エネルギー政策
- 電力需要の増加が見込まれる中で、暮らしや産業の基盤である電力の安定かつ安価な供給は極めて重要です。電力源のバランスや経済安全保障の観点からわが国の国力を支える現実的なエネルギー政策を目指します。
- パリ協定の1.5℃目標を達成するため、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルの実現に向け、エネルギー安定供給・経済成長・脱炭素の同時実現を目指すGXを進めます。
- GX戦略地域制度として、産業資源であるコンビナート等や、自給率の向上にも寄与する脱炭素電源を核とした投資を促進し、新たな産業クラスターの創出を目指します。
- 脱炭素技術の国際展開を進めるため、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)の枠組みや、二国間クレジット制度(JCM)等を通じて、日本企業が強みを有する技術・サービスを海外に展開します。
- GXを成長分野として位置付け、150兆円超の官民投資を引き出します。そのために、成長志向型カーボンプライシング構想に基づき、10年間で20兆円規模の先行投資支援と、2026年度から本格稼働する排出量取引制度等の制度的措置を一体的に講じていきます。
- エネルギー安定供給と脱炭素を両立する観点から、再生可能エネルギーの主力電源化を徹底し、地域との共生と国民負担の抑制を図りながら導入を進めます。
- 系統用蓄電池の導入等による脱炭素化された調整力の確保や、全国の地域間連系線の整備等に取り組みます。また、地域マイクログリッド構築を通じ、地域内の地産地消を促すとともにレジリエンス強化や地域活性化に貢献します。
- 2030年までに国内で150GWh/年の蓄電池製造基盤確立に向けて、蓄電池・部素材・製造装置の製造基盤の拡大を進めるとともに、特定国への依存脱却を含めたグローバルなサプライチェーンの強靱化、人材育成・確保、次世代電池の技術開発に向けた取組みを推進します。また、再エネの普及に必要な定置用蓄電池の導入を支援していきます。
- 太陽光発電について、地域との共生や環境への配慮を前提に導入を進め、地域との共生が図られない事業に対しては「メガソーラー対策パッケージ」に基づき厳格に対応していきます。地球温暖化対策推進法に基づく促進区域の設定等によるゾーニング、災害や不法投棄への対応等適正な導入・管理に向けた対応強化などを推進し、前向きな合意形成に基づく適地確保と事業規律の強化を進めていきます。
- ペロブスカイト太陽電池など、次世代型太陽電池の量産技術の確立、生産体制整備、需要の創出に三位一体で取り組み、2040年までに20GWの導入を目指します。その際、ペロブスカイト太陽電池の需要創出に向けて、政府調達等を最大限活用し、2035年までに公共施設等において5GW程度の導入を目指します。そのため、公共施設、公共インフラ空間等の屋根設置をはじめとした地域共生型の太陽光発電の導入形態に支援を重点化していくことを検討します。
- 洋上風力発電の計画立案の段階から、政府が積極的に関与し、地域との共生、系統の整備、港湾施設などの環境整備を積極的に進めます。また、着床式洋上風力のさらなる普及促進と、浮体式洋上風力の技術開発を促進します。EEZにおける制度整備も進め、2040年までに3,000万kW~4,500万kWの市場をつくり出すことで、関連産業を成長させます。
- 東京電力福島第一原子力発電所事故への真摯な反省を出発点に、国民の原子力発電に対する不安をしっかりと受け止め、二度と事故を起こさない取組みを続けます。原子力規制委員会により厳しい安全性基準への適合が認められた原子力発電所については、立地自治体等関係者の理解と協力のもと再稼働を進めます。新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発・設置に取り組みます。
- 原子力発電所から発生した使用済燃料を再処理し、放射性廃棄物の減容化や有害度の低減を図るとともに、回収されるプルトニウム等を有効利用する「核燃料サイクル」を推進します。
- 高レベル放射性廃棄物の最終処分地の選定は、必ず解決しなければならない国家的課題であり、地域の皆様及び国民の皆様の理解を得ながら着実に取組みを進めます。
- 火力発電は、温室効果ガスを排出するという課題もある一方、再生可能エネルギーの変動性を補う調整力、供給力等として重要な役割を担っています。安定供給に必要な発電容量を確保しつつ、非効率な石炭火力のフェードアウトを着実に進めていくとともに、水素・アンモニアやCCUS等を活用した火力の脱炭素化を推進します。
- 国民の生命・財産を守る強靱なエネルギーシステムを確立するため、ガソリンスタンド等の事業再構築を通じたSSのネットワークの維持・強化、e-fuel等合成燃料活用に向けたビジネスモデル構築など、燃料サプライチェーンの強靱化に加え、AI等の活用によるスマート保安を促進します。
- CCUS、DAC、カーボンリサイクル、次世代型太陽電池、浮体式洋上風力、次世代型地熱、原子力の新型炉、合成メタン(e-methane)、水素、バイオ燃料、e-fuelをはじめとした次世代燃料技術等の開発や人材育成を推進します。また、引き続き技術開発に取り組む企業や研究機関を支援していきます。
- 電力のみならず、鉄鋼や化学、運輸といった脱炭素化が困難な分野での活躍が期待される水素について、供給コストの削減を進めるとともに、燃料電池車や水素ステーションの拡大、港湾施設の脱炭素化、水電解装置・水素発電の技術開発等により需要拡大を図ります。
- 商用車における水素の利用拡大に向け、燃料電池トラック等の商用車と商用車用ステーションへの集中支援、水素供給への支援を行います。
- 電化や水素化などではCO2の排出が避けられない分野でも脱炭素を実現できるCCSについて、事業者の投資決定を促す支援策について検討し、2030年までのCCS事業開始を目指します。
- エネルギー多消費産業における自家発電設備の燃料転換や、高炉から電炉への転換などの、CO2低排出な製造プロセスへの転換のための設備投資などを支援します。
- 産業・業務・家庭・運輸の各部門において、省エネ法などの規制と支援の一体型で省エネ投資を促進します。特に中小企業向けには省エネ設備更新や省エネ診断への支援、家庭向けには高効率給湯器の導入など住宅省エネ化への支援を進めるとともに、省エネ余地が大きい分野を含むエネルギー利用効率のさらなる向上や、非化石エネルギーの使用拡大、電気需要の最適化の取組みを促進するための制度を検討します。
- 住宅・建築物の省エネ対策の継続的な促進・強化、次世代自動車の普及促進、ゼロエミッション船・持続可能な航空燃料の導入促進、カーボンニュートラルポートの形成推進など、くらし・まちづくり、交通・物流、インフラ分野の脱炭素化を推進します。
- 石油、天然ガス、金属鉱物資源等の安定供給を実現し、国民生活や経済活動を支えます。併せて、メタンハイドレート・レアアース泥等の国産資源開発を推進します。
- 実効性ある原子力規制を着実に推進し、わが国の原子力に対する国内外の信頼を回復します。
- 循環経済(サーキューラーエコノミー)を国家戦略と位置付け、製造業と廃棄物リサイクル業などの事業間連携の促進を図ります。廃棄物リサイクル業などでのAI・ロボットの活用推進、再生材の供給利用拡大と供給拠点の整備、太陽光パネルのリサイクル促進のための法整備、さらには国際ルール形成の主導を通じて、循環経済の抜本的な強化に取り組みます。
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