
滝波 宏文広報本部長代理
新自由主義からの脱却
冷戦の終結で自由市場・開放経済がグローバル・スタンダードとされ、わが国を含め世界に「新自由主義」が広がった。公的介入を排し、市場に委ねることが善とされる時代であった▼しかし、2008年リーマン・ショックで曲がり角を迎えた。新自由主義の優等生である米国金融市場から、世界経済はメルトダウンを起こし、資本注入という政府の介入で救われた▼以来、世界的な経済思想の流れは、「新自由主義からの脱却」となったが、わが国では2021年岸田内閣が「新しい資本主義」を掲げるまでタイムラグがあった。そのためか今でも、「規制緩和が善」と安直に考える向きが霞ヶ関にもメディアにもあるが、経済安保の重要性も高まる中、投資環境の整備など政府が再び関わる事も辞さない、成長に向かう「スマート規制」を目標とすべきである▼昭和の高度成長期には、わが国の政官財の「鉄のトライアングル」が世界的に畏れられた。今こそわれわれは新自由主義のくびきを脱し、官民協力の下、令和の世に「第二次高度成長期」を創るべき時である。