
「約束」と「責任」
「約束」とは、二者以上の間で行われる、ある行動や義務を果たすことを前もって取り決めることだ。「指切げんまん嘘ついたら針千本飲ます」に代表されるように、子供の頃、最初に教えられる規範が約束だ。「針千本」飲んだら死ぬので、「約束したら死んでも守れ」ということを比喩的に言っているのだと思う▼これに対し、「責任」とは、自分が行った行動や決定あるいは組織内の地位に対して発生する義務である。さまざまな局面で存在し、法的責任、政治責任、社会的責任、道徳的責任等がある。その責任を果たすことが組織内でも個人としてでも信用を保つうえで必要だ▼それでは、この「約束」と「責任」が対立拮抗(きっこう)する場合、どのようにすればいいのだろうか。「約束」と「責任」が衝突しない様に最後まで努力するべきであるが、どうしても対立する場合がある。いずれを優先させるかは、それぞれの価値感で異なるのでやむを得えないが、いかなる判断をしようともその結果に責任を負うべきである。