令和2年日本遺産認定

赤く彩られた吹屋の町並み(高梁市吹屋伝統的建造物群保存地区)
岡山県中西部、標高500メートルの吉備高原の山道を登っていくと、赤く染まった町並みがにわかに現れます。ここは、かつて国内屈指の弁柄(べんがら)と銅(あかがね)の生産で繁栄を極めた鉱山町、備中吹屋(以下、吹屋)であります。この地で生産された赤色顔料、弁柄は全国の社寺等の建築物や九谷焼・輪島塗等の工芸品を鮮やかに彩り、日本のイメージカラーである「ジャパンレッド」を創出。赤い屋根瓦や弁柄で彩色された格子の町並みが独特の景観を生み、今も往時の繁栄をしのばせています。