「鬼シジミ」―。
私の地元、鳥取県は湯梨浜町の東郷湖で取れる大粒の大和シジミをこう呼びます。別名〝黒いダイヤ〞。
山陰八景の一つにも数えられる風光明媚な東郷湖は、山々から流れ入る滋養豊かな淡水と、日本海のミネラル豊富な海水が混ざり合う汽水湖です。湖底から湧き出る温泉の効果も相まって、規格外の大きさのシジミが育ちます。
中でも厚さ15ミリ以上の特大サイズのものを鬼シジミと呼びますが、大きさ以上にその豊潤な味わいも別格です。
今回は、その鬼シジミを使ったパスタをご紹介致します。
オリーブオイルでニンニクと唐辛子をじっくりと炒めた熱々のフライパンに、一掴みの鬼シジミをエイヤッと投げ入れます。ここは和風っぽく、白ワインの代わりの日本酒を入れると、パッと広がる香りと湯気の中で、次々と口を開けていくシジミの姿はまさに壮観。開いたシジミは一旦取り出して、貝殻から身を外しておくと、後で食べやすくてお薦めです。
パスタはアルデンテ、醤油で味を調えて、バターも一かけ投入。最後に刻んだイタリアンパセリを振りかけて全体をなじむように炒めたら完成です。お皿に盛り付けたら、熱いうちに召し上がれ！ 鬼シジミの濃厚な旨みとオルニチンパワー（なんと、通常のシジミの8倍の含有量！）で疲れも吹き飛ぶ一品です。
ふるさと納税の返礼品でもある鬼シジミ。自信を持って鬼推し致します！
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