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コラム

国の指針のもと各省庁が連携

防災・減災等に資する国土強靱化基本法案
脇雅史党国土強靱化総合調査会副会長に聞く

機関紙「自由民主」第2558号(平成25年6月4日)3面に掲載

 

わが党と公明党は5月20日、大規模災害などから国民の生命・財産を守るための「防災・減災等に資する国土強靱化基本法案」(議員立法)を衆院に提出した。同法案は昨年11月の衆院解散に伴って廃案となったわが党の「国土強靱化基本法案」と公明党の「防災・減災ニューディール推進基本法案」を一本化したもの。両党によるプロジェクトチームで法案策定にあたった脇雅史党国土強靱化総合調査会副会長に法案のポイントなどについて聞いた。

「スピード感をもって国土強靱化を進めるためには同法案の早期成立が不可欠」と強調する脇雅史党国土強靱化総合調査会副会長

「スピード感をもって国土強靱化を進めるためには同法案の早期成立が不可欠」と強調する脇雅史党国土強靱化総合調査会副会長

既存の社会資本、民間資金を積極活用

―――昨年6月にわが党が提出した「国土強靱化基本法案」との違いは。

 脇雅史党国土強靱化総合調査会副会長 基本的な方向性は変わっていません。
 「国土強靱化基本法案」は東日本大震災などを踏まえ災害に強い国土づくりを目指すもので、国が大規模災害を想定した基本計画を策定し、さまざまな対策を講じるというものです。
 しかし、現在わが党は政権与党ですから、法案の策定にあたってより実効性が求められます。連立を組む公明党も「防災・減災ニューディール推進基本法案」という同様の趣旨の法案を提出していましたから、一本化したほうがいいだろうということで、両党でプロジェクトチームを立ち上げ、今年2月から議論を重ねてきました。
 閣法での提出も検討しましたが、法案提出に時間がかかるなどの問題があったため、今回も議員立法で提出しました。より実効性が高くなったものに仕上がったと思います。

―――法案のポイントは。

  まず、国土強靱化とは何なのかを定義する必要があります。そこで基本方針では東日本大震災から得られた教訓を踏まえ、(1)人命の保護が最大限に図られること(2)国家、社会の重要な機能が致命的な障害を受けず、維持され、わが国の政治、経済、社会の活動が持続可能なものとなること(3)国民の財産、公共施設に係る被害の最小化に資すること(4)迅速な復旧復興に資すること――の4点を掲げました。
 さらに実効性を高めるために、「施策の策定・実施の方針」として、すでにある社会資本の有効活用による費用の縮減や施設と設備の効率的・効果的な維持管理、民間資金の積極的な活用などを盛り込みました。
 その上で、総理大臣を本部長とする「国土強靱化推進本部」が「脆弱性評価」を各分野で実施します。自然災害によるリスクだけでなく、事故など非常に幅広いリスクに対して現実にどのような弱さがあるかをしっかりと調査したうえで、「国土強靱化基本計画」を策定します。

―――基本計画とは具体的にどういうものですか。

  これは法案の中で一番肝心な部分ですが、基本計画は実際の事業名まで入れた計画ではなく、あくまでも既存の国の計画の指針だということです。基本計画の理念に沿って既存の計画を見直し、事業を具体化していく段取りになります。これは全体の計画の上に傘のように覆いかぶさることから「アンブレラ方式」と呼ばれていますが、この方式を採用することによって、従来の縦割り行政を解消し、各省庁が連携して国土強靱化に取り組むことが期待されます。

 また、都道府県や市町村についても国の基本計画と調和した「国土強靱化地域計画」を定め、国土強靱化に係る施策を推進できるとしました。

――― 一部で「バラマキではないか」との指摘があります。

  先ほど述べたとおり、国土強靱化の推進にあたっては既存の社会資本や民間資金の積極的な活用を謳っています。
 また、国は「脆弱(ぜいじゃく)性評価」の結果をもとに、財政事情などを勘案しながら優先順位をつけて実施すればいいわけで、国土強靱化だから何でも予算をつけろというわけではありません。それは毎年度の予算編成の中で検討していくことになります。ですから公共事業のバラマキにあたらないのは明らかです。
 一方、この法案はアベノミクスの「第2の矢」の裏付けになります。長引くデフレから脱却して、日本経済をしっかり下支えして確かなものにしていくためにはどのくらいの投資が必要かという観点もあるわけです。ですから国土強靱化と日本経済の再生をうまくすり合わせていくことが必要になってきます。

―――今後の取り組みは。

  東日本大震災でみられたように、わが国は災害に弱い国であることが明らかになりました。しかし、5年後あるいは10年後にはこういう国土にするんだという基本計画を持ち合わせていません。幸いなことに安倍晋三総理は就任早々、国土強靱化担当大臣を新たに設置し、それを担当する部局もできて、「脆弱性評価」などの作業がすでに進められています。
 野党時代から国土強靱化の必要性を訴えてきたわが党としても、政府の取り組みを全面的にバックアップしていきますし、スピード感をもって進めていくためには、やはり同法案の早期成立が不可欠です。参院国対委員長としても、野党に丁寧に法案の趣旨を説明し、理解を求めていきたいと思います。

 

機関紙「自由民主」第2558号掲載

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