第217回通常国会が1月24日に召集され、同日、石破茂総理らによる「政府4演説」が行われました。
石破総理の施政方針演説は就任後初めてとなります。冒頭、国づくりの基本軸として、国民一人一人が自己実現を図っていける「楽しい日本」を目指すと力強く訴えました。
そしてその実現に向け、地方創生を核とした「令和の日本列島改造」を強力に進めるとし、政策の柱に(1)若者や女性にも選ばれる地方(2)産官学の地方移転と創生(3)地方イノベーション創生構想(4)新時代のインフラ整備(5)広域リージョン連携(都道府県域を超えた広域連携の新たな枠組み)の推進―を掲げました。
他方、石破総理は「全ての人が幸せを実感できる、人を財産として尊重する『人財尊重社会』を構築する」と語り、直面する内外の諸課題に全力で取り組む姿勢を鮮明にしました。
このうち経済政策では、「賃上げこそが成長戦略の要との認識の下、物価上昇に負けない賃上げを起点として国民の所得と経済全体の生産性向上を図る」と重ねて主張。下請法の改正によって中小企業の価格転嫁を後押しすることや、少額投資非課税制度(NISA)の充実等資産運用立国の取り組みを強化するとしました。
政治改革については「結論を得るのがわれわれ政治家の使命だ」と力説。その上で「法制度の在り方も含めて、与野党の枠を超えて議論を深めていきたい」と述べました。

「熟議の国会」で国民の納得と共感を得られるよう努めることが必要と訴える石破茂総理