ページ内を移動するためのリンク

グローバルナビゲーション
グローバルナビゲーション終わり
ここから本文です

コラム

田村憲久SC厚生労働大臣に聞く
来年度から児童手当を復活

 わが党、公明、民主の3党は8月4日、民主党の金看板である「子ども手当」を廃止し、平成24年度から児童手当を復活・拡充することで合意した(別掲)。所得制限を設けた児童手当の復活は、社会が子供を育てるとする民主党の理念の崩壊を意味する。「子ども手当」廃止はどのような意義があるのか。田村憲久シャドウ・キャビネット(SC)厚生労働大臣に聞いた。

「子供は家族が育てる」が本質

田村憲久シャドウ・キャビネット(SC)厚生労働大臣
民主党作製のビラを手に批判する田村憲久SC厚生労働大臣
――――3党合意により、来年度から児童手当が復活し、「子ども手当」が廃止されるのですね。

 その通りです。わが党は制度の名称にこだわっているわけではありません。問題は、制度の理念です。

 わが党の理念は「自助、共助、公助」です。まずは、自分で努力するという自助を基本にし、困っている人がいれば共に助け合う、その次には、公がフォローするというものです。

 児童手当は、子供は第一義的には家庭が育てる。しかし、状況によっては、それが厳しい場合がありますので、その時には、児童手当で支援するという理念です。だから、所得制限が設けられているのです。

 これに対し、「子ども手当」は「社会が育てる」という理念です。だから、親の所得に関わらず、一律に「子ども手当」を配るのです。

 

――――しかし、民主党は「『子ども手当』は存続する」としたビラを作製しました。

 マニフェストに書いている「子ども手当」の名前を捨てたくないということなのでしょう。しかし、来年度は、所得制限が設けられている児童手当法を改正するのです。これによって「子供は社会が育てる」との民主党の根本的な理念は崩れました。もはや「子ども手当」ではありません。政権与党である民主党には、姑息なことは止めていただきたいと思います。

 また、このビラには、「2000年から民主党が『チルドレンファースト』を主張。旧政権下でも約1兆円まで増額されました」との記述があり、児童手当拡充の沿革が記載されています。しかし、民主党は野党時代、これに反対していたのです。それにも関わらずこのような記述をするのは、人の手柄を自分のものにしようとするようなものです。民主党の本質を見たような気がします。

児童手当復活で所得制限設ける
「『子ども手当』は名称、仕組みともども今年度で終焉する」と強調する田村SC厚生労働大臣
――――10月から来年3月までの支給の根拠となる「子ども手当」支給特措法案では従前よりマイナスになるケースがあります。

 当然プラスになる家庭と、マイナスになる家庭が出てきます。 こうした混乱が起るのは、今年度の税制改正で年少扶養控除を廃止したにもかかわらず、「子ども手当」を満額支給しなかったためです。年少扶養控除の廃止で負担増となった分、当初のマニフェスト通り2万6000円を支給しなければ、その穴は埋まりません。

 そもそも民主党は無駄を省けば16.8兆円の財源が出てくると言っていましたが、結局は出てきませんでした。基礎年金の国庫負担引き上げの財源さえも出せない状況です。彼らの詭弁が国民の不幸を生んでいるのです。

 同法案は、わが党にとって不満なところはたくさんあります。しかし、「子ども手当」の廃止が明確になり、子供の国内の居住要件を厳しくし、外国人の日本国内に住んでいない子供への支給を廃止するなどのわが党の主張が盛り込まれたので賛成したのです。

子供に対する手当の制度のあり方について3党合意(抜粋)

  • 1.実施時期 手当の見直しは平成23年度10月から
  • 2.所要額 2.2~2.3兆円
  • 3.具体的支給額
    • (1)一般世帯(非所得制限世帯)
    • ▽3 歳未満(一律)15,000円
    • ▽3歳~12歳(第1子、第2子)10,000円
    • (第3子以降)15,000円
    • ▽中学生(一律)10,000円
    • (2)所得制限世帯
    • 所得制限世帯における所得税及び住民税の 扶養控除の廃止による減収に対する 必要な税制上、財政上の措置を検討し、 24年度から所要の措置を講じる。
  • 4.所得制限
    • 年収960万円程度を基準
  • 5.税制改正
    • 扶養控除のあり方について、24年度税制改正までに総合的に検討
  • 6.法制上の措置
    • 24年度以降の現金給付は、上記支給額等を基にし、児童手当法の改正を基本とする。その際、地方と十分に協議を行い、理解を得るよう努める。
――――来年度への課題は。

 3党合意では、来年度においてわが党が求めてきた年少扶養控除の復活について、検討することが盛り込まれました。これを何とか実現し、矛盾を解消していきたいと考えています。

 わが党は家族を大切にする。だから子供は家族が育てる。当り前のことです。それは人間の本質であり、生き物の本質でもあります。これを壊してしまうような理念は、到底納得できません。

――――わが党の子育て支援に対する考え方は。

 わが党は現金給付と現物給付とのバランスが重要だと考えています。

 例えば、待機児童を解消するための保育所の整備や子育てと仕事を両立するための病児・病後児保育の充実、また、放課後児童クラブの拡充などに取り組んでいきます。

 子育て支援を拡充していくという点ではわが党も民主党も同じです。違うのは、その使い方が現金給付だけを重視するのか、現物給付と現金給付をバランスよく使うかということです。他国の例をみても現金給付と現物給付のバランスの良い国で、子供の数が増えています。現金給付に偏っている国は、子供は増えていません。

 麻生政権の頃から合計特殊出生率が徐々に上がってきています(表)。わが党政権時代に取り組んだ子育て支援策の成果が表れているのです。

 わが党は財源論を踏まえ、しっかりとした子育て対策をやっていきます。

出生数及び合計特殊出生率の年次推移

 

出生数及び合計特殊出生率の年次推移

(厚生労働省資料)

 

機関紙「自由民主」2476号掲載

 

【関連記事】
  • 「子ども手当」廃止の合意について

    自民・民主・公明三党幹事長・政調会長会談において、来年度(平成24年度)より「子ども手当」を廃止し、「児童手当」を復活させるととともに、その内容を拡充することが合意されました。

ここで本文終わりです
ローカルナビゲーション

ページトップへ