石破茂総理は、総理就任後初となる外国訪問のため、10月10日から12日まで、東南アジアのラオスを訪問しました。日・ASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議や東アジアサミット(EAS)に出席し、第2回アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)首脳会議を開催しました。これと並行して、インドのモディ首相や韓国の尹錫悦大統領等、各国の首脳とも精力的に個別会談を行い、日本の立場を力強く発信しました。
日・ASEAN首脳会議に臨む石破茂総理
主権侵害に強く反対
日・ASEAN首脳会議に出席した石破総理は、「総理大臣就任後、初の外国訪問で、『心と心』のつながる真の友人であるASEANの首脳との会議に参加することは光栄」と述べ、わが国とASEAN諸国との関係をさらに強固なものとするとの強い決意を表明しました。厳しさを増すインド太平洋地域の安全保障環境について、東シナ海でわが国の主権を侵害する活動や、挑発的な軍事活動が継続・強化されていることに強く反対すると強調しました。
EASでも、石破総理は力や威圧による一方的な現状変更の試みを許容してはならないと述べ、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化が重要と訴えました。
今回のASEAN関連首脳会議の機会を捉えて、石破総理はAZEC首脳会議を開催しました。これは、日本主導でアジアに広げる脱炭素の連携枠組みで、令和4年に当時の岸田文雄総理が提唱し、翌年に第1回の首脳会議を東京で開催しました。2回目となる今回の首脳会議では、岸田前総理が示した方針を継承・発展させ、AZECパートナー国間で、今後10年のためのアクションプランを含むAZEC首脳共同声明が採択されました。
「ナチュラル・パートナー」として引き続き連携していくことを確認した石破総理(左)とモディ首相(右)
日印関係の一層の発展を
石破総理は、多国間協議と並行して、会議に出席している各国の首脳との会談も精力的に行いました。
インドのモディ首相との会談で、石破総理は、日印関係は飛躍的に進展しており、「特別戦略的グローバル・パートナーシップ」の下、日印関係を一層発展させたいとし、モディ首相も日印が民主主義等の基本的価値を共有する「ナチュラル・パートナー」であり、連携していくことで一致しました。
韓国の尹大統領との会談では、対北朝鮮で引き続き日韓、日韓米で緊密に連携することを確認。北朝鮮による拉致問題についても、尹大統領から改めて支持を得ました。
中国の李強首相との会談では、引き続き、「戦略的互恵関係」を包括的に推進し、「建設的かつ安定的な関係」を構築するという大きな方向性を共有していることを確認。一方、ブイを含む東シナ海情勢、・・・