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コラム

新「教育長」で責任の明確化

渡海紀三朗委員長に聞く

機関紙「自由民主」第2596号(平成26年4月1日)1面-2面1部に掲載

 

党教育委員会改革小委員会

渡海紀三朗・党教育委員会改革に関する小委員会委員長

「子供たちにとって、よりよい教育環境を整備するために全力を尽くす」と決意を語る渡海紀三朗・党教育委員会改革に関する小委員会委員長

 安倍内閣の重要課題である「教育再生」。その一つ、「教育委員会制度改革」の議論が大詰めを迎えている。わが党と公明党との与党・教育委員会改革に関するワーキングチーム(WT)が、このほど改革案を取りまとめた。同座長で党教育委員会改革に関する小委員会の渡海紀三朗委員長に同改革案のポイントや今後のスケジュールなどについて聞いた。

 

「総合教育会議」の新設

―――なぜ今、教育委員会の制度改革が必要なのか。

 渡海紀三朗・党教育委員会改革に関する小委員会委員長 現在の教育委員会制度は教育委員長と事務方トップの教育長が並んで存在しているため、どちらが教育行政の責任者なのかが不明確な上、多くの自治体では会議が月に1、2度しか開かれず、さらには「決定権のある教育委員は事務局の案を追認するだけ」などの批判とともに、審議の形骸化の問題が従来から指摘されてきました。

 また、常勤の教育長以外の教育委員長と教育委員は非常勤で、深刻化する学校現場でのいじめや体罰などの諸問題にスピーディーに対応することが困難でした。

 そこで、制度そのものに問題があるのではないかという意見が多く出されるようになり、教育委員会制度改革の議論が起こりました。

 

改正案 今国会へ

―――今回の改革案のポイントは。

 渡海 教育委員長と教育長のポストを一元化した新「教育長」の新設で、責任の明確化や迅速な課題対応が可能となります。

 新「教育長」の任期は3年で、議会の同意を得てから自治体の首長が任命と罷免を行います。このことにより、首長の任命責任が明確になります。

 また、教育委員会と首長が協議を行う「総合教育会議」を各自治体に設置し、教育行政の「大綱」を策定することを義務付けるなど、首長の役割を明確化します。

―――「総合教育会議」設置の意義は。

 渡海 教育行政が上手くいっている地方自治体は、やはり首長と教育委員会がきちんと定期的に情報交換を行っています。健全な教育行政が行われるためには、非常に大事なことです。

 そのための話し合いのテーブルを常時、準備しようというのが「総合教育会議」の大きな狙いです。

 首長が教育に対する自らの考えを大綱としてまとめ、首長と教育委員会がそれぞれの権限に基づいて教育行政を行うことにより、情報を共有することができるようになります。また、危機対応などにおいて、このテーブルが必ず生きてくるということをわれわれは期待しています。

 首長としては、自らの教育に対する考えを実現する場でもあり、教育委員会の側からすれば、教育諸条件の整備のためのさまざまな話し合いをすることができ、相互の交流が可能となります。

―――教育委員会は新制度の下では、どのような位置付けか。

 渡海 教育行政の政治的中立性などを確保するため、「執行機関」としての現行法上の位置付けは維持されます。

 子供たちへの教育施策の方針が頻繁に変わることがあってはいけません。

 そこで首長による過度の介入を避けるため、教科書の採択と学校の教育課程の編成、採用・異動・昇任などの個別の教職員人事については教育委員会の「専権事項」としています。

―――今後のスケジュールは。

 渡海 与党間での協議・調整は行われましたので、今後、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案」を4月の上旬には閣議決定し、野党側にも協力を呼びかけて、今国会での速やかな成立を目指します。

 

▼クリックすると拡大します。

教育委員会制度の改革案

 

[図の説明]
[教育委員会制度改革の主なポイント]

  • 教育長と教育委員長を一本化した新たな責任者(新「教育長」)が置かれ、首長が議会の同意を得て任命・罷免する。
    「教育委員長=教育長」とすることで、新「教育長」が、迅速かつ的確に、教育委員会の会議の開催や審議すべき事項を判断できるようになる。
    また、首長が任期中に教育行政の責任者を任命できるよう、新「教育長」の任期は3年(他の委員は4年)になる。
  • 教育委員会は執行機関と位置付けられる。
    教科書の採択、学校の教育課程の編成、個別の教職員人事(採用、異動、昇任)など、特に政治的中立性、継続性、安定性を担保する必要がある事項については、教育委員会の「専権事項」となる。
  • 地方公共団体に「総合教育会議」を設置する。
    会議は首長が主宰し、首長、教育委員会により構成される。有識者などの参加を求めることもできる。
    同会議においては、首長が教育委員会と協議し、教育行政の基本的方針となる「大綱」を策定する。また、予算の調製、執行や条例提案など首長の権限に関する事項などを協議の対象とする。会議は原則、公開される。
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