
謹んで新年のお慶びを申し上げます。
わが党は昨年、総選挙で示された民意に真摯に向き合い、比較第一党として、謙虚な姿勢で内外の課題解決に取り組んできました。
本年、自由民主党は立党70年を迎えます。厳しさを増す安全保障環境や、激甚化する自然災害、急速に進む人口減少など、大きな時代の転換点を迎える中で、我々は地域に根差した真の国民政党として、国民の不安に寄り添い、未来への希望を育む責任をしっかりと果たしていかなければなりません。
わが党は、政権に復帰して以降、日本経済における「成長と分配の好循環」の実現を一貫して目指してきました。昨年、株価は史上最高値を更新し、33年ぶりとなる大幅な賃上げや、過去最高となる設備投資など、好循環の波は確実に生まれ始めています。
今、もっとも重要なことは、経済の好循環を国民の皆様に実感していただくことです。賃上げの普及や定着、さらには投資の拡大など、あらゆる施策を総動員して、国民が暮らしのゆとりと安心を感じられる経済の実現に取り組んでまいります。
また、わが国を取り巻く安全保障環境は、戦後最も複雑で厳しい状況にあります。地政学的なリスクが増大する中で、食料危機やエネルギー危機、自然災害など、様々な脅威から国民の命や暮らしを守り抜き、全ての人が安心・安全を実感できるよう、万全の態勢を整えてまいります。
そして、わが国全体が活力を取り戻すためには、安心して暮らせる環境と活力ある地域づくりが不可欠です。地域を構成する様々な分野の人たちと連携しながら、それぞれの魅力を最大限に活かして地方創生の取組みを進め、人々が希望と幸せを実感できる社会を創ってまいります。
世界各国で政治情勢が不安定となっている今、わが国は安定した政治を確立し、国民を守り抜いていかなければなりません。党の総力を結集し、今夏の参議院選挙や各級選挙で確実に勝利を重ね、安定した政治基盤の下で、政策を一つ一つ着実に進めてまいる決意です。衆議院は常在戦場であることも、心しておかなければなりません。
本年の干支である「乙巳」は、これまでの成長を糧に、停滞していたものが大きく動き始める変化の年と言われています。自由民主党は、正しい伝統や秩序は守りつつ、常に時代の変化に応じて前進し、国民とともに、よりよい明日のための「今日」をしっかりと創ってまいります。
国民の皆様、党員・党友の皆様にとっても、本年が飛躍の一年となりますことを心よりお祈りいたします。
令和7年1月1日
自由民主党幹事長