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機関紙「自由民主」2954号より

日本を協調へ導くリーダーを

2021年10月20日

甘利明幹事長が語る総選挙の争点

 4年ぶりに行われる衆院総選挙。わが党は岸田文雄総理・総裁が掲げる「新しい資本主義」などの政策を訴え、国民の信を得る決意だ。総選挙の陣頭指揮を執る甘利明幹事長に、総選挙の争点や、岸田総裁が目指す経済・社会の具体像について聞いた。

「新しい資本主義で分厚い中間層をつくる」とわが党の政策を語る甘利明幹事長

「新しい資本主義で分厚い中間層をつくる」とわが党の政策を語る甘利明幹事長

時代が岸田総裁を選択する

一刻も早く信任得て政治を動かす

 ――衆院総選挙の争点は。

 甘利明幹事長 岸田総理は一刻も早く国民の信任を得て、自らが目指す経済、社会の姿を具体化する政治を動かすため、解散を決断しました。

 日本に限らず世界中の人々が社会が分断されつつあると感じています。持てる者と持たざる者、社会からの疎外感、あらゆる分断が顕在化し、新型コロナウイルスによって、それが加速しています。その中で、「日本は一つ」と、国民をまとめる国家のリーダーにふさわしい党首は誰なのか、国民に問う選挙です。わが党は公明党との協力の下、国民からの力強い信任を得るべく全力を挙げます。

 ――総選挙は政権選択です。わが国のリーダーとして求められる姿は。

 甘利 国民の痛みに寄り添いながら、方向性を示し、先頭に立つリーダーが必要です。そのためには、発信力と同時に受信力、つまり「聞く力」が備わったリーダーが理想だと思います。

 発信と受信を同じレベルで高度化していくことは、政府が国民とのコミュニケーション能力を高めていくことになり、国民と政治との一体感をもたらします。

 こうした政治の営みが分断から協調へ日本社会を変えていくものとなり、時代が岸田総裁を選択すると確信しています。

 ――岸田総裁の目指す「新しい資本主義」の具体像は。

 甘利 物理的に分断をなくしていくことが新しい資本主義の姿、一つは全世代型社会保障の実現です。さらに岸田総裁は先鋭的な資本主義から、より分厚い中間層をつくっていく資本主義を目指しています。

 経済の成長戦略を進めると同時に、成長の果実がしっかりと分配され、その分配がさらなる経済の成長につながる。これが新しい資本主義のグランドデザインです。

 企業では労働分配率が下がり、内部留保が増えています。その内部留保が活用されずに積み上がっています。家庭でも持てる者は貯蓄が増えて、有効に消費に回っていません。一方、持たざる者については、消費に振り向ける原資が不足しています。成長の果実をより分配するため、所得拡大税制の実現などを訴えていきます。

 社会保障制度でも働き方によって社会保障の有無が生じています。例えば、非正規雇用の方には十分な社会保障が行き届いていません。しかし、介護や子育てをしながら働いている、あるいは自身のライフスタイルに合っているからといった理由で非正規雇用を選んでいる方も多くいます。こういう方にも合った社会保障制度の仕組みを構築しなければなりません。

少子化対策を推進し社会変革を促す

 ――少子化対策も急務です。

 甘利 家事、育児の女性の負担がかかり過ぎていますが、世代が変わって男女間の意識の変革が起こりつつあります。

 家事、育児を男女が分担して行う社会変革をより促していく。さらに、女性の社会進出を進め、教育費の負担についても幼児教育無償化や、給付型奨学金の創設などに取り組んできました。

 こうした動きを後押しして、少子化対策を強力に進めていかなければなりません。これも全世代型社会保障の一部を構成していくことになります。

 ――外交・安全保障でも新たな課題に直面しています。

 甘利 自由で開かれたインド太平洋など、これまで培ったわが国の国際社会における立場は安定的に継続しなければなりません。さらに、経済安全保障の分野が重要です。先端技術が瞬時に海外に流出する時代です。また、国際社会では経済が外交や覇権を握るためのツールになりつつあります。

 こうした時代の中で、わが国の独立と発展を経済の視点からも考え、戦略を構築していく。弱みを克服し、強みを伸ばしていく遠大なテーマに対して、適材適所に人材を配置し、推進していくことが政府与党には求められています。

与野党は国会で建設的な提案合戦を

 ――総選挙は立憲民主党や共産党による野党共闘との対決となります。

 甘利 国会における与野党の役割とは、建設的な提案合戦でなければならないと考えます。政府の施策に対して、前向きな提案をしていくことが必要ではないでしょうか。

 政府をいかに批判するかということに終始している野党に、わが国を担っていく責任を感じることができません。国民の皆さまも日本の将来を、子供たちの未来を任せられるでしょうか。

 党員・党友の皆さまにはこの点をぜひ、広く国民に問い掛け、分断から協調へとわが国を導く岸田総裁のリーダーシップに、日本の未来を託していただきたいと思います。

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