機関紙「自由民主」2943号より

女性が担う地域の未来

2021年7月28日

政治への「志」を養成する

女性未来塾候補者育成コース

地域の未来を担う女性を育成する。地方議員の担い手不足が顕著となる中、わが党の女性局(局長・吉川ゆうみ参院議員)は平成29年から始めた女性未来塾に「女性候補者育成コース」と題する特別講座を設置している。すでに第1期生からは2名の市議会議員を輩出。6月29日に行われた第2期開講式には約50人の受講生が集まった。

6月29日に行われた開講式であいさつする女性未来塾塾長の野田聖子幹事長代行

6月29日に行われた開講式であいさつする女性未来塾塾長の野田聖子幹事長代行

即戦力を育成

 女性局が候補者育成コースを設置したのは令和2年。平成30年に政治分野男女共同参画推進法が成立し、女性議員の活躍が求められる中、即戦力となる女性議員候補者を育成する目的で設置された。

 令和2年末現在で、わが党の都道府県議会議員に占める女性の割合は3.6%。市区議会議員は7.5%にとどまっている。政治分野男女共同参画推進法では、男女問わず立候補や議員活動がしやすくなるよう、政党の積極的な取り組みが求められている。候補者育成コースの設置は、法律で求められている事項に応えた形だ。

 受講生は100人以上の応募者の中から、女性局役員による厳正な選考を経て選ばれた約50人。真に志があり、地域の発展に必要な人材が集まった。

実践的な講義

 講義も極めて実践的だ。第1期講座では、女性局所属の国会議員と膝詰めで街頭演説の注意点についてアドバイスを受けた。また、選挙におけるキャッチフレーズを考案して互いに評価する講義や、ネット選挙の戦略、メディア対応など立候補した際に行う具体的な活動をイメージしながら進められた。

 しかし、講義を通じて受講生に最も伝えたいのは、選挙戦術ではなく、政治家としての心構えだ。

 塾長を務める野田 聖子幹事長代行は、第2期の開講式で、政治家として最も大切な心構えを次のように語り掛けた。

 「政治は自分の主張をすることではなく、いろいろな人の声を聴くこと。本当に困っている人のために何かを変えることが大事だが、自分が良かれと思っていることに反対する人もいる。お互いの正義をどう調整していくか。そこには何の技術もいらない。どんな人でも好きになれる心持ちと、自分がやらなくてはという肩の力を抜けば、いい政治と巡り合える」

 政治家は自らの目指す社会を実現するため、選挙という有権者の審判を受けなければならない。開講式に駆け付けた二階俊博幹事長は「有権者は自分よりも社会的経験が豊富な人が多い。そういう人に語り掛けるには、謙虚でなければならない。これだけは絶対に忘れないでほしい」と、長い政治経験から得た知恵を受講生に授けた。

 第1期の受講生からはすでに2人が有権者の厳しい審判を経て、市議会議員に当選している。第2期講座に集まった受講生の真剣なまなざしは、地域、そしてわが国の未来を女性の力で切り開く志で輝いていた。その志をわが党は全力でサポートしていく。

候補者育成コース第1期では国会議員が講師となり実践的な講義が行われた(左は鈴木貴子党女性局長代理)

候補者育成コース第1期では国会議員が講師となり実践的な講義が行われた(左は鈴木貴子党女性局長代理)

地方自治の最前線へ

受講生出身議員のコメント

茨城県筑西市 水柿美幸議員

女性の視点が地域には必要

 候補者育成コースで議員になる目標が明確になりました。私は人前で話すのが苦手だと感じていましたが、「個性を生かして、自分の言葉で伝えること。うまく話すことよりも、気持ちを込めることが大事」と言われて、自信が持てました。

 政治の世界はまだまだ男女格差が大きいと感じていますが、政治はコミュニケーション能力が高い女性の方が向いていると思っています。女性の視点がこれからの地域には本当に必要。候補者育成コースから1人でも多くの女性が地方議会に進出することを期待していますし、私自身もロールモデルとなれるよう頑張ります。

茨城県筑西市 水柿美幸議員

三重県伊賀市 西條エリ子議員

とにかくチャレンジが大事

 平成29年に女性未来塾を受講した際、亡くなった宮川典子衆院議員のお話を聞いて、女性がチャレンジすることは素晴らしいと感じ、政治家を志しました。候補者育成コースでは演説の際の間の取り方など具体的に教えていただき、選挙戦で大変役立ちました。また、他の受講生とも仲間になり、選挙戦でも応援していただいて大変心強かったです。

 政治を難しく考えずとにかくチャレンジすることが大事。何かを始めるのに遅いということはありません。私も宮川議員から頂いた恩を返すために、地域における女性の健康問題に力を入れて、議員活動をしていきたいです。

三重県伊賀市 西條エリ子議員
機関紙「自由民主」

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