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コラム

参院予算委員会審議
野田内閣の稚拙な外交を追及

参院予算委員会審議 野田内閣の稚拙な外交を追及

 第3次補正予算が11月21日、成立した。東日本大震災の復旧・復興のための本格的な予算措置を盛り込んだ初めての予算となる。震災発生から8か月以上。あまりに遅い。しかし、野田佳彦総理からは対策の遅れについての反省の弁はついに聞かれなかった。いったい野田内閣はどのような政治姿勢の政権なのか。15日の参院予算委員会でわが党の質疑者が様々な角度から野田内閣の本質に迫った。

 

慎重派配慮のTPP方針
戦略的発想のない「姑息な戦術」

参院予算委員会審議 野田内閣の稚拙な外交を追及

 トップバッターとして質疑に臨んだ山本一太議員は、野田総理の稚拙な外交手法に焦点を当てた。

 まず、環太平洋経済連携協定の協議への参加を表明した日米首脳会談で、野田総理が発言していないにもかかわらず米側が「全ての物品とサービスを貿易自由化交渉のテーブルにのせる」と発言したと記者発表したことに対して、野田総理が訂正や抗議を行わないことについて「米国が発表した中身は、まさにTPP問題に対する日本の核心に触れるところだ」「戦略的外交、その思考のかけらもない」とあきれた。

 また、野田総理の「交渉参加にむけて関係国との協議に入る」との発言について、山本議員は「党内の慎重派には参加を前提としないニュアンスを出し、アジア太平洋経済協力会議(APEC)で会った各国には参加することを認識させる。これは二枚舌以外のなにものでもない」と追及。野田総理は「言っていることは同じで二枚舌ではない」と反論したが、「受け取り方はいろいろあるかもしれない」と認めざるを得なかった。山本議員は「非常にずるい、姑息な戦術だ」「リーダーとして参加を表明するならば、そう言えばいい」と批判した。

 さらに山本議員は、本来、ギブ・アンド・テイクであるべき外交交渉で野田内閣は戦略的発想なしに一方的な譲歩を繰り返していると指摘。その例として挙げたのが竹島問題だ。「不法占拠」との表現を民主党政権になって「法的根拠なく占拠されている」と表現している事実を示したうえで「急に表現を軟らかくすれば、日本政府は領土問題について一歩引いたというメッセージを送ることになる」と憤慨した。

「そもそも職務怠慢」
山岡大臣の罷免を要求

 消費者庁が注意を呼び掛けているマルチ商法業界との関係が問題視されている山岡賢次消費者担当大臣の資質については森まさこ議員が追及した。

 森議員は冒頭、国家公安委員長でもある山岡大臣に「被災地の空き巣はどのくらい増加しているか」と質問、「増えているのは事実」との答えに「その程度の認識か。前年比30倍だ。なぜ、それが答えられないのか」と認識不足を指摘。さらに「何かそれに対する指示をしたか」とたたみかけた。山岡大臣は「再三指示している」と答弁したものの「いつ、どのような書面で指示をしたか」と詰め寄られると、あっさり「直接に指示したのではなく、国家公安委員会として指示している」と自ら指示していないことを認めた。

 また、「和牛オーナー」制度で多くの出資会員を集めて破産した安愚楽牧場について、消費者担当大臣として立ち入り検査を指示したのは、わが党議員の追及を受けた後であったとして、山岡大臣の資質の問題はマルチ業界との関係だけではなく、「そもそもの職務怠慢だ」と訴えた。

 森議員はさらにマルチ商法の業者との密接な関連を証明しながら「マルチ商法を取り締まる立場の大臣の秘書官のお母さんがマルチ会員、おばさんがマルチのトップリーダー。とても消費者からは信頼できない」と指摘。「総理、これだけの疑惑があって、なお『適材適所』と言えるか」と同大臣の罷免を求めた。野田総理は「基本的に本人が説明しなければならない」と型通りの答弁を繰り返した。

秘書官のメモなしには答弁できない
基本的知識不足の厚労大臣

 野田政権が発足し、国会の審議風景が変化している。それは質問のたびに大臣秘書官たちがメモをもって大臣のところに走り寄る姿が目立つようになったことだ。

 一昨年の総選挙の際、民主党は「政治主導」で官僚に頼らない政策立案を唱えたが、政権担当してから2年。いまや秘書官から渡されるメモなしには答弁できない事態になっている。野田総理が「適材適所」と胸を張る各大臣の基礎的な知識不足が大きな要因だ。

 特に目立ったのは宮沢洋一議員の質問の時。野田政権が8月に閣議決定した中期財政フレームなど、財政に関する専門的な質疑が続く中で、議論がかみ合わず、ついに、しばしば議論が紛糾した。

 地域医療再生基金の積み増し720億円をめぐる議論では、「なぜ、岩手、宮城、福島の被災3県に適用が限られているのか、その根拠となる法令は何か」との質問に小宮山洋子厚生労働大臣が答弁できず、しばし審議を中断して、官僚からレクチャーを受けることに。

 しかし、その後も「予算の中でこういうふうにしてやるというふうに決めたこと。それについては、後ほどその法律にもとづく要綱で、その中身を決める」と意味不明の心もとない答弁が続いた。

 宮沢議員は「大臣、財政制度、年金制度について、もうちょっとしっかり勉強していただかないと」と苦言を呈して質問を締めくくった。

部下に責任押し付ける野田総理
外国人献金問題では反論に躍起

 部下に責任を押し付け、自らはしゃあしゃあとしている上司。サラリーマン社会によくあるエレジーだが、どうやら野田総理もその一人のようだ。

 責任を取らされたのは藤村修官房長官と事務の竹歳誠官房副長官。本来なら担当することができない松原仁国土交通副大臣に拉致問題担当大臣の補佐として国会答弁などを行っていたことが理由。野田総理から、藤村官房長官は「厳重注意」、竹歳副長官は「訓告」処分を受けた。

 しかし、そもそも補佐することを命令したのは野田総理自身。その責任はどうなるのか。「官房のいろんな混乱もあったが、そこは深くお詫びしたい」と〝上司〟然とした謝罪に釈然としないものが残った。

 一方、今回の予算審議では野田総理自身の外国人献金問題についても疑問が提起された。この問題については責任転嫁できない。

 西田昌司議員は野田総理が献金を受けた人とは古い付き合いで民団の役員であったことを知っていたことを証明しながら「外国人であることを知らなかった」との野田総理の説明に疑問を投げかけた。これに対して野田総理は「民団の役員であることを知ったのは平成20年以降。その後は献金をもらっていない」と反論に躍起だった。

 

機関紙「自由民主」第2488号掲載

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