日鉄のUSスチール買収阻止で全国紙が社説で論評 米国が日本を同盟国と見ているのか改めて問われる
「鉄は国家なり」という言葉がある。最初に言い出したのはドイツ帝国の鉄血宰相ビスマルクだとされ、日本の初代首相伊藤博文も1901年、官営八幡製鉄所の火入れ式で同様の言葉を用いている。この製鉄所は教科書にも載り、われわれは誇らしい歴史的偉業だとして習った。鉄は大砲や鉄道造りには欠かせない素材であり、その生産力がすなわち国力の源泉である。20世紀に軍事力で世界に覇を唱えた米国にとって、「USスチール」社は同国の鉄鋼生産の3分の2を担った自慢すべき大企業であり、近代化の要であった。それが今回、日本製鉄に買収されるという話が出たから驚天動地となった。
巨大鉄鋼会社が自国管理から離れることは、すなわち...