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【特番】ゼロから知りたい「憲法改正」~施行から71年、その先へ~解説:中谷元 衆議院議員 司会:中曽根康隆NM局次長

【特番】ゼロから知りたい「憲法改正」
~施行から71年、その先へ~
解説:中谷元 衆議院議員 司会:中曽根康隆NM局次長

(平成30年06月08日収録)

(左から)
中曽根康隆ネットメディア局次長
中谷元党憲法改正推進本部本部長代理

なぜ今、自民党は憲法改正を訴えるのか

中曽根
カフェスタをご覧の皆さん、こんにちは。本日はカフェスタ特番"ゼロから知りたい"シリーズ第3弾として<憲法改正!~施行から71年、その先へ~>をお送りします。
本日司会を務めさせていただきます、衆議院議員、自民党ネットメディア局次長を仰せつかっております中曽根康隆です。どうぞよろしくお願いいたします。
カフェスタにこのような形でしっかりと出演するのは初めてですが、気を張らず、これからもネットメディア局次長としてみなさんに親しみやすい、わかりやすい番組をお伝えしていきますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

今日は皆さんと憲法改正について考えていきたいと思います。本来は1時間の予定でしたが、この後、本会議が入りましたので、45分程で短いけれども内容の深いものにしていきたいと思います。

今回のテーマは憲法改正ですが、実は自民党のLINEアカウントで「日本が今、最も取り組むべき課題は何だと思いますか?」というアンケートを取らせていただきました。経済対策や子育て支援など、重要な8項目の中で、「憲法改正」が27.5%と一番高い数字となっております。これを見ても憲法改正がいかに国民のみなさんの関心が高いかがわかります。この番組を通して憲法改正に関するみなさんの理解がより深まり、真に国民参加となる憲法改正実現の機運となればと思っています。
[緊急アンケート]日本が今、最も取り組むべき課題は何だと思いますか?
本日は、正にこのテーマに相応しいゲストの方にお越しいただきました。自民党憲法改正推進本部本部長代理である中谷元衆議院議員です。中谷さん、今日は宜しくお願いいたします。
中谷
宜しくお願いします。
中曽根
私にとって大先輩でありまして、本日は非常に楽しみにしておりました。みなさまにとって有意義な番組にしていけるように頑張ってまいります。
それでは中谷さん、視聴者のみなさまにひとこと宜しくお願いいたします。
中谷
今日は憲法改正ということでお話をさせていただきます。日本国憲法は制定されてから72年、一度も改正されていません。私が生まれた年が昭和32年でちょうど自民党が出来た頃です。中曽根さんのお祖父さん、中曽根康弘元総理は自民党が出来る前から「憲法を変えなければいけない」という事で、自ら中曽根試案というのを出し、今に至るまで憲法改正を訴えてこられました。

自民党は結党以来、憲法改正を早くしなければならないと考えています。なぜならこの(現在の日本国憲法)原案というのはGHQという占領本部の人たちが作り、それを基にずっと続いてきておりますので、そういう意味では国民自らがまず憲法の事をしっかりと考えるということ。もう一つは72年の間に時代が相当変わってきていますので、時代にそぐわなくなってきた部分もあります。憲法改正は自民党として今、真剣に議論をしています。早く国会で議論できるようにしたいし、国民のみなさんに必要性をわかっていただかなくてはいけませんので、今日はそういう機会をもらい大変嬉しく思います。

先ほどお父さん(中曽根弘文参議院議員)とエレベーターの中で一緒になりました。今日は、息子さんと一緒にお話しする事を知っていました。みなさんにしっかり伝わるように頑張っていきたいと思います。
中曽根
ありがとうございました。72年間一度も改正されてこなかったこの日本国憲法ですが、まずは2つ大事な事を伺いたいと思います。1つ目、なぜ自民党は憲法改正を訴えているか。そして2つ目、なぜ今、憲法改正なのか。憲法改正の理由とタイミング、なぜ今なのかを教えて頂きたいと思います。
中谷
まず、憲法は国民が安心して暮らす事が出来るよう、そして喧嘩をせずにしっかりとしたルールに基づいて、お互いに自由な活動や自由な発言をすることが出来るようにするために作る国の基本的なルールです。しかし、制定されて72年が経過し、安全保障の環境も変わってきています。そして少子高齢化社会という事で社会構造も変わりました。

もう一つは国と地方の格差が非常に開いてしまったことです。憲法に地方の事はあまり書かれていません。

それから緊急事態。これを作った時はGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)という言わば占領国があって、何かあれば占領国政府が全てを仕切っていましたので、日本政府としてやらなければならない項目がこの憲法に書かれていません。そういう意味で、70年以上経って今の(世代)人たち、そしてこれからの世代の人たちが、引き続き、この自由な国の中で安心して、外国からの脅威もなく暮らす事ができるようにするためには、改正すべきことがありますので、そういう事が今求められているという事です。
中曽根
ありがとうございます。やはり、自分たちのルールは自分たちで作っていこうと。今、中谷さんからお話があった通り、(施行から)70年以上経って時代が大きく変わっている中で、いま一度、国民自らが憲法を見直し、良いものは残し、悪いものは変えていこうという事は非常に大切だと思います。

「自民党憲法改正案(条文イメージ)」重点4項目

(1)自衛隊の明記について

中曽根
自民党は結党以来、憲法の自主的改正を目指し、党内外で自由闊達な議論を重ねて、多くの試案を世に問うてまいりました。そういった知見や議論を基に先般、党憲法改正推進本部において日本国憲法改正案(条文イメージ)を取りまとめました。今日はその中で重点4項目について分かりやすく、一つずつ解説をしていただきたいと思います。

まずは皆さんの関心が一番高いと思われる、9条の安全保障に関わる自衛隊について中谷さん、解説をお願いします。
中谷
3年程前に国会で平和安全法制の議論をしました。この時も賛成・反対の激しい議論になりましたが、日本の存立に関わるような場合、他国が日本を守ってくれている時、例えば日米安保条約でアメリカの艦船が日本海で迎撃ミサイルを撃った時、北朝鮮からアメリカに攻撃があった時、その横にいる日本は、今までの法律ではアメリカを守る事は出来ませんでした。

それから、日本人が外国で人質になった時、救出に行けるのか?普通の国であれば軍隊が出動して強行突破で救出も出来るし移動も出来ますが、日本は憲法の制約でそういった所に自衛隊が行って救出する事がなかなか出来ないんですね。なぜ出来ないのかというと、第二次世界大戦終結後、GHQが日本の再軍備は認めないという事で今の憲法9条が出来ました。

最初に憲法9条を国会で議論した時は、自衛のための権利も持っていませんでした。それはなぜかと言うと、一つは国連が出来たので、国連が守ってくれるのではないかという考え。もう一つは、日本は占領されており、主権がなかったので軍隊を持つことが出来ませんでした。けれども、5年後に朝鮮戦争がはじまりました。今日も米朝の協議をするということで準備をしていますが、まだ続いているんですね。このように周辺国でも安全保障が物騒な中で、日本の国を空っぽにして良いのか、守らなくて良いのかという事で自衛隊が出来ました。この時は自衛隊は国を守るための権利、自衛権に基づくものだとして出来ましたが、作った時に自衛権がないのになぜ出来たんだという論争がずっと続いております。憲法をつくる時に「自衛の権利もないのか。それでは憲法は反対だ」と言ったのは共産党なんです。やはり自衛権というのは必要です。平和安全法制を反対だと言う人に「では、自衛隊は憲法違反ですか?」と聞くと「憲法違反だ」と言うんですね。国の安全を守る自衛隊を憲法違反だという事では、国の安全保障の議論がしっかりと出来ないのではないかと。

我々は自衛隊を憲法違反ではないと思っていますが、まだ憲法違反だと言う人がいるので、憲法の中にしっかりと自衛隊ということを明記し、国民投票にかけてしっかりとした国を守る政策、そして自衛隊も胸を張って、国民の理解のもとに活動する事が出来ないと、国というのはしっかり守りきる事が出来ないので、そういう意味で、この憲法9条、1項・2項はそのままにし、3項において国を守るための組織として自衛隊を置くと明記する事を自民党は考えております。
中曽根
最前線に立って、身体を張ってわれわれの平和を守ってくれている自衛隊に違憲論が出ている事が、普通に考えておかしい事でもあります。
中谷
そう、災害派遣もね。国を守るというのは、いつ領土が占領されるか分からない時に、自衛隊の組織はいるんですね。にもかかわらず、憲法違反だと。お前たちなぜ勝手に出動するのだという事では任務が果たせません。ですから、自衛隊があるだけで国が守れるというのではなく、やはり国民の理解と協力がないと国家は守りきれませんので、国家の意識として、国民一人ひとりがしっかりと国を守ろうね、そのためには自衛隊が必要ですねということは、最低限の約束として憲法に書くべきだと思います。
中曽根
そうですね。平和憲法とよく言われますけれど、憲法があるから平和が保たれている訳ではなく、平和を保つための憲法にしっかりと変えていかなければならない。そういう意味でも憲法9条は変えていかなければならないという事でよろしいですか。
中谷
はい。いずれの国も国を守る組織として、軍隊というものがあります。これは戦争をするためのものではなく、いずれの国も国を守るための手段ですから、その事も国民としてしっかり理解しておかなければならないでしょう。
中曽根
そうですね。今回、必要な自衛の措置ということで自衛権を含んで、さらに自衛隊を保持することをしっかり明記するという事ですけれど、今まで言われていたのが、「必要最小限度の実力組織」といった事で解釈してきましたけれど、今回のこの条文には「必要最小限」ということは入っていません。ここはどう解釈すれば良いでしょうか?
中谷
今でも憲法9条の1項と2項で、国を守るための必要最小限度の自衛の措置と規定されています。72年間国会で議論した積み重ねで今の自衛隊の行動範囲が決まっていますので、それを変更するのではなく、今の1項・2項はそのままの解釈を維持し、自衛隊の活動もそのまま維持するけれども、「自衛隊」の存在を明記する。自民党案では「必要な自衛の措置」と書いてありますが、今後、国会で憲法改正を発議するには、衆参それぞれの国会議員の3分の2の賛成を得なければなりませんので、他の政党としっかり議論をしなければいけません。しかし、野党は国会で憲法の議論をさせてくれないんですね。

そして、憲法改正をするための国民投票法というのがあるのですが、公職選挙法と合わせて、例えば洋上投票のような全党が賛成するような内容でも、野党は国会で審議しては駄目だと言っているんですね。

野党は憲法改正が悪い事のように認識していますが、そうではないんですね。私たちの暮らしを良くする、そして国の安全を確保するために必要なところは改正しなければなりません。憲法改正を使って政局に利用したり、国会で審議をしないという事は、私は間違っていると思います。
中曽根
駄目ありきで「改悪」という言葉が象徴していますが、良くするために変えるのに、改悪だという野党の姿勢というのはやっぱり...。
中谷
(野党にも憲法改正を)考えている方はいると思いますよ。だから国会で憲法改正を主張し、良いか悪いかを論戦する。それは国民に開かれた場で実施しなくてはなりませんので、国会で堂々と議論できるようにしたい。国民投票法すら改正しないと言っているような一部の野党の姿勢では、憲法議論ができないし、今までもそれで憲法改正が出来なかったんですね。しかし、憲法改正は国民の権利ですから、議論することを封じるということは、私は間違っていると思います。
中谷元党憲法改正推進本部本部長代理

(2)緊急事態対応について

中曽根
そうですね。まだまだ9条、自衛隊の話をしたいのですが、次のテーマに移らせていただきます。次は緊急事態対応について伺います。この緊急事態対応は今まで個別の法律により対応して参りましたが、今回の憲法改正案の中に盛り込むことになっています。緊急事態対応について中谷さんの解釈をお願いします。
中谷
今まで大きな災害というと阪神淡路大震災や東日本大震災、突然の火山の噴火など色々ありました。特に阪神淡路大震災の時は自衛隊の活動に色んな制約が課せられていました。想定外でしたと政府が言っては駄目なんです。実際に国民の命、暮らしを守れるかどうかは政府の責務でありますので、憲法の中でしっかり対応できるルールを作っておかなければなりません。いざという時に地方自治体が全く機能出来ない、民間では対応できない時に限って国が乗り出して、政府の特別のルールの下に人々の命を救う事ができる。例えば、がれきがありますよね。勝手に移動すると自分のものを勝手に動かしてけしからん。車を処分すると、自分の車が無くなったと訴えられます。それは国民の権利ですが、そのことによって人命が失われるという場合、そういう事(行政によるがれき処理)も出来るように手続きを取っていく事で、この緊急事態の対応を考えるという事が一つ。

もう一つは災害時でもしっかり国会が機能し、政府が行き過ぎた対応をしないように監督することです。国会のシビリアンコントロールですね。例えば、衆議院解散の時に地震が起きたり、参議院の選挙中に投票が出来ないとなると、長期間国会の機能が果たせませんよね。そういう場合は国会の議席が再び復活するとか、議員の任期を長くするとか、緊急事態の対応が必要です。これは政府を監督する国会としての機能を維持するという意味では、今すぐにでも改正しておかなければなりません。
中曽根
そうですね。今まで緊急事態対応が入ってなかったのが不思議なくらいです。まずは何かの時にしっかり備えておく。その為に、その根拠をしっかり憲法に明記しておくことは非常に大事なことですね。
中谷
想定外ですみませんというのでは駄目なんです。きちんと平時に整えておかないと。特に何が起きるか分からない時代ですから。今の行政機関でもできない時には、やはり政府が特別にこうしなければというルールを持って決めておかなくてはならないと思います。
中曽根
(災害時には)現実に沿ったスピード感のある対応が求められておりますから、今回、緊急事態対応の条文が入る事によって、日頃からしっかり準備が出来、安心につながると思います。
中谷
フランスもドイツもアメリカもいざという時の備えとして、緊急事態条項を設けています。しかし、日本国憲法には緊急事態の対応が全く書かれていません。緊急事態対応を憲法に明記することは必要です。

(3)合区解消・地方公共団体について

中曽根
(緊急事態への対応が憲法に明記されていないこと)不思議ですね。これもまだまだお話ししたいのですが、すみませんが時間がないので、次のテーマに行かせて頂きます。

重点4項目の3つ目、合区解消についてお聞きします。個人的には一票の較差と地域の民意の反映のバランスの問題かなと思っているのですが、中谷さんはどのようにお考えでしょうか。
中谷
日本というのは、東京都、大阪府、愛知県もあれば、沖縄県、北海道、私の住む高知県のような地方もあります。47都道府県が集まって一つの国を形成していますので、国政の方針を決める時は大都会の人達の意見だけじゃなく、地方の意見も大事なんです。
特に最近は、人口減、過疎化、一極集中で、地方は寂れてきました。私の住んでいる高知県も今から30年前は衆議院が5人、今は2人。参議院も2人いましたが、今はゼロ。つまり、高知県と徳島県は合区なんです。鳥取、島根も合区になりました。合区になったことで、高知県民の意見を代表して国政に届けるという事が厳しくなりました。せめて参議院では、地方の代表を各県一人ずつは置くことが必要です。ところが最高裁判所が、議員定数や人口の較差だけで判断したので、憲法違反の恐れがあるという事で、(法律を)改正して合区になり、独自の議員が出せなくなりました。合区ではますます地方の声が通らなくなります。合区を改正するには、憲法を改正するしかありません。しかし、(来年の参議院選挙に)間に合わないので、法律を改正して比例枠を増やし、その中に地方の代表を入れようという緊急避難的措置が今検討されています。我々にとっては非常にありがたい事です。やはり、それぞれの県から最低一人は参議院に代表者を出すという事は早く実現してもらいたいと思っています。
中曽根
今、投票率が中々上がらない、投票率が低いと言われていますが、自分の県から国会議員が出ないとなると、投票率の低下にもつながるといいますか...。
中谷
その通りです。前回の高知県の参議院議員選挙の投票率は45%で、50%を切り史上最低の投票率でした。わざわざ投票に行った人でも腹が立って投票用紙に「合区反対」と書いた方もいたのが現状です。自民党も合区解消を公約に揚げており、早く改正をしたいのですが、参議院選挙はもう来年になってしまいました。ですから、今、参議院(参院改革協議会)で知恵を絞っている状況です。野党も地方から国会議員が出てこないと寂しいと思います。そういう意味で、憲法改正の中で合区解消をしっかり実現できるようにするのが一つの大きなテーマですね。
中曽根
一票の較差、合区解消というものがありますが、皆さんのコメントを見ても、選挙制度自体、透明性があり、平等で政治への関心が高まり投票率の向上に繋がるように自民党としても考えていくべきですよね。
中曽根康隆ネットメディア局次長

(4)教育充実について

中曽根
続きまして、重点項目の4つ目、教育の充実です。現行憲法には、26条に国として教育に関する理念が無いというのがポイントのようですが、こちらは如何なものでしょう。
中谷
教育というのは一人ひとりの人格、能力を高めるという意味で、本当に必要なことです。誰しも幸せになってもらいたいと育てますが、親が子供を虐待するという本当に痛ましい事件が起こっています。不登校も増えました。経済的理由で学校へ行きたくても行けない子供もいます。自民党は、幼児教育から高等教育まで誰もが教育を受けられるように色々な法の施策をしています。

そこで一つ壁になるのが憲法です。憲法には義務教育に関しては書かれていますが、国民一人ひとりが教育を受ける理念というのは、教育基本法には書かれていますが、憲法には書かれていません。その為、財政支出について例えば早稲田や慶応のような私立学校がありますが、憲法には「国は私的な教育の為に公費を支出してはならない。」と書いてあります。今は解釈で対応していますが、そういう事くらいは変えましょうという事で、憲法の条文を変更すると同時に、誰しも経済的な負担を感じることのない教育が受けられる権利を書くべきじゃないかということで、自民党以外の政党も要求しておりますが、自民党の中では何度も議論し、まず教育基本法の理念として「国は教育が国民一人ひとりの人格の完成を目指し、その幸福の追求に欠くことのできないものであり、かつ、国の未来を切り拓く上で極めて重要な役割を担うものであることに鑑み、各個人の経済的理由にかかわらず教育を受ける機会を確保することを含め、教育環境の整備に努めなければならない。」という規定を書くべきじゃないかということで取りまとめ、提案をしているところであります。
中曽根
どこに生まれたかによって教育に差があってはいけないですし、日本は、人が大きな資源と言われていますので、教育が何よりも大事です。そういった中、自民党は全世代型社会保障を掲げていますが、幼児教育から高等教育まで、しっかりと皆さんが充実した教育を受けられるよう法整備をしていかなくてはいけません。その大前提となる根拠を憲法に理念として書いておくことは非常に大事なことだと思います。
中谷
教育は非常に高度化していますので、誰もが同じような教育を受けるのではなく、人間それぞれ持ち味がありますから、専門的に自分の学びたいことが学べる機会を作ってあげる事と、経済的理由で教育を受けたくても受けられない人も沢山いますので、そういう人も教育を受けることができるよう(憲法を)整備しておくべきだと思います。

憲法前文について

中曽根
ありがとうございます。
予定にはありませんが、憲法というと前文も非常に大事になってくると思います。先程、中谷さんが仰ったようにGHQがある意味、勝戦国として作ったこの憲法の中の前文、前文というのは、その国の色んな伝統、文化などを盛り込みオリジナルのものであるべきだと私は思いますし、今の前文を見ると「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼し...」という件も、今の世界情勢にあった日本独自のものにしていかなくてはならないと思いますが、どうお考えでしょう。
中谷
この前文の原文を考えた人はGHQの人達で日本人じゃないんですね。それを忠実に翻訳したのが今の日本国憲法でありまして、先程言いましたように原点であるポツダム宣言によって戦争と軍備は認めないとか、民主主義を強化するとか、言論、思想、宗教、基本的人権の尊重とかそういう前提の基にGHQの人達が世界中の憲法の良いとこ取りをして作りました。例えばアメリカ合衆国の独立宣言やテヘランの宣言、太平洋宣言などの一文が入っており、理想を積み重ねているのは良いのですが、一体どこの国の憲法なの?という事で、日本の文化とか伝統とか考え方が全く入っていないんですね。
そういう意味では、中曽根先生のお祖父さん(中曽根康弘元総理)が「憲法改正試案」を発表され、その中で「我ら日本国民は、アジアの東、太平洋の波洗う美しい...独自の文化と固有の民族生活を形成し発展してきた...」という非常に味のある前文を書かれました。

私が申し上げたいのは、実は、憲法は1400年前の聖徳太子の時からあるんです。そこには第一条「和を以って貴しと為す」とあるんですね。その後は、鎌倉時代に武士の為に「御成敗式目」というのが出来ました。江戸時代も武家要領ということで「武家諸法度」というのができました。そこには、政治を納める者の心構えや武士としての矜持が書かれていて、しっかりと品格と忠義、道徳を重んじるようなことも書かれていました。ですから、憲法としてしっかりと不平不満なく国が収まっていました。

残念ながら今は、政治家も官僚も責任感や正直であることが求められ、国会で平気で嘘をつくようなことが横行すると国の基本が乱れてしまいますよね。そういう意味でもう一度憲法で前文も含め、日本がどういう国であるべきなのか。そして、国民として理想とする理念、日本の伝統、文化、日本独自の主権を改めて書くことによって、日本をしっかりとした良い国にしましょうというのが、本当の憲法改正なんです。

自民党も憲法改正試案というものを作りました。それは本当に理想とするところですが、現実は、国民の理解と各党の了解の下に一歩一歩、憲法改正を進めていかなくてはなりません。自民党の結党目的は、この憲法改正であります。しっかりとした良い国を作りたいという理念の基に更にこれからも国民の期待に沿って努力していきたいと思います。
中曽根
そうですね。どこにでもあてはまる前文ではなく、中谷さんが仰ったような、日本の良さ、日本人の良さ、そういったものを盛り込んだものを前文にしっかりと入れると同時に憲法改正議論を通じて、今一度国民が日本という国を見つめ直したり、またこれから先に対する責任というものを考えなおしたり、そういうきっかけにもなるという事ですよね。
中谷
やっぱり、必要なものは必要なんですね。そして日本人としての国民の気持ちの象徴というのが憲法なんです。ですから、そういった憲法になるように我々も研究していきますけど、現実に憲法改正するというのは大変な作業で、お祖父さん(中曽根康弘元総理)の代から含めて70年以上まだ改正できていません。

なぜ今まで憲法改正がなされなかったのか

中曽根
なぜずっと改正が出来てこなかったんですかね?
中谷
一つはレッテル貼りというか、憲法を改正したら悪い国になるんじゃないかという事で封印されてきました。憲法改正はタブーだったんですね。しかし、ようやく今、国民のみなさんが先程の(自民党LINE)アンケートで憲法改正を最も取り組むべきと選んでいただいたように、憲法改正への機運が出てきました。正に国民の力で憲法改正が出来るかどうかが決まります。
中曽根
そういう意味では今チャンスという事ですよね。
中谷
しっかりと自民党でやっている事を正確に、フィルターをかけずに知ってもらいたい。昔は、国民の側から憲法改正の要求がありました。自由民権運動の時に。国民がこの国にこうあってもらいたいという事をどんどん発信して頂いて、それが政治に反映できるように。
中曽根康隆ネットメディア局次長/中谷元党憲法改正推進本部本部長代理

憲法改正のプロセス

中曽根
政治側から押し付けるのではなく、国民の皆さんからも声が上がってきてという正に今そういった機運が来ている中で、今回自民党が憲法改正案を出しましたけど、今後の具体的なプロセスとしては国民投票などありますが、審査会も含めてどういうプロセスで物事が進んでいくんでしょうか。
中谷
4項目「安全保障」「地方と国の較差」「教育」「緊急事態」これは早くやった方が良いという事でまとめました。今、国会の中に衆議院も参議院も憲法審査会という議論の場があります。我々はそこに提案をして、この案どうですかということで、他党も良い案を出してくださいと。4項目以外も議論する中で、審査会としてこの項目からいきましょうというような、とにかく国会で憲法を議論してほしいですね。それが実現できるように私も衆議院の(憲法審査会)筆頭理事として全力でやっていますが、この国会、もう終わろうとしていますが、まだ一度も議論させてくれません。これは間違っていますよ。国会というのは、国民の為に議論する場であって、たとえ意見がどうであれ国会で賛成・反対しっかり議論をして国民に理解と協力、納得を得る場です。そういう場を持たさないという事は野党としては思考停止でもあるし、間違った認識を持っていると思いますよね。
中曽根
そうですよね。議論を封印しているという時点で。与野党関係なくそれぞれ有権者の代表として来ているわけだから、賛否があれば当然それをぶつけて議論しあうのが本来の国会の姿でありますよね。
中谷
党利党略なんですよね。野党は政府を批判しますけど、我々は議論をしましょうと言っている訳ですから、その議論まで封鎖することないじゃないですか。そういう意味では、本当に国民の為の国会でもありますし、国民のための憲法議論、これは行っていくべきだと思います。

憲法は「国の民主主義のルール」「時代に即して変えるべき」

中曽根
そうですね。憲法改正について駆け足で色々と伺ってまいりましたけど、中谷さんにとって「憲法改正とは何か」というものを事前にフリップに書いて頂いていますので、そちらを見せて頂けますか。
中谷
憲法というのは何なのかと申し上げますと、国民が安心して、そして自由で豊かな生活が出来るように国の民主主義のルール、この民主主義というのは、国民の意見で国の政治が決まると。誰も国家権力者ではありません。国民の意見で国の方針が決まるという仕組みになっています。国会で。

制定72年、憲法は一度も改正されていません。やはり、時代にあった憲法にしておかないと、日本の安全も経済の発展もそして国民の文化・福祉もそういった点で他国に遅れをとってしまう。やはり、国民自らがこういった時代の変遷に対してしっかり政治が対応できるという為には、その基本である憲法改正、これを早く実現をしなくてはならないと思います。
中谷元党憲法改正推進本部本部長代理

開かれた場で国民のための憲法議論を

中曽根
ありがとうございます。変えたいとか変えたくないとか、そういう話ではない訳ですよね。変える必要があるかどうかを見て、必要があればちゃんと現実に沿ったものに変えていくと。
中谷
国会じゃなく、民法のテレビや新聞では、各政党が出てきて喧々諤々の憲法議論をするんですよね。だったら国会で議論すればいいじゃないですか。
中曽根
テレビで議論する前に、まず国会で議論してほしいですよね。
中谷
そうですよ。国民もそれを期待していると思うんですよね。
中曽根
ドイツをとって見ても時代や状況に合わせて何十回と憲法改正をしています。何回も変えていいかどうかは別の話ですが、日本はまだゼロから1歩も踏み出せていません。72年前から時代が大きく変わった今、先程フリップにもありましたが、時代に合ったものを作っていく、しかもそれを国民の皆さんと共に作っていく。
中谷
国会で憲法議論しろと言うと、野党の国対委員長が財務大臣が辞職しないと駄目とか、こういう状況では議論出来ないとか、政局に使っているんですよ。やはり、これは会期の中で憲法議論をする。それを政局に絡めて考えるという事ではなく、憲法審査会という場があるわけですから、開かれた場で堂々とどうあるべきか議論すべきです。
中曽根
与野党超えた話でありますし、皆、国会議員というバッチを付けさせてもらっている以上、主権を預かっている訳ですから、この国の未来を考えたしっかりした憲法改正の議論をすることが我々の一つの大きな責任であります。
中谷
最終的には国民の皆さんが判断するんですよ。ですから、憲法改正についてどんな議論をされているのかを知って、どう判断するかは国民の皆さんに権利があるんですから、それを奪っちゃいけませんよね。
中曽根
そうですね。国民投票まで持って行けるように。そして国民の皆さんも我々が如何にそれをしっかり伝えるかによって賛成するか反対するかになってくるでしょうし、今後ますます、憲法の話というのは盛り上げていかなきゃいけないと思いますので、中谷さんは自民党の憲法の話、安全保障の話、リーダーとして引っ張って頂いていますけども、これからも是非とも日本の未来のために頑張って頂きたいと思います。
中谷
中曽根さんも私と対等ですよ。同じ国会議員ですから。どんどん引っ張っていってください。
中曽根
そうですね。私も36歳の若手ではありますけれど、世代を代表して、しっかりと若い世代にも政治をそして憲法というものを考えてもらうような、こちらからの歩み寄りというものもどんどんしていかなくてはならないと...
中谷
明治時代の人は日本に国会作ろう、憲法を作ろうということで、自ら案を考えていました。例えば、植木枝盛さん、中江兆民さんとか、なんと20代、30代なんですね。電気もない時代にろうそく一つで西洋の民権とかそういうのを勉強して、フランス語を翻訳して、こういう憲法を作るんだということで本当に勉強しました。そういう気概がいるんでしょうね。
中曽根
私の祖父(中曽根康弘元総理)なんかも海軍として戦争に行って、帰ってきて日本が焼野原になっているのを見て、この国のかたちをどうやって作っていくかと、そういう原体験があるから、そういう熱い想いで政治家になりました。今の時代、平和ボケしていると言われますが、実はジワジワと蝕まれていて、本当に危険な状態に来ているんじゃないか。こういった時に憲法改正という日本の背骨ですね。これを今一度しっかりと見つめなおして。
中谷
若い人も問題意識を持っていますよ。憲法改正が必要だと思っている人も多いですから、そういう人が中心となって、憲法改正の必要運動、自由民権運動がありましたけど、やはり憲法改正運動というのは必要なんじゃないでしょうか。
中曽根
私も先日、高校生との意見交換会をさせて頂いた時に、関心のあるテーマは?と聞いたところ15人の内、4人が憲法改正ということで質問してきたんです。だから、どうせ若者はと言うんじゃなくて、我々の方からも若者にメッセージを出していくことは非常に大事だと思います。
中谷
JC(日本青年会議所)や経済団体もそうですし、地方においても色んな団体が憲法改正を必要だと思っています。ただ、マスコミがレッテル貼りで危険だとか危ないとか、そういう事ばかり言うから、そういった機会を奪っていますけど、国民の目から見ても本当に何が正しいのか、憲法改正の中身、そういう事はしっかりと我々も伝わるように努力していきたいと思います。
中曽根
国民の皆さんの為の、そして日本の未来の為の憲法ということで、我々これからもしっかり頑張ってまいります。

本日は、これから衆議院本会議がある為、時間を45分に短縮して、駆け足でお送りしてまいりました。「ゼロから知りたい憲法改正」、本日は主に重点4項目について中谷さんに解説いただきましたが、まだまだ時間が足りない、もっと知りたい、もっと色んな質問をしたいというお声が皆さんの中にあれば、そして中谷さんのお時間がまた頂けるのであれば、是非ともこのテーマで「第二回憲法改正」、テーマを決めてより深堀りした番組をお送りしたいと思っております。皆さんからのご意見、コメント等どんどん書き込んでいただければと思います。

そして、カフェスタ「ゼロから知りたい」シリーズ第4弾として、次回は「人づくり革命」を予定しております。こちらも今国会でのメインテーマとなっておりますので、ご興味のある方はご覧いただきたいと思います。Youtubeにてアップしますので、再度ご覧いただくとともに、どんどん拡散、シェアをして頂きたいと思います。
本日は駆け足になってしまいましたけれど、中谷さん、どうもありがとうございました。また、これからも宜しくお願い致します。
中谷
憲法は国の未来を切り拓くものですから、またやりましょう。
中曽根
はい。ありがとうございました。
中曽根康隆ネットメディア局次長/中谷元党憲法改正推進本部本部長代理
番組動画はこちら
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