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<シリーズTPP第一弾> 『TPP(環太平洋パートナーシップ協定)の全容を徹底解説!』(前編)

<シリーズTPP第一弾> 『TPP(環太平洋パートナーシップ協定)の全容を徹底解説!』(前編)

(平成28年11月21日収録)

(左から)
元榮太一郎ネットメディア局次長
西村康稔総裁特別補佐
宮﨑政久ネットメディア局次長

TPP「環太平洋パートナーシップ協定」が実現することの意義とは

宮崎
みなさんこんにちは。ネットメディア局次長、宮崎政久です。
元榮
ネットメディア局次長の元榮太一郎です。
宮崎
今日はカフェスタ特番、<シリーズTPP第一弾>をお送りします。
先日、TPP承認関連法案の衆議院通過となりました。今、参議院の特別委員会で審議が行われていますが、まずカフェスタにてしっかり説明ということで、法案の全体像やTPPが実現することの意義について、番組をご覧の皆さん、そしてネットで全世界に発信していきます。
今日解説をしてくださるのは、西村康稔衆議院議員です。本日はよろしくお願いします。
西村
よろしくお願いします。
宮崎
西村議員は先輩でいらっしゃいますけど、今日はネット放送ということなので、"西村さん"と呼ばせていただきます。
西村
はい、わかりました。
宮崎
西村さんは現在、党の総裁特別補佐という役職を務めていらっしゃいます。
TPP関連では内閣府副大臣として交渉の現場に直接携わられただけでなく、衆議院TPP特別委員会の理事でもあり、TPPの全体及び交渉の経緯から今日に至るまでを、そして将来像の説明をしていただくのに一番適任でいらっしゃるということで、本日お呼びをしました。
全員
よろしくお願いします。
宮崎
ネットなので全世界発信ですが、視聴者の方に一言。
西村
はい。TPPはぜひ成立させなきゃいけませんから。よろしくお願いします。
<写真①>
宮崎
まず内容の細かい話の前に、新聞を持ってまいりました。
先週、安倍総理がアメリカのトランプ次期大統領と会談をしたわけであります。もちろん、内容の詳細が公開されているわけではないですが、トランプ次期大統領の(選挙)キャンペーン中の色々な訴えから、今後の先行きはどうなるんだろうかと。西村さん、どうでしょうか。
西村
詳細はまだ聞いてませんが、非常に良い雰囲気で行われたと聞いていますし、いきなり政策や価値観など堅い話というよりも、ゴルフの話で大変盛り上がったみたいです。個人的な信頼関係を作るということからスタートしていますので、これは非常に良かったんじゃないかなと思いますね。
もちろん、総理は色々とお話をされたと思いますので。来年、大統領として正式にスタートすれば、個人的関係を深めながら話をしていくと思いますし。まずは良いスタートを切ったんじゃないかなと。
世界中が評価をしていると思いますし、素晴らしいスタートが切れたとの感じが受けとめられているようです。反対しているというか、何をやってるんだと言っているのは、民進党と心配している中国じゃないですかね。
安倍総理は個性的な、割と強い指導者との関係も非常にいいですよね。ロシアのプーチン大統領やトルコのエルドアン大統領、それから(フィリピン)ドゥテルテ大統領とも良いスタートを切ってますよね。
そういう意味でも、非常にうまく話が進んだんじゃないかなと期待しています。
宮崎
総理はこわもてのリーダー、ドゥテルテ大統領やプーチン大統領、トランプ次期大統領もそうですが、荒ぶる方々を味方に引き寄せて交渉するのが非常に上手ですよね。
西村
そうですね。総理自身は、自信を持って政権運営に当たっていますし、修羅場を含めて色んな経験を積まれてきてますから。外交の旗手としてかなり、うまくやられていると思います。
宮崎
総理の動きは官邸のFacebookにも上がっておりますし、色んな形で発信をしていますので。
それでは具体的な中身の話に入りたいと思いますけども、まずTPPは衆議院を通過しました。西村さんはTPP特別委員会の理事として先頭に立って野党と交渉をしていましたが、まずTPP特別委員会でのやりとりについて、振り返っていただけますか。
<写真②>
西村
これはもう70時間近く審議をして。それから、宮崎県のいわゆる中山間地域ですね、TPPについて一番心配しておられる農家の方々が多い地域や、北海道にも行きました。それから参考人質疑ですね。農業だけじゃなく、食の安全、知的財産権、著作権、ISDSなど、かなりの審議をしてきました。
最終的に、与野党で採決まで合意をしました。一旦合意したということは、民進党や共産党も一定程度の審議時間を認めたということ。しかし合意したんですが、残念ながら、農水大臣の発言がありました。
それで延びてしまったんですが、申し上げたいのは、審議時間から衆議院でもかなりしっかり審議をしたと野党も認めているということ。これをぜひご理解いただきたいと思います。
宮崎
永田町では(審議が)静かということを"波静か"と呼んでいますが、今参議院では、波静かに進んでいる状況であります。衆議院でやって、参議院でもしっかり審議を重ねていく。
今、比較的順調に進んでいるとの理解でよろしいでしょうか。
西村
衆議院でかなりの議論をしましたけども、さらに突っ込んで議論しようということで、参議院側は丁寧に、参考人質疑や地方公聴会を組んでやっているようですから。審議が進むにつれ、さらに理解が広まっていくことを期待したいと思いますね。
宮崎
元榮さんは参議院ですが、いかがですか。
元榮
そうですね。今日もTPP特別委員会の当番で出させていただきましたが、参議院は良識の府ということで、静かに中身のある議論ということに慣れているのかなと。
今夏初めて当選しまして、委員会に参加させていただいたりしていますが、なかなか一般の方からすると、どういうふうな形で審議されているのかがわかりにくい部分もあると思いますので、今日は西村さんから色々とご説明いただくと、多くの方に伝わるんじゃないかなと思います。
西村
もう一点、衆議院の場合は野党にかなり配慮してですね。全審議時間のうち2割位を与党である自公が、あと8割は野党にとのことだったんですが、参議院の場合はそれが5割対5割、半分半分ですね。交渉で多少上下するんですけれども、与党の審議時間もありますから。
与党が何で審議するんだという人もいるかもしれませんが、疑問点はみんな持っているし、農家の皆さんの不安点とか、食品の安全についての不安点とか、与党からも質問をする。野党のように不安を煽るようなやり方だけじゃなくて、衆議院の時は不安を煽るようなことも多かったんですけども、より丁寧に説明して、解説的にやっていくという事も大事だと思いますので、参議院にはぜひそうしたことを願っていますね。
宮崎
中身に入って参りますが、まず「TPP(環太平洋パートナーシップ協定)」と言いますが、まずそもそもTPPとは何ぞやというところから。
TPPというのはどういった協定で、どういった国々が交渉しているのか。まず入り口のところからご説明をお願いします。

TPPは自由貿易や投資、環境や労働を含めた21世紀型の新しいルール

<TPPパネル①:TPP交渉参加国の経済規模・人口>
西村
元々、ブルネイ、シンガポール、ニュージーランド、チリなど人口も数百万人の小さな国々で、自由貿易をやっていかないとなかなか経済が発展しない国々ですね。P4と言われるこの4つの国から、自由貿易協定を作ろうということで、スタートしたんですね。というのも、全世界で自由貿易の協定を作るWTO が、百何十ヶ国になってなかなかまとまらないので、有志でやっていこうと始めたわけです。
そこにアメリカやカナダ、メキシコ、オーストラリア、日本も入って、新興国で成長著しいベトナムやマレーシアも入って。これで大きなTPPのグループということで、交渉がスタートしたわけです。
この12ヶ国で結果的に合意した。全世界から見ると4割を占める経済規模で、人口も1割となります。
今後アジア太平洋が最も世界の中で成長するエリアと言われていますので、有志が集まって自由な貿易、投資、あるいは新しい21世紀の環境や労働を含めたルールを作ったということは、非常に大きな意義があると思います。
<TPPパネル②:TPPの意義>
ポイントは、21世紀型の新しいルール作りということなんですけれども、物の関税を下げて、自由な貿易をしようというだけじゃなく、サービスの自由化や投資を保護、あるいは政府調達と言いますが、いわゆる公共事業の入札など、国際的にオープンにしていこう、知的財産の保護や国有企業の透明化など、こういった新しい公正なルールを広げていこうということ。貿易だけじゃない、物の関税を下げるだけじゃないということが、大きなポイントです。
宮崎
まずはP4から始まったと。そして、12ヶ国の経済規模は3,100兆円を超え、GDPは世界全体で4割をも占めるんですね。これはEU諸国の経済規模をも越えていく。戦略的な意義も大きいですね。
西村
そうですね。基本的に自由や法の支配、基本的人権を順守する国々、共通の価値を持つ国々ですので、経済的な意味だけじゃなく、ある意味で戦略的な意味を持つことが大事な点だと思います。
なかなか知られてない点ですが、「原産地規則」というのがありまして、つまりどこの国で作った商品だということを決めるルールなんですね。
例えば、今日私が着ているスーツ。仮に、中国で糸も生地も縫製もして、最後日本に持ってきてボタンとブランドをつけてアメリカに輸出をすると。するとこの商品はどこの製品かとなると、ほとんどの付加価値を中国で積み上げてますので、中国製となるわけですね。いくら最後に日本からアメリカに輸出をしても、中国製ですから、アメリカでは関税がゼロにならないんですね。アメリカは繊維製品に30%近い関税かけてますので、これを仮に1万円だとすると、アメリカに送った時は1万3千円で売らなきゃいけなくなるわけです。
そうすると、せっかくTPPで関税ゼロになるのでやめようと、繊維のアパレルメーカーを中国じゃなく、TPPのメンバーであるベトナムで作る。ベトナムで糸、生地、縫製もやって、最後に日本に持ってきてブランドをつけて、アメリカに輸出をする。そうすると関税はゼロなんですね。
なぜなら、これはベトナム製ですし、日本とあわせて100%がTPPの域内で作った商品ですから。そうすると、1万円のものは1万円で売れるということになります。
したがってTPPの域内で、例えば、中国から繊維製品についてはベトナムに移していこうという動きは既に始まっていますし、今申し上げた原産地のルールを全ての商品に決めていますので、ある一定程度の付加価値や部品をこの域内で調達しないと、関税がゼロにならないというのが「原産地規則」なんです。
結構大事な「原産地規則」はポイントなんですが、あわせて工場を作れば投資の保護が行われる、知的財産も保護されるということですから。TPPに入っていない中国に工場を作ると、いきなり没収されるかもしれない、あるいはコピー商品を作られるかもしれない。しかしベトナムなら、コピー商品を作らないと今回約束をしています。投資も保護する、工場も保護するわけですね。
それから、「原産地規則」でTPP消費になりますので、そういう意味ではどっちに工場作ろうかとなると、ベトナムになりますから。
<前編:写真③>
元榮
大きな判断基準になりますよね。
西村
これがまた他の国を刺激しまして、韓国や台湾、インドネシア、フィリピン、タイといった国々は、入らないと外されていくわけですね。繊維製品に限らず電子部品についてもですから、入りたいと言って意欲を示してくれます。
TPP12ヶ国は閉鎖的で、それ以外の国を排除するわけじゃなくて、「入りたい国はどうぞ」と。しかし、「ルールは守ってくださいね」と。本当にコピーを商品作りませんか、投資を保護してくれますかと。こういうルールを守ってくれればどんどん入ってもらっていい。広げていくわけですね。
元榮
新しい国が入る条件はあるんですか。
西村
これは12ヶ国が同意をするということが条件となっていますので、今申し上げたルールを守ってくれれば入れます。
今、日本はEUとEPAをやっていますけれども、仮にTPPが先に進めば、アメリカ市場に日本のものが入ってきます。日本の市場には、アメリカのものが入ってきます。ヨーロッパは取り残されるわけですね。
したがって、ヨーロッパも日本と早く交渉をしようとなりますし、TPPがいわば核となって、広がっていく。アジアの国々にも広がっていくし、EUにも刺激を与えるということ。こういう公正なルールが、コピー商品を作らないとか、当たり前のルールを広げていく大きな原動力となる。最終的に、入らない国へのプレッシャーとなる。
中国やロシアを含めて、新興国も、入った方がサプライチェーンとして部品調達も行われる。入らないと、工場はそこから移っていくということもありますので。
そういう意味では、プレッシャーがかかるということなんですね。
宮崎
TPPの意義としては、(視聴者の)書き込みの中でもありましたが、排外的なのかってことではなくて、公正な自由貿易のルールを作っていって、大きなバリューチェーンを作っていこうということ。
オープンマーケットで入ってくる国に対しては、西村さんが説明されたように、そのルールを守ってくれるんだったら、どうぞ私たちと一緒にやろうと。こういうルールですよね。
西村
中国を排除したり、囲い込んだりということではなくて。むしろ中国も国際ルールを守ってくれるなら、このサプライチェーンの中でどうぞ一緒にやりましょうと。
もちろん日本企業は中国に工場を持っているところもたくさんありますし、部品調達もしてますので。できればコピー商品を作らない、投資の保護をするとか、国有企業を改革するとか。
もう一つは政府調達、公共入札をちゃんと国際社会にオープンにするとか、そういったことを守ってくれれば、仲間としてできるわけです。ですから、国際ルール、公正なルールを広げていくというのは、すごく大きな意味、戦略的な意味があると思いますね。
宮崎
基本的な枠組みとして、自由貿易のルールを作っていこうということですが、その具体的中身はどういうものがあるのか、説明していただけますか。
<TPPパネル③:TPP協定の内容・構成>
西村
「冒頭の規定及び一般的定義」から始まって、「原産地規則」や「投資の保護」、「金融サービス」や「電子商取引」「政府調達」「知的財産」「労働」「環境」など、こういった新しい分野、21世紀にふさわしい公正なルールを作っていこうということで、30項目について議論が行われたわけです。
宮崎
膨大なんですよね。国会審議の時も資料が電話帳みたいな形で出てきて、30の分野別で協議をしておりますけれども、なかなかわかりにくいので。幾つか絞ってお話をしていただければ。
西村
これだけあったからこそ、それぞれの国で得意な分野、少し苦手な分野、センシティブな分野もそれぞれの国にある。例えば、「国有企業及び指定独占企業」ですが、新興国は何千という国有企業を持っている国がありましたので、それをどう透明化するか、公正な条件に取引をするか、これも相当議論があったところです。一方で、日本は関税で農業製品を一定程度守らないといけないところがあります。それぞれの国でデコボコありましたので、これをまとめるのに相当時間がかかったわけです。12ヶ国の間で、得意な分野とそうでない分野がある。
結果的にガラス細工のように、それぞれが取れる分野、ちょっと譲った分野が色々あって、結果的にまとまりましたので、どこかひとつ崩すと全部崩れてしまうわけです。
俺はせっかくここで譲ってここで取ってるのに、取るべき部分がなくなったら譲らない、ということですよね。これは12ヶ国が微妙に入り組んでいますので、再交渉はできないというのがあるわけですね。
宮崎
重ねて何度も政府が説明していますけれども、そういった意味で、再交渉でこの部分を崩しちゃうと難しいですからね。お互いに関わりあっている。
西村
そうなんです。12ヶ国の中で、こっちに譲ってこっちで取ったりしているわけで。ですから相当、ガラス細工のようになっているんです。
<パネル④:TPP協定による我が国工業製品の市場アクセスの改善内容(米国)>
特に見て頂きたいのが、工業分野のメリット。日本から輸出する物は、100%関税撤廃しています。よく自動車がそんなに取れていないじゃないかと言われるんですが、実は自動車部品は8割以上が即時撤廃、すぐに関税がゼロになります。
これは、ライバルである韓国がアメリカと決めた関税よりも、上回る水準で取れています。TPPができるまでは韓国の方が有利にアメリカに輸出をしていますが、TPPを発効すれば相当、日本の方が有利になっていきます。ここは大きな点です。
それから自動車について。「25年かけて撤廃」という部分はよく批判されるんですけども、ここは関税が2.5%ですから。このところトランプ次期大統領ということで、為替が100円から110円ぐらいまで、もう10%ぐらい動いていて、為替で影響を受けますので。2.5%という関税もゼロにしますけれども、25年かかるということで、ここは相当苦労して交渉したことですが、思っているほど大きな影響はないと考えられます。多くはアメリカで乗用車も作ってますし、それほどマイナスは影響ないと思ってます。
また、「科学」や「工業品」など、その他のほとんどは関税が低いですし、即時撤廃ですね。
それから地方の中小企業、例えば、今治タオルのような高級タオルですね。今、9.1%かかっていますが、関税ゼロになります。また各地方で作っている九谷焼などの陶磁器がありますが、75%は即時撤廃、関税がゼロになります。そういう意味で、地方の中小企業にとっても、アメリカをはじめ色んなところに輸出ができるメリットがあります。地方の産品を輸出できるようになります。
元榮
かなりメリットがありますね。

TPPで地方の産品が国際展開しやすく、産業も保護される仕組みとなる

<TPPパネル⑤:TPP協定の内容とメリット①>
関税だけじゃなく、例えば「貿易の円滑化」ですが、いわゆる貨物や急送便、貨物は着いたら48時間以内に引き取りを許可しなきゃいけないとなりますし、急送便も必要な書類が届いた後、6時間以内に引き取りを許可しなきゃいけない。
これはよく新興国で、税関で物を止められたりすることがありますけども、これはしちゃいけないということになります。
それから模倣品・海賊版に対しても、水際でしっかりチェックして、商標を侵害すれば刑事罰ということが義務化されますので、モノマネ商品ができなくなるということです。
そして、電子商取引「情報の移転の自由」。これも結構大事なポイントなんですけども、今後、国境を越えていろんな電子商取引が広がってきますけども、その時、相手国でいろんな情報を得たものについて、日本に持ってきて加工したり、分析したりできないといけない。
これは世界的に、特にEUが情報の移転を少し制限しようと。個人情報の保護ができてない国には移さないということになっていますけれども、このあたりは今後さらに、世界的に情報の移転というのは、ネット社会の中で大切になっていきます。日本にとって、ここはぜひ獲得しなきゃいけないところです。
それからサーバーを現地に置かなきゃいけない、と新興国で要求されることがあるわけですね。これも禁止になっています。
そういう意味では、税関での引き取りやコピー商品、それからサーバーを置くという要求は、(TPPに)入ってない国を意識した、そういう項目になっています。
元榮
ネットサービスも展開しやすくなりますよね。
西村
そうですね、かなり変わってきますね。日本にサーバーを置いていいわけですから。
<TPPパネル⑥:TPP協定の内容とメリット②>
それから、知的財産の関係である商標ですね。商標も、「マドリッド議定書」と「商標法シンガポール条約」があります。
入ってない国があるんですが、これはみんな入らなきゃいけないと。カナダなど先進国でも入ってない国があるんですが、新興国のマレーシアとかベトナムですね、こういった国が入らなきゃいけない。
入った場合、日本の特許庁に出せば、複数国への出願が一括でできる。迅速に商標保護ができるようになりますし、「シンガポール条約」もですが、日本国内と同じ手続で、各国へ商標出願ができるということで、日本で商標を取って、それをちゃんと特許庁を通じてやれば、他国で保護される規定になります。
<前編:写真④>
宮崎
この点は少し、生活感から遠いというふうに見られる方もおられるかもしれないですが。実はマーケットがしっかりと開いて、バリューチェーンができるということになると、地方の小さい会社でも、しっかり商標を保護した上で商品を出していくということが必要になってくるわけですね。
こういった形での保護というのは、我々の身近な地方のさまざまな産業、私は沖縄ですが、地方で仕事をする者からしても、TPPによって簡易にできることはありがたいことですよね。
西村
特に中小企業は、なかなか世界各国に手続きをやるとなると難しいですから。そういう意味では、日本の手続きをやれば、それが自動的に広がるとなると非常に簡素化されます。
元榮
権利保護にもつながりますよね。
西村
その部分は特許庁をはじめとして、中小企業への支援体制も強化してますので。やっぱり地方の中小企業が国際展開で日本のいいもの、地方にあるいいものを世界に売っていけるように、保護される仕組みを作るのは、非常に大事な点だと思いますね。
<TPPパネル⑦:TPP協定の内容とメリット③>
次に、模倣品や海賊版で権利侵害されないように、された場合には損害賠償または刑事罰、それから不正な商品の没収・廃棄、これがすべて義務化になりますので、各国はやらなきゃいけない。
それから、営業秘密についても同様に、不正に取得や使用された場合を防ぐための保護的手段を各国が整備しますので、そういう意味では各国で取り締まりを強化していくということなります。
このあたりの取り締まり強化のやり方も、日本として協力をしていくことになっていますので、各国で侵害がなくなっていくということです。
それから投資・サービスですが、コンビニやクールジャパン関係ではライブハウス、あるいは金融など規制緩和をされますが、何より進出企業に対して、技術移転要求が禁止されるんですね。うちの国で作っていいよ、だからその技術をちょっと教えてくれとか、これが禁止されるのは大きな点です。
また、国有企業は透明性が確保されて、他の国と対等条件で競争することとなります。
さらに政府調達、公共入札ですね。これも今までベトナムやマレーシアでは、公共入札は全部自分の国に限って入札をやっていましたが、一定金額以上は世界にオープンにすることになりますし、アメリカも電力機関とか、新たに追加されるところもありますので。日本の公共事業、建設会社、あるいは物品調達も含めて参入しやすくなるということです。

※(後編はこちら)
  • ※Shamrock Records 株式会社のご協力のもと「UDトーク」を使用し、文章化しました。
番組動画はこちら
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