政府は昨年12月26日、17の成長戦略分野の一つである造船業の再生に向けたロードマップを取りまとめました。四方を海に囲まれ、エネルギーや食料等の自給率が低いわが国において、海上輸送に必要な船舶の安定供給を担う造船業は、経済安全保障の観点からも重要な産業です。わが党は政府と一体で造船業の再生に向けた取り組みを力強く後押ししていきます。
政府がロードマップ策定
わが国の建造量の世界シェアは1990年代に約4割を占めていましたが、中国や韓国の台頭で令和6年は8パーセントにまで落ち込んでいます。その要因として国土交通省は中国・韓国に比べ事業所の規模が小さいことや、人材不足の深刻化等を挙げています。
これを受けロードマップでは、令和17年の目標として「建造量1800万総トン(現在の2倍)」「次世代船舶建造技術で世界を主導」「国際社会におけるわが国造船業の役割の確立」―を明記。その実現に必要な取り組みとして、(1)船舶建造体制の強靱化(2)造船人材の確保・育成(3)脱炭素等を通じたゲームチェンジ(4)安定的な需要の確保(5)同志国・グローバルサウスとの連携―の4点を打ち出しました。
このうち、船舶建造体制の強靱化については、国内造船業の垂直・水平連携や再編を進め、生産能力の最大化を図ります。その上で今年から令和10年のフェーズ1(自動化・省力化設備中心)、11年から13年のフェーズ2(施設の新設・拡大)、14年から16年のフェーズ3(増強したドック・クレーンの稼働)の3段階で取り組むと明記しました。
また、造船人材の確保・育成では、大学間や産学の連携体制を構築し、高度技術者を育成するほか、特定技能制度や育成就労制度による外国人受け入れにも取り組みます。
他方、ロードマップを着実に実行していくため、官民で1兆円規模の投資を実現する方針です。政府は「造船業再生基金」等による先進的な機器導入・施設整備や先端技術の開発・実証実験を進めるため、令和16年までに3800億円規模を投資します。

高市早苗総理は造船を含む成長戦略17分野への支援を強力に推進していくとの決意を重ねて示しました(昨年12月24日、日本成長戦略会議)