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コラム

自由民主党の基本姿勢(谷垣ドクトリン)

日本の保守政治のコアを指し示す

保守政治のコアとは何か

 私たちは2年前、自らの足元を見つめ直し新綱領を策定しました。

 綱領は、党の性格、この政党がなすべき政策の基本的な理念、そしてその政策を行った場合にはどのような国家像になるのか、この3つを明確に書き分けたものです。

 そして今回、この綱領の精神を、現在策定している政権公約に反映するため9項目に凝縮し、「自由民主党の基本姿勢」として新しくまとめました。

 日本の保守政治のコアは何なのか、自民党が最も大切に守らなければいけないものは何なのか、これを9項目で示しています。

 これは“政権公約の骨格”です。

 わたしたちは、この「自由民主党の基本姿勢」に基づき新しい政権公約の策定を進めます。

 近い将来、日本新生へ向けた私たちの考えの全貌を、皆様にお示しいたします。

自由民主党の基本姿勢

一、
国民に誠実に真実を語り、勇気を持って決断する政治

一、
憲法を改正し、日本らしい日本を確立する

一、
自己責任原則の下、個人の自由、民間の活力、地方の判断を尊重する国創り

一、
地域社会を再生し、日本の美しい自然を護る

一、
家族、地域、国との絆を大切にする有徳で勤勉な国民を育む教育

一、
人類共通の価値に貢献する外交。日米関係を基軸とし、アジアの安定・繁栄の先頭に立つ

一、
自助を基本とし、共助・公助はそれを補うとの考えで、社会政策、経済政策を行う

一、
経済の再生と成長のため、研究・技術開発の推進、一極集中の是正など強靭な国土造りにより、需要と雇用を創出する

一、
デフレからの脱却、財政効率化、税制改正により、財政を再建し、次世代への責任を果たす

谷垣総裁会見

平成24年3月1日(木)
この度、自民党の党としての基本的な考え方をまとめたということで、総裁の気持ちを強く反映した基本姿勢と伺いましたが、改めてどのような気持ちでまとめられたのか、教えてください。

具体的な公約なり、政策は茂木政調会長の下で作っていますが、その骨組になるもの、これは一番基礎になる平成22年綱領を作ったわけです。若い人たちが綱領の考え方にしたがって演説してくれています。自助・共助・公助ということで、きちっと整理して演説しています。もう少し、演説をする時のキーワード、そういうものを基本姿勢としてまとめたらどうかということで、いろいろ知恵を頂きながら、9項目にまとめてみました。

政権奪還を目指すにあたって、民主党との違いとして、自民党として強調したい部分について、総裁のご所見をお聞かせください。

9項目あるうちの最初の7項目は、ごく基本的な姿勢です。「国民に誠実に真実を語り、勇気を持って決断する政治」というのは、当たり前と言えば、当たり前。本当に今、民主党政権で行われているか。そして、憲法を改正するというのは、わが党の結党以来の問題提起ですが、まだできていない。今年の4月28日、サンフランシスコ平和条約から60年、主権を回復してから60年、その時、国民に自民党として憲法というものの考え方を示す。今、保利耕輔憲法改正推進本部長の下で進めていただいている。日本らしい日本を考えていこうと。

「自己責任原則の下、個人の自由、民間の活力、地方の判断を尊重する国創り」というのも、当たり前のことと言えば、当たり前のことですが、改めてそういうことを確認しようと。こういうことを確認するのは、後の自助・共助・公助とも共通しますけれども、ぶら下がってバラマキを待とう、バラマキによって票を取ろうという政治ではどうしようもない。自ら助く者を助く、自己責任原則という上で助け合う。そういう基本体系をしっかりしていく、ここが自民党と民主党の基本的な違いだということを繰り返し、繰り返し強調したいです。

それから「家族、地域、国との絆を大切にする」国民を作っていきたい。その中には、地域の絆と言った場合、それぞれの地域で歴史とか伝統を背負っているわけです。やはり、自分が生まれ育った地域、もちろん国も含め、歴史や伝統、そういうものを大事にしていく国民を育てていこうというところも強調する必要があるのかなと思っています。

最後の2つは、基本姿勢というよりも、今の公約を作る時の一番基本になる現実の政策を書いた。経済の再生と成長を図っていかなければいけない。そのためには、やはり民間の活力を引き出さなければならないけれども、研究開発というものを地道にやっていくことも必要ではないか。それから、「コンクリートから人へ」と言うけれども、やはり東日本大震災を受けると、それでは安心安全な国は作れない。特に、東海地震・東南海地震という議論がされますと、一極集中ではどうもうまくいかない。一極集中からの分散ということも考えながら、そこでもう一つ、有効需要を作り、有効需要と言うとケインズ主義的な匂いがするけれども、需要と雇用を作っていく。それは、民間が頑張らなければいけないのですが、民間も前に出ようという気持ちを失っている面があるわけです。そういう気持ちを引き出すものが必要。それが研究開発、一極集中の是正、強靭な国土づくりというところに一つある。その上で、デフレから脱却、財政効率化というのは、無駄を省こうということです。そして、税制改正というのは、財政再建していこうということですが、そういうことをやって、経済をもう一回元気にしていこうと。最後の2つは、やや今の政策と関係があるわけです。

国民の関心として、この3年間、自民党は政権交代前と、どこが変わったのかという関心があると思うのですが、この考え方の中で、過去の自民党と違う点で強調したい部分はありますか。

どこが違ったということの前に、自民党が国民に問うべき良いところは何かという発想がなければ。悪かったから反省しようというのも一つ。それも必要だと思いますが、むしろ自民党が我々の原点はここなんだと、再認識して頑張るつもりで書きました。どこが変わったんだという問い掛けというよりも、むしろどこが自民党は良いところで、それから自民党が国民に応えていくために、これが必要なのだという思いで書きました。

当初、谷垣ドクトリンという言い方をされていましたが。

谷垣ドクトリンというよりはもう少し普遍的なものではないでしょうか。谷垣ドクトリンと言っていただいて良いのですが、やはり日本の保守政治のコアは何か。一番基礎にあるものは何かということになると、9項目の内、最初の問題が日本の保守政治のコアにあるものは何なんだという意識です。

最初の「国民に誠実に真実を語り、勇気を持って決断する政治」について、ご説明をお願いします。

これは、まさに字の如しで、特段の解説は要らない。その時の一番の課題、苦しい、つらい課題だって政治にはあるので、それを何か隠してやるような姿勢ではいけない。包み隠さず国民に訴え、そして苦しいことでも国民に向かって、対話し、進めていくということが一番の基本的な姿勢です。

【関連リンク】
平成22年(2010年)綱領
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