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<シリーズTPP第一弾> 『TPP(環太平洋パートナーシップ協定)の全容を徹底解説!』(後編)

<シリーズTPP第一弾> 『TPP(環太平洋パートナーシップ協定)の全容を徹底解説!』(後編)

(平成28年11月21日収録)

(左から)
元榮太一郎ネットメディア局次長
西村康稔総裁特別補佐
宮﨑政久ネットメディア局次長

少子高齢化が進む日本。TPPで経済の活動領域を広げ、大きなバリューチェーンのもとマーケットを作っていく

<TPPパネル①:TPP協定の内容とメリット⑤>
※(前編はこちら)
西村
投資の保護ですが、これはものすごく大事な点ですね。二点申し上げたいと思います。
一つはこれが非常に大事で、先ほども少し出ましたけれども、特定の技術や製造工程、これをその国に移転をしろと要求されると。例えば、うちに工場を作ってもいいけども、その代わりにプリウスの技術を教えろ、と。
宮崎
みんな中身を消されちゃいますね...
西村
そうですね。それから、一定水準のサービスや物品調達は輸出しなきゃいけない、一定のものは物品調達もその国の中で行えなど、そういう要求をしてはいけないということを決めました。これはものすごく大きなことですね。
今後色んな国が入ってくるとしても、入ってくるからにはこれを守ってもらわなければなりませんので、すごく大事な点だと思います。
もう一点が、ISDSというのがあるんですが、これはまた後ほどお話しします。
宮崎
こういう形で活動領域を広げていっていったとしても、その肝の部分を取られちゃうみたいなことはさせないよと。このルールでなければ入れませんよ、ということをしっかり伝えるということですね。
西村
そうです。日本は人口が減ってくる一方で、アジアは人口が増えて世界で最も成長する。そこで工場やサービスを展開する際に、先ほどの知的財産の保護もですが、そのとき何か技術をよこせとか、一定程度は地元から調達しろ、一定程度は輸出しろといった色んな要求されるということがなくなりますから。これはものすごく大きな点だと思いますね。
宮崎
少子高齢化が進んでいく我が国が、大きなバリューチェーンのもとでマーケットを作っていく。
自らのルールも入れて作っていくっていうことの価値ですよね。私たちの国の将来に関わること。
<TPPパネル②:TPP協定の内容とメリット⑥>
西村
はい。さらに金融についてですが、マレーシアやベトナムで、支店の数やATMの数に制限があるんですけども、これが大幅に緩和されますし、出資の規制も緩和される。
もう一つ、これも大事なことですが、実は連邦国家というのは、州政府が独自にいろんな規制を行っている。特に、連邦国家であるアメリカ、カナダ、オーストラリア。こういった国に対しては、地方政府、州政府の規制について協議をし、改善していくというメカニズムが入りました。
これまで、この部分について日本は全く言ってこなかったので。今回、私も交渉の時に相当強く粘りましたけども、地方政府が勝手にbuy Americanと、アメリカの商品を買えとやっているんですけども、ここはオープンに自由にやってもらうためのメカニズムを入れましたので、そういう方向で今後議論が進んできます。
元榮
協議ということになるんですか。
西村
協議ということで、こちらから申し入れをして、向こうが応じる形になっています。特にオーストラリアは、大臣がぜひこれはやろうと言ってくれています。
アメリカはなかなか厳しいですけども、これから日本としてやっていきたいと思います。
<TPPパネル③:地理的表示保護制度登録産品>
それからこれが大事でして、「地理的表示」ってあんまり聞いたことがないと思いますが。この<地理的表示保護制度登録産品>パネルを見ていただいて。
私の地元・兵庫県で言いますと、神戸ビーフですね。それから但馬牛や、北海道の夕張メロン、福岡は八女茶、熊本のい草、鳥取のらっきょう、加賀の丸いもや安倍総理の地元・山口の下関ふく(※表示上はふく)、能登半島の柿など。
いろんな地域の産品、地名のついた産品を「地理的表示」と言うんですけども、これを保護する制度、お互いに保護しようということで今回盛り込まれました。
今21品目ですけども、農水省は今後増やしていきますから。地域の産品が「地理的表示」の品目として認定されると、それは国際的に真似できない。神戸ビーフはまさに神戸の牛肉のみ。どこか他の国の牛肉を使って神戸ビーフ、という表示ができなくなります。相互に保護し合うことが決まりましたので、農水省もこれから品目を増やしていくことになります。
ぜひ日本全国のいろんな産品をこういう形で海外ブランド化して、輸出を増やしてもらえればと思います。
宮崎
今21品目まで来ていますが、追加でどんどん増えるということですね。
西村
はい。地域でぜひ働きかけをして、どんどん増やしてもらえれば。
元榮
(元榮議員の地元・千葉の)八街の落花生とかどうでしょう。
西村
いいですね、独自の品種があるんですよね。そういうものは認定されて、他は真似できなくなりますから。国内的にも良いですし、国際的にもブランドとしてどんどん出していければ。
宮崎
要件がしっかり決められるんですよね。この要件に従って生産されているものを「地理的表示」保護の対象とすると。この要件の設定も含めて、協議をしていかなければならないんですよね。
生産者の皆さんがしっかりと使えるようにしていかなければならないですね。
西村
はい。地方の特徴がないといけないんですね。どこでも作っているらっきょうじゃなくて、鳥取ならではのらっきょう、ということですね。
<TPPパネル④:酒類に係るTPP協定の概要>
その関連で言うと、日本酒ですね。日本酒はアメリカで「地理的表示」として保護することになりますので。日本で作った日本酒以外を日本酒と呼べないことになりますし、それからあまり知られていないんですが、日本酒の関税は全ての国で撤廃されますが、これまでアメリカでは4合瓶や一升瓶では流通ができなかったんです。
アメリカのバーボンなどの瓶に移して流通させなければならなかった。まさにこれは、アメリカの非関税障壁だと思うんです。今回我々は相当粘り強く交渉しまして、今後アメリカでも法改正をする予定になっています。いわゆる日本での4合瓶とか、一升瓶で流通できるようになります。
宮崎
瓶も文化ですよね。
西村
そうですね。なので、日本酒は今世界的ブームになっていますけども、アメリカでもそのままの形で輸出ができますので。何か日本は取られてばっかりじゃないか、アメリカの属国になるんじゃないかとの意見もありますけども、先ほどの地方政府の規制もそうですし、日本酒の瓶の流通もそうですし、いろんなことを我々も要求しています。結果、アメリカではほとんど関税も撤廃になりますし、それから牛肉も実際に、アメリカは輸出幅を相当大きく広げてくれていますので。
元榮
焼酎もそうなんですか。
西村
焼酎もそうですね。なので、かなり変わってきます。

日本の交渉団が粘り強い交渉を行った結果、農林水産物の聖域を守ることに繋がった

<TPPパネル⑤:農林水産分野に係るTPP協定の概要(市場アクセス分野)>
西村
一方で、皆さんが非常に心配をされている農水関係の品目ですけれども。
<農林水産分野に係るTPP協定の概要(市場アクセス分野)>パネルを見ていただいたらですね、他の国々はもう100%、99%の関税をゼロにするということで、関税撤廃を合意しました。
日本は95%です。農林水産物に限ってみても、他の国はほとんど90%台後半、カナダのモントリオールでは94%台で畜産関係を保護するものがありますが。他の国はほとんど99%、100%自由化をする中で、日本は81%の自由化に留まったと。
実はここにありますように、関税を残すライン、約9,000の品目数がある中で関税を残すラインは443。うち農林水産物である2,328の中で、443を残すということにしました。
いわゆる重要品目、これは国会の決議の中で、聖域を守るということになりました。対象は米、小麦、豚肉、牛肉、乳製品、砂糖などの品目と、それ以外の幾つかの品目については日本として非常に厳しいということで、関税をゼロにしないという約束をしました。
実は、TPPは全ての関税をゼロにしようというところから始まったんですけれども、我々が交渉に入る段階で、事前に全部ゼロにするという約束をしなくていい、ということを安倍総理がオバマ大統領と交渉しまして。
その前提で我々は交渉に入りましたので。最初に全部約束させられるとしたら、入れなかった。安倍総理がオバマ大統領から最初の段階で全部約束しなくていいよということで、言質をとりました。
※ここでの数値は、交渉時に使用していた国際的な品目分類HS2007に基づくもの。
<写真:元榮>
元榮
素朴な疑問ですが、それだけ各国が関税撤廃率、高いものだと100%で並んでいる中、ガラス細工の交渉にも関わらず、なぜ日本だけがこのようなパーセンテージで留まることができたのでしょうか。
西村
いくつか理由がありますけれども、一つはやっぱり日本の交渉団、甘利元大臣を先頭に、粘り強い交渉を行った結果だと思いますね。特にフロマン代表(米国通商代表)や、アメリカと夜を徹して何度も議論をして、それこそ机を叩いてやったことも何回かありました。
粘り強い交渉をやったという点と、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドに比べて、日本の農業は規模が小さいですから。対等に交渉できない、対等の条件で貿易できない、競争できないという点は、かなり理解をされたと思います。
もちろん、関税を下げるなどは守りましたけども。例えば牛肉にしても38.5%で(関税を)今かけていますが、9%まで下げるということで約束をしましたし。ゼロにはしませんが、かなり厳しいですから。その分、農業対策にしっかり予算をつけて対応していく。日本の品質は非常に良いですから。これをある程度守れれば、あとは工夫と努力によってしっかりと競争できる条件を整えられると思いますので。しっかり頑張らなきゃなと思いますね。
宮崎
今のご説明でもあった通り、実は、衆議院特別委員会の審議で盛んに野党の方から指摘がありましたけれども、我々は「聖域なき関税撤廃」ということであれば、参加できませんよと。「聖域なき関税撤廃」へのTPP交渉参加は反対だと主張してきた。
今、西村さんがご説明になったように、これは"聖域なき"ではないんだと。その部分をしっかりとまず確認をしてから交渉に入っていって、一つ一つ形にしていった。そういう経緯ですよね。
西村
その通りです。繰り返しになりますけれども、TPPは基本的に、関税100%でゼロにして自由化しようということで始まった。しかし他の国も実は少しずつ、いろんなセンシティブな、どうしても守らなきゃいけない少数民族対応などを含めて、幾つかやっぱりありますので。
交渉の中で、結果的にこうなったわけですけれども。日本も入るときにはもちろん自由貿易を目指すけれども、最初の段階で全部100%関税撤廃することを約束せずに入りましたので。これは我々としては最低条件として入っていって、あとは交渉の中でこういう結果を勝ち取ったということです。
宮崎
米、麦、牛肉、豚肉、乳製品、甘味資源作物。こういった重要5品目は、必ず守ると。国会決議を裏打ちにして、西村さんも内閣府副大臣として交渉をされた。国会決議の重みというのもあったんじゃないでしょうか。
西村
これは最後に国会で承認してもらわないと、日本としてもTPPは批准できませんので。そういう意味で国会決議、我々にとってもぎりぎりの最後、守らなければならないラインですし。そのことを相手方、私はフロマン代表(米国通商代表)と直接交渉したときに伝えました。
日本としては国会決議があるからこれを守らないと、いくら合意しても国会で通らないですよと。日本としてできるのはここまでだということで、最後そこは1ミリも譲れない、ということを言いましたので。そういう意味で、勝ち取った結果だと思います。
<TPPパネル⑥:ISDSの例外規定>
農業については(カフェスタで)また詳しい説明があると思いますので、次に参ります。
ISDSというみなさん心配な項目、この一点を説明したいと思います。これは投資をした企業が、差別的な扱いを受けて何か損害を被ったという時に、その国を訴えることができるという制度なんです。これについて、アメリカの企業から日本はどんどん訴えられて、困るんじゃないかと言われたんですが。
宮崎
これはよく、デメリットで指摘される部分ですね。
西村
まず一点申し上げますと、日本はこれまで一度も訴えられたことはない、ということ。
アメリカとISDSを含んだ協定が無いからじゃないか、と言われるんですけれども。実はアメリカの企業はもう全世界展開していますから、どこにでも子会社があります。その子会社がある国から、日本との協定に基づいて彼らを訴えることができるんです。
実は、フィリップモリスというタバコ会社がオーストラリア政府を訴えたんですが、アメリカとオーストラリアはその協定、ISDSを含む協定がないので、アメリカのフィリップモリス本社はオーストラリア政府を訴えられない。ですが、香港にあるフィリップモリスの子会社が、オーストラリア政府を訴えたわけです。これは香港とオーストラリアの間で、ISDSの投資協定があったからなんですね。
日本はもう世界中20何ヶ国と投資協定を結んでいますから、アメリカの企業が何か日本で差別的な取り扱いを受けたと思ったらいろんな国の子会社を通じて、その国と日本の協定を通じて、訴えることができるわけですけども、これまで一切日本が訴えられたことはありません。
よく言われるように、医療制度、食の安全とか色々訴えるんじゃないかと言いますけども。今でも訴えることができるんです。
<写真:西村①>
でも日本は、全く訴えられていませんし、むしろ日本企業の方がこれから各国に展開しますので、何か差別的な取り扱いをされたら訴えることができるという意味で、日本にとってはぜひ必要な制度の一つです。
ただ念のために、今回規定を入れました。要は公共目的のための社会的なサービスについては、"権利を留保する"ということですけれども、これは"例外とする"という意味です。
例えば、社会保障制度、保険制度、医療などはよく心配されて、株式会社にしないと訴えられるなどの誤解をされるんですが、ここはちゃんと保護していますし、職業訓練や保険、保育、公営住宅ですね。こういった公共目的のための社会事業は例外として留保していますので、アメリカ企業がこれについて訴えることはできません。
そもそも日本は、差別的に行ったりなどしませんから。これまでも訴えられてないですし、大丈夫だということをぜひご理解いただきたいと思います。
元榮
ちなみに、訴えるときは裁判所なんですか。
西村
国際的な仲裁機関、仲裁裁判所が選べますので。かつ、その裁判官も両方の国と中立的な人を選べますから。基本的には中立的な立場で行われますので。そういう仕組みまで担保されています。
そういう意味で、ISDSで何か日本政府は訴えられる、紛争解決の仕組みで訴えられるということはないことをぜひご理解いただきたいと思います。
宮崎
我々はここで一切の紛争がないと約束をしているわけではない、『ないってわけではないでしょ』と(視聴者の)コメントに入ってますけれども、我々はルールを守ってしっかりやっていく中で、国益をしっかり守れるようなものをTPP合意の中で作ったということですよね。
西村
したがって、食の安全で何か日本の表示、輸入品だとか輸入品じゃないとか、遺伝子組み換えのものを使っているとか、いろんな表示の仕組みがありますけども。それを変えるように訴えられるんじゃないかということで、食の安全で心配される方がおられますが、そもそもTPP協定で食の安全について何か日本が制度を変えなきゃいけないということは一切ありませんので。
その上で、これまでも訴えられていませんし、今後訴えられることもまずありませんので。日本としては何も差別的に扱っているわけじゃなくて、輸入品か国産品かの表示義務ですから、しっかりとこれは大丈夫ですので。そこは誤解のないようにしていただきたいなと思います。
<TPPパネル⑦:著作権等侵害罪の一部非親告罪化>
それからもう一つ、非常に心配された点ですね。
著作権のいわゆる非親告罪化、漫画等の同人誌を販売したり、パロディを投稿したりとかですね。こういった行為で何か捕まるんじゃないか、非親告罪ということで訴えがなくとも取り締まられる、ここは非常に心配をされましたけども、今回ルールを作りまして。ちゃんと目的があるとか、原作のまま行うものであるとか、不当に侵害されるという条件のもとで非親告罪化となりますので。今申し上げたような行為、同人誌でパロディをやっている行為などは基本的に親告罪のままということなので、非親告罪とはなりませんから、ここはご安心をしていただければと。
海賊版、これはさすが販売したりなどは非親告罪になりますけれども、同人誌やパロディなどはなりませんので、安心していただければと思います。
宮崎
コミケなどの販売。これは衆議院の特別委員会でもだいぶ議論しました。
西村
交渉中の段階でも、かなりいろんな方から国会質問をされました。甘利元大臣も明確に答弁していますから。

守るべきはしっかり守り、自由貿易のルールの元でチャンスを与え、国富を増やす

宮崎
元榮さん、どうですか。1時間という短い(番組)なので、全部を詳細にお話できないですけれども、西村さんに補足でこれどうなんですか?など聞きたいことは。
西村
ぜひ弁護士さんとして、どうぞ。
元榮
私はやはり、農林水産物のところ、国会決議で揉まれてないじゃないかといった意見もあるかと思うんです。
私の理解ですと、日本の農業に直接大きな影響のない部分だけ少し譲って、本来的にすごく重要なところ、重要5品目についても守られていると思うんですけれども。その点について、もう少しだけ詳しく教えていただければ。
西村
日本は最後に一定程度の関税撤廃の例外を確保しましたけども、関税撤廃した物、例えば輸入実績は全くなくて、撤廃しても今後入ってこないだろうと思われる品目だったり。
よく言われるのは牛タン。牛の舌ですけども、日本では頭数が限られていまして、牛タンでご商売されている方々は量を確保しなきゃいけませんから。これは国内に影響を与えないし、国内で必要としている物ですので。
こういった品目について関税を撤廃していますから、本当に守らなければならないところについては、私はぎりぎりのところで守ったと思いますので。
農業対策については、それでもご心配の方はたくさんおられると思いますから。特に競争が激しくなるんじゃないかということで、規模拡大がしにくい中山間地域の方々、そういった方々への支援はやっぱり強化をしていく。安心してもらえるように引き続き、やっていかなきゃいけないと思いますね。
宮崎
農業分野はご覧なっている皆さんの関心も高いと思うので、カフェスタTPP特番の第二弾は農業分野でやっていきたいと思いますね。
西村
もちろん守るべきところは守ったんですけれども、先ほどの日本酒のように輸出をしやすくなったところもあります。
それからアメリカの牛肉も、今までは安い関税で入るのは200トンしか実績はないんです。これが今度は6,000トンまで無税で入るようになりますし、最終的に関税はゼロになりますから。
そういう意味で、和牛は相当アメリカに入っていくことになりますので、いろんなチャンスが広がると思いますね。
<写真:宮﨑>
宮崎
守るべきはしっかり守るけれども、チャンスを得るだけの前提を持っていたり、国益増進に一生懸命やろうという人たちに、自由貿易ルールの元でチャンスを与えて国富を増やしていく。こういった視点ですね。
西村
そうですね。もちろん競争は貿易が活発になりますので、守るべきところは引き続きしっかり守らなければならないけれども、攻めるところはどんどん攻めて海外に展開していってほしいと思いますね。

今後日本は、アメリカをはじめ世界各国とどう向き合っていくべきか

宮崎
冒頭でもちょっと触れたんですけれども、APECがリマで行われていましたが、本日終わりました。 これからTPPが我が国として、どういう方向感で各国に訴えていこうとお考えですか。
西村
私は自由な貿易や投資の環境を作っていくというのが、世界経済全体にとって大きなプラスになると思うんですね。
ちょっと世界全体が低成長時代に入るんじゃないかと言われていますが、やはり貿易であり、投資によって日本もここまで成長してきましたし、今度は世界的に知的財産の保護やコピー商品を作らないとか、いろんな公正なルールを作る。これによって世界各国で新しいものを作ろうとか新しいブランド作ろうとか、意欲が出てくると思いますので。世界経済のためにも大いにプラスになりますから。
TPPをこのまま漂流させないという意味で、私は12ヶ国で結束をしたと思います。この後、この意欲をトランプ次期大統領も含めて、安倍総理が会談の中でどういうふうにTPPについて触れたのかはわかりませんが、やがては議論する時がくると思いますし、トランプ次期大統領もアメリカの利益になるということわかれば少し修正もしてくる可能性もあると思いますので。
例えば、放っておくとアメリカの牛肉は今、38.5%の関税がかかっていますが、オーストラリアと日本は2国間でのFTAがスタートしてますから。
宮崎
日豪FTAですね。
西村
今はもう28%くらいになっていますので。アメリカの牛肉はオーストラリア牛肉に比べて10%くらい不利な条件ですから。そういう意味では放っておいてTPPを発効しないと、ずっとオーストラリア牛肉の方が入ってくるということになりますし、もしTPPが止まったままで、先に日本がEUと年内に合意をすれば、EUの豚肉などがもっと日本に入ってくる。アメリカの豚肉は不利な条件になりますから。
恐らく、そういったことも詳しくは多分知らないと思いますので。これからおいおいTPPの持つ戦略的な意義とアメリカの個別の利益を伝えていく。
先ほども言いましたように、ベトナムなどは人口が一億人いて、今後公共事業がどんどん多くなっていく中で、アメリカの企業も入れるわけですから。かつて日本に対して公共事業をオープンにしろとアメリカは相当やったわけですが、むしろこれからベトナムのような新興国はどんどんインフラ整備がありますから、アメリカの企業にとってもチャンスがありますので。そういう意味で利益になるということがわかってくれれば、軌道修正もあり得るんじゃないかと思います。
元榮
客観的に見て、わかってもらえる可能性は。
西村
あると思いますね。共和党のいわゆる自由貿易を是とする主流派の人達とも、いろんな形で今、対話が始まっているようですから。もちろん、閣僚やホワイトハウスのスタッフがどういう陣営になるか見極めなきゃいけませんけれども、主流派といろんな話が始まったという意味では、TPPについても理解が深まってくる可能性がありますので、ぜひ期待をしたいと思います。
宮崎
基本は共和党政権でありますので。自由貿易を推進していくという立場でもありますし、今トランプ次期大統領が共和党の主流派を呼び込んでますよね。会談を重ねていますから、そういった意味でAPECのリマでも安倍総理がリーダーシップを取って、ここで終わらせるわけにいかないということを強く言ったのは、次に繋がっていくと思いますね。
西村
宮﨑さんがおっしゃったように、アメリカは上院、下院ともに共和党が過半数を持っていますから。基本的に、共和党政権の政策を議会として上げていきますので。トランプ次期大統領がそれを理解してくれれば、トランプ政権の名前でやっていくわけですから。トランプさんにしてみれば、トランプタワーに"トランプ"と名前が入る同じくらいの効果になってきますので。
宮崎
(視聴者コメントに)ペンス次期副大統領の名前が出ましたけれども、Facebookのヘッダー部分に"TRUMP PENCE"とありますからね。
西村
ペンス次期副大統領は主流派の一人だと思いますので。そういう意味では議会ともしっかり話をしてもらって、共和党の政策を実現する方向になってもらえれば、TPPにまだ可能性はあると私は思います。

TPPとは、日本にとって何か?

<写真:全体②>
宮崎
ということで、今日シリーズTPP第一弾でございますが。西村さんの思う『TPPとは、日本の何』ということを書いていただきましょう。お願いします。
西村
私はTPPとは、『日本の使命』だと思っています。
日本はまさに自由貿易の中でこれだけの高度成長を遂げてきましたので、今後は日本が世界の国々を引っ張って、自由な貿易、投資、公正なルールを広げていって、世界中が成長していく、繁栄していく。
世界をリードする役割を日本は果たさなければならないし、安倍総理は必ずやそのことを実現してくれると思います。
<写真:西村②>
宮崎
ありがとうございます。そろそろシリーズTPP第一弾を終わろうと思います。西村さん、本日はありがとうございました。
全員
ありがとうございました。
宮崎
これは全世界発信のネットでありますので、最後にぜひメッセージをお願いします。
西村
Please trust us.(信頼してください)
We Japan will lead the World economy.(日本は世界経済をリードしていきます)
Please join us!(一緒にやっていきましょう)
Thank you very much.(ありがとうございました)
宮崎
おおー、英語で言ってもらえるとは思いませんでした。ありがとうございます。
日本の使命を我々も伝えて理解してもらおうと思っているところですね。元榮さん、いかがでしたか。
元榮
非常にわかりやすく、理解が深まりました。
貿易国の日本として、このTPPをきっかけに世界の自由貿易がもっと活性化するような、そんな時代を自民党として創り出すというのは、まさに使命であると。改めてそう思いました。
宮崎
使命という言葉をいただきましたけれども、政権与党である自由民主党として、もっとちゃんと発信をするべきじゃないか、これはテレビでやるべきだとかいうふうな(視聴者の)書き込みをしてくださっている方がおられました。まだ説明が足りない部分があるということであれば、どんどんこういうことで伝えていくことも使命だと思うんですね。ですから、そういった意味でも、今日良い機会をいただいたと思っていますので。
これからもぜひ、このカフェスタはレギュラー番組もやっていますけれども、TPP特番も引き続き、注目をしていただきたいと思っていますので。自民党はまだまだ伝えていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
元榮
レギュラー番組の週間スケジュールはこちらです。
毎週このようなスケジュールでレギュラー番組がありますので。宮崎さんも出てますけども、いろんな番組ありますので、ぜひご覧いただけたらと思います。
宮崎
シリーズTPPは特番でレギュラー番組とはちょっと違うんですが、2回目は誰に来てもらったらいいですかね。
元榮
誰ですかね。リクエストをもらいたいですけどもね。(視聴者コメントを見て)色んな方のお名前をありがとうございます。
宮崎
ありがとうございます。それでは、最後の締めは元榮さんで。
元榮
私ですか!?
宮崎
はい、そうです(笑)
元榮
はい。宮崎さんからもお話がありましたけど、TPPなどの政策課題も含めまして、これから第二回という形で、皆様から頂いた『こういう人が来て欲しい』ということもふまえまして、順次続けていきたいと思っております。その他、カフェスタをぜひともご覧いただけたらと思っておりますので、またお会いする機会を楽しみにしてます。
宮崎
それでは、今日のTPPシリーズ特番第一弾でございました。今日のご案内は、ネットメディア局次長の宮崎政久と、
元榮
元榮太一郎です。
宮崎
そして、本当に詳しく詳しく、西村康稔総裁特別補佐にお話をしていただきました。ありがとうございました。
全員
ありがとうございました。
  • ※Shamrock Records 株式会社のご協力のもと「UDトーク」を使用し、文章化しました。
番組動画はこちら
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