東日本大震災 復興加速化のための第15次提言(概要)
〇東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故が発生して15年。第3期復興・創生期間(令和8~12年度)を迎え、特に現在進行形である福島の復興は一層重要な局面に入り、更なる加速が必要となる。
1 .次の5年間で応えきれていない課題を徹底して成し遂げる
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〇 農林水産業の再建
- ・農業について、この 5年間での営農再開面積の 目標 11,000ha を所与とせず、それを上回る営農再開 を目指すこと。
- ・林業について、 帰還困難区域の森林 のうち、平均空間線量 2.5 μ Sv/h 以下の スギ・ヒノキ人工林 約 3,400ha の 整備に必要なすべての林道を5年以内に通行可能 とするとともに、 具体的な整備目標を令和8年度中に策定 すること。
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〇 特定帰還居住区域の営農再開
- ・ 帰還を希望する住民の意向を丁寧に反映 し、地域の実情に応じて柔軟に区域に含められる運用とすること。帰還する住民が高齢化などにより耕作が十分にできない場合、新たに 他の農業法人等に耕作させることを可能とする こと。
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〇 企業誘致等(イノベ構想の実現)
- ・次の5年間で、社会課題解決や新技術の社会実装に向けた 「実証の聖地」 の取組・機能を強化し、 地域経済の核となる効果的な投資を呼び込み、関連産業の集積 へ繋げること。
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〇 住宅不足への対処
- ・ 福島再生賃貸住宅の補助率引き上げ( 1/5 → 2/5 ) 等をアピールして活用を促すこと。双葉町・大熊町については民間供給に向けた検討会を立ち上げ、活用策を検討すること。
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〇 帰還者・移住者の生活のサポート
- ・ 中核的病院 の早期開業。移住者を含む 子育て世帯向けの施設 整備。心のケア・見守り相談支援。外国人を含めて地域で安心して生活できるよう自治体の職員の確保。近隣の自治体どうしの連携 による施設・サービスの共同利活用。義務教育から高等教育にわたるニーズを見極め、対応を検討・支援。
- 〇 福島国際研究教育機構( F-REI )を期待に応える存在に → 別添
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〇 常磐線のアクセス改善
- ・ 沿線自治体や JR を含む協議体 を早急に設立し、改善策について結論を出すこと。
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〇 帰還困難区域等におけるインフラ整備
- ・ 帰還困難区域等 において道路や河川等の インフラ整備 に取り組むこと。
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〇 交流人口・関係人口、観光
- ・ 福島第一原発と中間貯蔵施設の視察者の受入拡大 を目指すとともに、集客力のある他の地域資源と組み合わせるなど、地域コンテンツのパッケージ化等を行うこと。
2.中期的な課題の解決への道筋をつける
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〇 廃炉
- ・安全確保を最優先に、長期にわたる廃炉を支えるべく、 技術・資金・人材を安定的に確保 すること。廃炉にまつわる 経済効果を周辺地域に浸透 していくこと。 F-REI とも連携し、成長戦略の戦略 17 分野にも位置づけられる フィジカル AI の導入等の先端的な技術開発を一層推進すること。現場で廃炉作業に従事する方々が 誇りを持って働ける環境づくり を推進すること。
- ・ ALPS 処理水の処分については、 廃 炉及び ALPS 処理水の処分 が完了するまで、 国および東京電力が全責任 を持って取り組むこと。引き続き、一部の国・地域に対して輸入規制の即時撤廃を強く求めるほか、漁業者等への支援に取り組むこと。
- ・引き続き、 被害者の方々に寄り添い必要十分な原子力損害賠償 が行われるよう、また、しいたけ原木など、残された賠償の課題についても、実態を把握のうえ適切な対応がなされるよう、東京電力を指導すること。
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〇 県外最終処分に向けての復興再生土の活用等
- ・「福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた再生利用等推進会議」の下、 各省庁一丸 となって復興再生利用に取り組むこと。
- ・特に、これまで福島第一原子力発電所からの電力という大きな利益を受けてきた 首都圏をはじめとする地域 において、 復興再生土の利用 を進めること。併せてそのための促進策を検討すること。
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〇風評払拭・情報発信
- ・風評払拭のための取組を、 国際的な発信の機会も活用 して戦略的に推進すること。
- ・廃炉、復興再生土の利用等の国民理解を得るべく、安全性等の分かりやすい発信を行うこと。
- ・ F-REI を始めとして伝承館や東北大学等の機関が 防災・復興に関する研究 を一層進めること。
3.「残された課題」の解決へ向かっていく
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〇食品等の規制
- ・ 「特別な区分の基準」 について、福島県内の実態についてより詳細にデータを収集し分析を進め、検討を進めること。
- ・ 出荷制限 について、地元自治体とも相談しつつ、 地域別の解除を進める こと。
- ・ 個体ごとの非破壊検査等による出荷(出荷制限の一部解除) について、地元の声を踏まえた活用を促すとともに、対象ではない品目について、これまで以上にスピード感をもって進めるため検査方法を確立するとともに、出荷を迅速に行えるよう検査機器の導入などを進めること。
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〇残された家屋等の扱い
- ・残された土地・家屋等の扱いについて、 まずは帰還意向確認や特定帰還居住区域の除染、避難指示解除等を進め 、 地元と丁寧に協議 し結論を出すこと。
- ・ 帰還困難区域内の活動の自由化等の在り方 について 科学的・専門的な議論を行う こと。
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〇地震津波の被災地域及び共通の課題
- ・ 水産業 について、引き続き各段階における対策を行うこと。林業について、 特用林産物の産地再生 に向けた取組を引き続き進めること。地震津波の被災地域において、 心のケア 等について、引き続きソフトランディングに向けて必要な支援をすること。
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〇復興庁と防災庁の連携
- ・復興庁と防災庁はその任務が明確に分かれており、今後も復興庁が果たす役割・機能が必要。防災庁設置にあたっては 復興庁がこれまで積み重ねてきた知見を最大限活用 し、防災庁と復興庁で最大限協力しながらそれぞれの政策課題に取り組むこと。
(別添)福島国際研究教育機構( F-REI )の今後の方向性について
特に重点的に取り組むべき分野を絞り込み、他の研究開発独法等との役割分担を明確化し、企業や現場のニーズをくみ取り、今後の研究の方向性を検討する必要がある。
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〇今後の F-REI の研究の方向性(特に重点的に取り組むべきテーマ)
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(1)「宇宙や廃炉等の過酷環境でも活躍できるロボット」=国内随一のロボット開発・実証拠点
- ・多様な「過酷環境」を克服し、人が作業することが困難な環境に対応して自律的に活動できる、 フィジカル AI も活用したロボット開発 を重点的に実施するべき。 RTF の環境整備 を進めるべき。先進的な ドローン実証のメッカ を目指すべき。
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(2)「放射線フロンティア医療・研究」=放射線医療利用と廃炉技術開発両方の拠点
- ・福島が新たな 放射線がん治療薬( RI 治療薬)により最先端の治療拠点 となることを目指す べき。優れた 加速器を導入 して研究開発を進め、福島医大と連携して臨床研究を進めるべき。
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(1)「宇宙や廃炉等の過酷環境でも活躍できるロボット」=国内随一のロボット開発・実証拠点
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〇既存の研究開発独法との今後の役割分担
- ・他の研究開発独法等(産総研、理研、農研機構等)との役割分担を明確化して、各省の研究開発予算を F-REI に集中投資するべき。
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〇提言
- ・ F-REI ・ RTF が一大研究・実証拠点となるよう 必要な施設・設備 について検討、 予算措置 すること。
- ・特に重点的に取り組むべき研究事業の 研究費について速やかに少なくとも倍増 すること。また、予算の柔軟化を引き続き進めること。