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機関紙「自由民主」2964号より

新型コロナワクチン
3回目接種前倒し提言

2022年01月12日

 新型コロナウイルスを巡っては、高い感染力やワクチンの有効性低下が懸念される「オミクロン株」の出現、年末年始における各地の感染者急増など、緊迫した状況です。政府は昨年12月、ワクチン2回目接種から原則8カ月以上の人を対象とする3回目接種を医療従事者などからスタートしましたが、党新型コロナウイルスに関するワクチン対策プロジェクトチーム(PT、座長・古川俊治参院議員)は3回目接種をより早めるべきとの提言を同12月17日に取りまとめました。この提言や感染状況を踏まえ、岸田文雄総理は1月11日、先に3回目接種を前倒しした医療従事者や高齢者以外の人々についても3回目接種を前倒しする考えを表明しました。

提言のポイント

(1)3回目接種の前倒し

  • ■2回目接種から原則8カ月以上→原則6カ月以上へ前倒し
  • ■ファイザー社との供給交渉
  • ■供給量・供給スケジュールの早期明示
  • ■医療機関や自治体への財政措置

など

(2)国民への丁寧で分かりやすい情報発信

  • ■3回目接種や1・2回目と別のワクチンを接種する「交互接種」の必要性や有効性・安全性に関する発信
  • ■軽症が多く、副反応が強い若い世代の理解を得る取り組み

など

(3)既に感染した人やワクチン治験に参加した人の接種証明

  • ■既に感染した人は1回の接種で2回接種と同様の扱いを検討
  • ■国内の治験で接種した人が接種証明を得られない状況への対応

(4)オミクロン株への対応

  • ■各国当局と連携した、オミクロン株の特徴などの科学的評価
  • ■オミクロン株に対応したワクチンの早期確保に向けた各企業との交渉・開発要請

など

Q.なぜ、3回目接種の実施やその前倒しが必要なのですか。

A.ワクチンの効果が時間の経過とともに低下するからです。

 2回目の接種からおおむね半年ほどで、特に感染予防効果や高齢者の重症化予防効果に低下がみられます。3回目接種を行うことでこれらの効果を再び高めることができ(※)、感染拡大や医療のひっ迫を防ぐことにつながると考えられます。
 また、オミクロン株に対しても、ファイザー・モデルナどちらも3回目接種により有効性が維持できるとされています。

(※)イスラエルにおける研究では、3回目接種を行わない場合に比べて
  入院......93%減
  感染......88%減
  重症化...92%減
  発症......91%減
  死亡......81%減

Q.なぜ交互接種を行うのですか?

A.モデルナの供給割合が高まるからです。

 2回目接種までのファイザーとモデルナの比率は約5:1となっていますが、3月までの3回目接種用として配分予定の約4800万回分は、ファイザー約2600万に対してモデルナ約2200万と、モデルナの比率が高まります。そのため、2回目までファイザーを接種していた人が3回目にモデルナを接種するケースが出てきます。

Q.3回目接種や交互接種の安全性・有効性は?

A.安全性・有効性ともに良好なデータが出ています。

 3回目の接種で現れる副反応は1・2回目と大きく変わらず、同じワクチンを接種した場合でも交互接種でも安全性は許容されること、有効性に関しても、同じワクチンの接種・交互接種いずれも十分な効果が得られることが英国における研究で報告されています。

3回目接種後7日以内の
副反応(薬事承認時データ)

発現割合 ファイザー【2回目→3回目接種後】 武田/モデルナ【2回目→3回目接種後】
50%以上 疼痛【78.3→83.0%】疲労【59.4→63.7%】 疼痛【88.3→83.8%】疲労【65.4→58.7%】
頭痛【58.8→55.1%】
10-50% 頭痛【54.0→48.4%】筋肉痛【39.3→39.1%】
悪寒【37.8→29.1%】関節痛【23.8→25.3%】
筋肉痛【58.1→49.1%】関節痛【42.9→41.3%】
悪寒【44.3→35.3%】リンパ節症【14.2→20.4%】
1-10% 38度以上の発熱【16.4→8.7%】
腫脹【6.8→8.0%】発赤【5.6→5.9%】
リンパ節症【接種後1カ月以内、0.4→5.2%】
38度以上の発熱【15.5→6.6%】
腫脹・硬結【12.3→5.4%】
紅斑・発赤【8.7→4.8%】

厚生労働省資料より作成

3回目接種などについて、
もっと詳しく知りたい方は
厚生労働省
「新型コロナワクチンQ&A」

厚生労働省「新型コロナワクチンQ&A」
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