご協力をいただき感謝申し上げる。予算の早期成立に向け、衆議院と緊密に連携したいと思っております。また、名護、南城の市長選挙の勝利についても言及がありました。
世耕参議院幹事長からは、改選議員にとって、明日で任期満了の6か月前となる。昨年10月に衆議院の選挙もあり、またコロナの影響もあって、例年に比べて準備が遅れている部分も見受けられているので、党本部としてもさらなる指導をよろしくお願いするという話がありました。
遠藤選対委員長からは、名護、南城の市長選に勝利することができた。秋の沖縄知事選に向けて、それぞれ色んな選挙が、これからあるわけでありまして、一つ一つ着実に戦っていきたいという話がありました。そして、先週20日(木)から山口県の知事選が始まっている。来月6日の投票日に向けて、わが党と公明党が推薦した現職の村岡嗣政知事の当選に向け、引き続き県連と連携していきたいという話がありました。
高市政調会長からは、今週から来週にかけ、予算関連法案の審査がピークを迎える。政調審議会は、今週は火曜、木曜いずれも開催して、19本の審査を予定している。なお、予算関連の閣法・条約の残りが8本あるようでありまして、これについては、2月1日の政審で審査を行いたいということでありました。
福田総務会長からは、総務会は明日11時から開催をしますが、今週は火曜、金曜と開催をするということで、明日火曜が8本、そして、金曜が11本。これで先ほどの高市政調会長の19本になるわけでありますが、この審査を予定しているという話でありました。
私の方からは以上です。

質疑応答

Question
NHKです。皇位継承の懇談会の件ですが、今後の対応は、麻生副総裁に一任ということですけれども、2回目以降の会合を開く見通しが立っているのかということと、また結論を出す時期については幹事長、どのようにお考えでしょうか。
Answer
これは座長であります副総裁とも今後の進め方については、よく議論したいと、こんなふうに思っておりますけれど、例えば今日、政府の報告にもありました三つの具体的な方策、これを行っていくためには、実際には皇室典範の改正を行うなり、新たな特例法を作るということが必要になってくるわけでありますけれど、おそらく何の事態というか、ある意味ご意向待ちの皇族方がいらっしゃらない状況で、急にそういった皇室典範の改正なり、また特例法をつくるということは中々想定しがたいのではないかなと思っております。そういった意味において諸般の事情も考えながら、今後の進め方を考えたいということでありまして、決して議論を先延ばしするということではありませんけど、慎重に全体の状況等々を見ながら、次回の会合をいつ開催をするのか、またその会合において、どういうテーマについて議論するかということについては考えたいと、こんなふうに思っておりますが、少なくとも例えば前回、平成29年、この天皇の退位についての特例法を制定すると、この時は天皇陛下の方が退位についてのお考え、お言葉をお述べになると、こういった状況を踏まえて法的な対応を取るということになったのですけれども、その時と比べて何らか今、特別の措置を決められたいつまでの間に取らなければいけないという問題ではなくて、それよりも皇位継承そのものについては、悠仁様での流れという、これはこのまま続けるという流れをゆるがせにはしないと、一方で皇族数が減少していると、このことについてはどういった方策が良いのかというのを今後ある程度の時間をかけて検討していくということになると思います。
Question
朝日新聞です。関連しまして、各党では皇位継承に対するスタンスでしたり見解が異なると思いますが、まずは党内の議論をまとめて各党との検討というのは、また法律が必要になってからのタイミングとお考えでしょうか。
Answer
いえ、先ほど言ったように衆参の議長の方からは、まず各党で、この報告書も踏まえて議論を深めてほしいということでありますから、その要請を踏まえて議論を開始したということでありますので、今、上地さんが仰ってることとは違います。
Question
北海道新聞です。コロナ対策についてお伺いします。本日の予算委員会で、野党の方から抗原検査キットの増産が遅かったのではないかという、政府の対応を少し批判するような論調も出ています。このオミクロンが拡大している間の政府対応についてどのように評価されていますでしょうか。
Answer
全体のコロナ対応と、これにつきましてはオミクロン株、最初に発生したのが11月24日でありました。南アで発生をすると、まずは政府として海外では、このオミクロン株、流行が拡大しているけれど、国内での感染事例、こういったものが無い中でもG7の中でも最も厳しい水際措置を取るということを、いち早く始めたのは間違いない事実です。その上で、市中感染が起こってからは、水際対策、それは維持しながらも国内対策に重点を移すと、こういった中でそれぞれの対策というのを取ってきているというふうに思っております。病床数の確保の問題、それから検査の拡大の問題、これもそれぞれ取り組んでいる課題でありまして、全体として、それは個別の問題になりますと、中々それぞれの自治体の取り組みもありますので、それが全部、全て完璧にいっているかどうかと、こういったことについては中々評価することは難しいと思いますけれど、政府の取り組み、自治体の取り組み、含めて日本の取り組み全体として、これはしっかりとした取り組みを行っていると、こんなふうに考えております。
Question
毎日新聞です。先ほど、役員会の報告でもありました総務省の各目明細書に記載漏れなど13か所の誤りがありました。昨年も、同様に法案の添付書類などにミスが霞ヶ関であったこともありますが、幹事長としてこの霞ヶ関のミスについてどう受け止められておられますか。
Answer
これは参考資料として国会に提出するものでありますが、そういう性格であってもこれは様々な形で国会審議に資すると、こういう目的のために提出をしていると、これは法定のそういった書類ではないにしても、いずれにしても誤記載があったということについては遺憾であると、こんなふうに考えておりまして、政府としても最大限の注意を払ってそういうミス、誤記載が無いように努めてほしい。こんなふうに思っています。人間のやることですから、100%間違いが無いと、こういうことは中々難しいのかもしれませんけれど、それにしても二重にも三重にもしっかりチェックをすると、こういう体制を確立してほしいと、こんなふうに思っております。