
こやり隆史新聞出版局長
見えない糸を守る
スマートフォンも自動車も、開けば小さな半導体が心臓部を担っている。だが、その多くを特定の国や地域に依存している現実を、日常で意識することは少ない▼半導体、レアアース、医薬品原料。私たちの暮らしを支える「見えない糸」は、いつの間にか海外に強く依存する形になっている。ひとたびその供給が途絶えれば、産業も生活も立ちどころに揺らぐ▼エネルギー、食料に続き、サプライチェーンもまた「静かなる有事」の火種である。高市政権が進める危機管理投資は、この見えにくいリスクにこそ光を当てるものだ▼重要物資の国内生産基盤の強化、調達先の多角化、そして同盟国・友好国との連携。強靱な供給網の構築なくして、真の安全保障は成り立たない。この地道な備えこそ、次世代への責任である。