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コラム

復興加速への10の方策(3月3日発表)

 平成23年3月11日。忘れ得ぬその日から、まもなく一年が経とうとしています。この震災によって亡くなられた方々に対して改めて哀悼の意を表しますとともに、未だ続く被災された皆さんのご苦労を推察いたします。

 本日、被災地を歩き、被災された方々に接する中で聞こえてきたことは、皆さんの苛立ち、焦り、失望ばかりでありました。私は改めて、被災地における復興の遅れを痛感いたしました。

 ガレキの処理は遅々として進んでいません。被災者の方々の生活再建に向けた支援も行き届いていません。これでは、地域の将来を描くことは困難です。先月、復興加速のエンジンと期待されて復興庁が発足しましたが、本格的な稼働にはほど遠い状況です。

 このまま復興が停滞すれば、被災者の失望は絶望に変わり、地域の絆が寸断され、それぞれ住み慣れた故郷を離れざるを得なくなってしまいます。そうなると、被災地は二度と立ち上がれない。もはや時間は残されていないのです。私は一日も早く、復興の道筋を明確に示し、長期避難を余儀なくされている方々にも明るい将来の展望を抱いて頂けるようにしたいのです。

 私は今、政治家であることに天命を感じます。被災地に与党も野党もない。政府の足らざる所は我々が補い、政治の総力を挙げて復興に邁進する。そのけん引役を果たすことが、わが党に課せられた使命であると考えます。

 わが党は、大震災から一年を迎えるにあたり、「東日本復興基本法」の精神に基づき、被災者の生活再建と被災地の復興を何よりも優先する。そしてここに、緊急に取り組むべき『復興加速への10の方策』を提示し、東北の底力を信じ、被災地に残る小さな希望の芽を大きく育てていくことを改めて誓います。

方策1.復興事業費の総額確保

復興計画を見直し、必要な事業費は、財源の制約の名のもとに上限を決めることなく国が責任を持って確保することを明確にすること。

 政府は、阪神・淡路大震災の例を参考にして、集中復興期間(5年間)の事業費を19兆円と想定し、平成24年度当初予算案までに既に18兆円を措置したとしている。しかしながら、4万戸とも言われる集団移転とそれに伴うまちづくり、復興住宅、津波防災施設等の今後の事業を考えると、平成27年度までの集中復興期間の事業費があと1兆円で足りるとは全く思えない。

方策2.人的支援の強化

チームでの派遣、公務員OBの協力を求めるなど、国等の関係機関による人的支援の抜本的な強化、充実を図ること。

 復興事業を着実に進めるためには、4万戸とも言われる過去に例のない大規模な集団移転等を担う技術者や、被災者の心身の健康を守る医療、保健、福祉活動等を担うマンパワーの確保が不可欠である。しかし、被災地の人的パワーが決定的に不足している。

方策3.復興庁の本格的稼働

被災地に寄り添い、復興局の役割を明確にするとともに、国会審議で確約したように復興交付金の柔軟な運用を図ること。

 「復興交付金」の運用が硬直的で、当初期待されたような「使い勝手のよい交付金」となっていない。また、復興局や支所の役割もあいまい。「復興交付金」の総額、対象区域、対象事業がなかなか認められず、事務作業量も厖大で、これではまるで「復興推進庁」ではなく「復興事業管理庁」との声もある。

方策4.復興交付金の充実

今後とも復興交付金の確保と事業のスピーディーな進行を図るため、埋蔵文化財調査等の規制緩和にしっかり取り組むとともに、事業が遅れた場合の財政支援に心配がないように基金の設置も検討すること。

 復興交付金の対象となる集団移転事業の進捗を危ぶむ声が大変強い。集団移転予定地の埋蔵文化財調査だけでも現行のままでは数年要してしまうとのこと。

方策5.ガレキ処理の早期完了

わが党も全国の党組織を通じ、自治体に対して広域処理の協力を呼びかけているが、国においては実効ある調整力を発揮するとともに、ガレキ処理方策を抜本的に強化すること。

 ガレキ処理を終えた量は、一年を経た今日においても僅か5%に止まる。処理の遅れは、まちづくりの遅れにも繋がる。

方策6.事業再建への徹底支援

二重ローン対策や資金繰り対策を強化するとともに、農地・漁港の復旧、陥没地帯の嵩上げを急ぎ、企業グループ補助金などの抜本的な強化を図ること。また、再生可能エネルギーや医療関係分野などの新産業事業育成を強力に進めること。

 中小企業・小規模事業者や農林・漁業者の事業再建の歩みは遅々としており、土地利用計画やインフラ整備の遅れ等、産業復興の阻害要因を早期になくすことが求められている。この現状のままでは、地域の復興を担う人々が故郷を離れてしまう。

方策7.除染の加速化

除染の目標値を明らかにし、1兆円近い予算を計上した除染が着実に実施できる万全の体制を講じること。あわせて海底土の除染にも万全を期すこと。

 国直轄で進める除染の工程表が発表されたが、住民の不安はなお強く、一時保管する中間貯蔵施設の設置場所も決定していない。被災者の故郷への一刻も早い帰還を実現するためにも除染を加速しなければならない。

方策8.健康被害への万全な支援

健康への不安にしっかりと対処するため、検査体制の強化と併せ、医療費への十分な支援策を講じること。わが党は議員立法を準備しているところであるが、特に子どもへの対策には万全を期すること。

 放射能による健康への不安を多くの住民が抱いている。国が責任をもって対処する旨を明確にすべきである。

方策9.風評被害等に対する万全な対応

農林水産業・商工業・観光業等への風評被害対策と国の食品新基準値への対応などに万全を期すとともに、自主避難者も含む長期避難者が、将来への展望を持って生活再建できるよう、十分に対応すること。

 原発被害の範囲は文字通り未曾有のものとなっている。避難指示区域の見直しによる賠償の範囲も住民に大きな不安を与えている。また、国の食品新基準値に対応するための食品検査機器等の充実も急務である。原発被害地域が将来の見通しを立てられるよう、例えば食料生産のみならずエネルギー生産のための農業の推進などの施策が必要である。

方策10.国家プロジェクトの推進

東北全域の復興を目指し、巨大災害を風化させないための施設整備(国営メモリアルセンター、国営公園など)、広域防災拠点の整備、世界のフロントランナーとなる防災研究、エネルギー研究など国家プロジェクトに取組むことを明確にすること。

 昨年成立の復興基本法の理念にある「21世紀半ばにおける日本のあるべき姿」を目指した取組みや「直面する課題や・・・人類共通の課題の解決に資するための先導的な施策への取組」が見えていない。

 

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