豪雪地帯対策に関する関係合同会議 提言

令和8年6月11日
自由民主党 政務調査会
豪雪地帯対策に関する関係合同会議

この冬も記録的な大雪に見舞われた。豪雪地帯においては、地域の生活や社会・経済活動に多大な影響が生じるとともに、各地で甚大な被害が発生する事態となった。人口減少や少子高齢化のなかで、除排雪は困難を極めているほか、死亡者が70名を超えるなど被害も甚大であり、昨今の降雪の激甚化など様態の変化に鑑みるに、今冬期のみの問題ではなく、もはや雪の課題は、災害として捉えるべき重大な課題である。

こうした厳しい状況にある豪雪地帯の現状に鑑み、地域住民の安心・安全の確保を図るため、政府に対して、下記の事項に万全を期すよう提言する。

一.豪雪地帯の自治体では、近年、平年を大きく上回る道路除排雪費用を要するなど、雪対策に関して厳しい財政運営を迫られている。

ついては、補助金、交付税において道路除排雪費用に係る十分な額を措置するほか、国土強靭化予算や多目的な交付金等を含め、雪対策全般に係る財政支援の充実を図ること。

一.併せて、降雪期に道路等の除排雪を躊躇しないよう、自治体における降雪期前からの財源の確保や、見通しの高い財政支援が必要である。

ついては、3月分の特別交付税における降雪状況に即した的確な措置を講じるほか、除排雪費用の起債対象化に係る措置を図ること。

一.降雪時における生活道路も含めた円滑な道路交通の維持のため、災害対応との認識に基づき、道路管理者の区分を超え国・道府県・市町村・事業者が一体となった除排雪体制の構築が必要である。さらには、その担い手の確保や、担い手不足への対応としての新技術の開発等を公共が率先して進めていくことが必要である。

ついては、道路法に基づく道路啓開計画の雪害版の策定など、各主体間の緊密な連携への支援策を講じるほか、地元事業者の活用、建設業の処遇や労働環境の改善、適切な経費の計上、除雪車の貸与、省人化などの新技術の開発等を図ること。

一.雪下ろし時における死傷事故を根絶するべく、共助体制の整備はもとより、雪下ろしを不要とするよう、国が率先して新技術の開発等を進めていくことが必要である。

ついては、豪雪地帯安全確保緊急対策交付金に関し、民間事業者の補助対象化、新技術の開発への支援、補助期限の撤廃、十分な額の確保など、制度の充実を図ること。

一.降雪による農業被害に対しては、すべての農業従事者に適切な被害救済が早期になされることが必要である。

ついては、農業共済制度等に関して、事務手続きの迅速化や更なる周知等による加入促進を図るほか、農林漁業セーフティネット資金融資、持続的生産強化対策事業推進費補助金により、適切かつ十分な支援を図ること。

一.その他、凍上災などの被災への支援、雪捨て場としての公有地等の活用、流雪溝の適切な利用、克雪住宅の普及、危険な空き家への対応、除雪車による交通阻害への対応、降雪融雪時の注意喚起など、自治体に寄り添った支援や住民目線での支援が必要である。

ついては、豪雪地帯安全確保緊急対策交付金、社会資本整備総合交付金等により自治体への支援を着実に講じるほか、適時適切な情報提供や、好事例の横展開を図ること。