お知らせ「自由民主」先出し経済国土強靱化

自由民主1面コラム「幸響」
山下 雄平 新聞出版局長

山下 雄平 新聞出版局長

政権選択の大切な論点

平成21年当時、私は野党・自民党の谷垣禎一総裁の番記者をしていた。その途中で自民党担当から国土交通省に配置換えになった▼時は民主党の鳩山由紀夫内閣。谷垣総裁に異動のあいさつに伺うと、「世の中は『コンクリートから人へ』に拍手喝采だが、防災対策がどうなるか、地方の経済はどうなるかを記者の曇りなき目で見届けて欲しい」と送り出してくださった▼初年度で公共事業費を約2割カット。その翌年度も翌々年度も予算削減を続け、民主党が下野する要因の1つになった▼と、私は考えていたが、そう考えていない方もおられるようだ。立憲民主党の野田佳彦さんは一昨年11月の衆院予算委員会で、岸田内閣が立案した経済対策について「政府の対策の中でも公共事業は4兆円以上。需給がバランスに乗っている時にはむしろ物価を上げる可能性もある」と批判された▼決着がついた論点だと思っていたが、『国土強靱化』か『コンクリートから人へ』かは依然、政権選択の大切な論点である。

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