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記者会見

大島理森副総裁ぶら下がり会見

平成24年1月6日(金)10:52~11:00
於:党本部4階エレベーターホール

質疑応答

Q
本日、社会保障と税の一体改革について、政府がいわゆる素案を正式決定しましたが、大島副総裁の受け止めをお聞かせください。
A

正式決定というより、閣議に報告したと聞きました。第一に、野田総理が昨日、「政局より大局」などと、経団連の会場で壇上から「谷垣さん、山口さん、協議をお願いします」というのは、私からすると、軽い、失礼な発言、問いかけをすること自体に、この問題の重要性がわかっていないという思いがします。大局と言うならば、この大局の根本は、民主主義の根本が問われているということです。2年半前に、消費税を上げないと言って、政権与党になり、それが野田民主党政権の基盤です。国民との契約と言って、マニフェストに書かれた内容をほとんどやらずに、消費税を上げないと言ったその政権与党が消費税を上げるというならば、民主主義の根本に立って再契約を問わなければなりません。そのうえに立って私どもは、お互いに議論しあって改革をやろうではありませんか。それが大局ですということを野田総理に申し上げたいと思います。

如何にも、何か野党が協議に乗らないのが云々ということをよく言の葉に乗せているようですが、その前に自らの大局観を持って、この重大な問題にあたってほしいと思います。

さらに進めるにあたろうが、何をしようが、また山岡大臣がユーロの危機、あるいは中国バブルの話を軽々しく言っていることは、今、それぞれの国々が必死になってこの問題に対応しようとしている時に、不安と混乱を与えるような発言をすること自体、山岡さん、ますますもってその任にあらず。先の臨時国会では、参院の問責決議が野党各党の合意を得て成立しました。だとすれば、そのこともどうされるのですか。

いずれにしても、壇上から他党の代表に軽々しく協議をお願いしますとか、あるいは政局より大局という説教がましいことを言う前に、政治の大局の根本は、民主主義の再生です。信頼と信任を国民から頂くことです。もう一度、野田さんが、民主党が、再契約を国民に向かって問うことこそ、この大局のスタートでなければならないと思っています。

Q
今後、政府・民主党は、事前協議を求めてくると思いますが、どのような対応を行いますか。
A

私が申し上げたことが原点でして、ましてや、社会保障と税の一体改革と言っても、この2年4か月前に述べられたことは、まったく整理されていません。言葉を弄ばないで、もう一度あの政権をとったときの原点は何だったのか。国民の皆さんが、今、そういう疑問で野田政権、民主党を見ているので、そこをしっかりとけじめを付けない限り、この問題は、私どもは「はい、そうですか」とは言えません。もっと激しく言うならば、嘘をついた政権に協力することは、民主主義の根本をないがしろにしてしまう。「民、信なくば立たず」という言葉があります。そのような基本に立つと、自分たちで出したいのであれば、当然に政府与党として自分たちで協議して、しっかりとして国会に出すことは、何らかまいませんが、協議してくれという限りにおいては、国民との再契約を民主党はしてください。野田民主党政権が今、一度してください。その上に立って、一緒になって改革に向かっても行こうではありませんかという気持ちでいます。

いろいろそういう大局観と同時に、足元のたくましい政治を進める対応。そして、政治状況の整理整頓も野田さんはおやりになるべきです。そういうことをしないで、壇上から協議してくれと軽々しく言うこと自体、本気ではないのではないでしょうか。

Q
国民との再契約を、と言われましたが、それは解散総選挙でしょうか。また、その他の選択肢はあるのですか。
A

この問題についてはないでしょう。どうぞ法案を政府与党だけで出して、それで国会に突っ込むというなら、それは政府与党の責任と考え方でお進めになれば良いことでして、与野党協議を求める限りにおいては、本当に真摯に2年半前に自分たちが国民の皆さんに何をお話しし、何を契約として、あれほど多くの国民の支持を頂いたのかという、その根本をもう一度真剣に思い起こす。いわば、主権者は野田さんではありません。国民の皆さんです。そこに嘘をついて、物事をやろうとすることに、我々は協力する、それほど私どもは民主主義の危機を感じていますので、そこが一番の大局だと申し上げたいと思います。