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記者会見

大島理森副総裁ぶら下がり会見

平成24年1月30日(月)10:50~11:02
於:党本部4階エレベーターホール
大島理森副総裁

質疑応答

Q
社会保障と税の一体改革について、野田民主党政権は、年金改革に必要な財源を試算したものを非公表とするようですが、受け止めをお聞かせください。
A

1月6日に、社会保障と税の一体改革の素案を発表しましたが、最低保障年金を入れたものを検討し、平成25年の国会に出すよう努力すると書いています。だとすれば、その試算を出すのは当然です。
これまでの野田民主党政権を見ていると、例えば原発事故のSPEEDI情報の非公表、議事録なし、今度の場合も都合の悪い増税の試算を出さないとすれば、一体改革と言っていることは、単なる増税改革に過ぎないと国民は見るのではないでしょうか。何か、都合の悪いものは隠して、公表しないで、本当に社会保障と税の一体改革ができると思っているのでしょうか。
大局に立てとか、不退転の決意などと、言葉だけは非常に勇ましい言葉が出てきますが、国民の皆さま方に増税をお願いするにあたって、その税をどのように使うか。そして社会保障にどう安心を作っていくかということが、しっかりと議論されなければなりません。
野田民主党政権は、自ら素案に書いたことを国民に明らかにするためにも、また国民の理解を得るためにも、国会で議論をするために、逃げてはなりません。逃げないで公表して、大いに国会の場で議論をすることこそ、大局であり、不退転の決意なのです。
頭だけ隠して、この場を過ぎようとする姿勢、野田民主党政権に、この問題を提起する資格があるのか。国民の皆さんの理解を得られるのか。憤りにも似た気持ちでそのように申し上げたいと思います。
私たちは、どうぞ国会に法案を出したら、国会の場で堂々と議論をして、そして我々としての対応もそこで堂々と申し上げる。そういう決意をもって臨もうとしています。隠さずに、国民の前に明らかにしてください。多分、そのような報道がありましたが、世論の動きなどを考えて、結局は出さざるを得ないという結果になるのではないかと考えています。

Q
仮に非公表のままだった場合、この野田民主党政権の態度が国会に与える影響をどのように考えますか。
A

今日は、参議院本会議での代表質問がありますし、明日から予算委員会、補正予算の議論がありますが、そういうところで野田総理の姿勢が浮き彫りになってくると思います。そして、来年度予算に着いても、野田民主党政権の隠ぺい体質に対しては、しっかりと問題提起と姿勢を質していかなければなりません。
ましてや税改革と称して、消費税のマニフェストに書いていないようなことを平気で出してやる。お出しになるのは、政府として出せばいいとは思いますが、そのときにこの一体改革というものの、30数項目の姿をしっかりと国民の皆さんに示さずして、この問題が民主党政権、野田政権が言うように議論して、協議をするという環境になるのでしょうか。
何でも自民党に抱きついて、自民党の案で行くということではなくて、自分たちが素案として出した限りにおいては、それらを国会の場に堂々と提出することが、最も大事なことだと思います。増税だけするという姿は、国民の皆さんに理解されません。また私どもも、そのようなことが明確にならなければ、議論はいたしますが、いわゆる真摯な協議とかそのような対応を作る環境ではないと思います。

Q
また民主党政権は、原発事故に関して議事録を作成していなかったことが問題となりましたが、民主党の事実上の意思決定機関である政府・民主会議においても、議事録がなかったということが明らかになりました。このような民主党の体質については、どのようにお考えですか。
A

あれほど、そういうことに問題提起をしていた民主党ですが、自らの政権運営において、その根本的な大きな問題について、どこでどういう議論があり、どういう結果になったかというプロセスを明らかにすることは、政権与党であるがゆえに、非常に大事だと思います。
そういうことをしないで、都合の悪いことは隠ぺいするという体質が明らかになってきた。そこには、勇気もなければ、覚悟もなければ、とにかくその場限りの政治をやってきた。そういう結果ではないかと思います。責任感がない。

Q
財源の試算がないということは、議論そのものが成り立たないと思うのですが、あくまで自民党としては、国会の場で議論をしていく姿勢ということですか。
A

それは、その時までにどうされるかです。年金というのは、国民の生涯、生活、生きるという意味で、最も基本的な問題です。そして、民主党政権にとって、最低保障年金というのは、一番の目玉のはずです。それを捨てるのであれば良いですよ。素案の中においても、検討して法案を提出したいと言っているわけですから、そのことの体系と政策の根幹となる試算を明らかにしないで議論してくださいというのは、一体改革だけでなく、単なる増税改革。これをやりたいだけの話です。それではいけません。
まだどういうふうにするかはわかりませんが、またあの政党ですから、コロコロ変わるのではないかと思います。それは、この年金の彼らの一番の目玉の政策の試算を出さないということは、説明責任も、そして遂行していく遂行能力、国民に辛い話は隠ぺいするという姿勢に、国民の共感も理解も得られないと思います。

Q
議論をしながら試算を出すように求めていくのか、試算が出てこない以上は議論できないのか、どちらでしょうか。
A

これから予算委員会で、各党がどうするんだと聞くことになると思います。その結果を見ますけれども、試算を出さなければ、それの善し悪しはわからないでしょう。したがって、いつの時点で法案を出すのかはわかりませんが、その時点までなお隠ぺいし続けることができると思っていることが不思議でなりません。そういう姿勢について、我々はその時点で考えます。