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記者会見

新・党役員共同記者会見

平成24年9月28日(金)16:30~17:15
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

【安倍晋三総裁】

私に一任されておりました党役員人事につきまして、先程、総務会におきまして満場一致で了承されましたので皆さまにご報告を申し上げたいと思います。今回の党役員人事について、私はこんなことを考えました。12日間、総裁選挙を戦ったわけでありますが、ここにいる石破幹事長とともに、戦いました。この12日間の総裁選挙におきまして、17回街頭演説、北海道から沖縄まで行いました。そしてテレビを通して、外交・安全保障、そして日本という国をどのように成長させていくか、経済について、そして復興対策について、様々な問題について、私達だったらこうするという議論をさせていただいてきたわけであります。この総裁選挙の我々の主張、そして議論、おおむね国民の皆さまから評価していただいたのではないかと、こう思っております。これを踏まえて、今私達に求められているものは何か、それは外交、そして安全保障、さらには経済をどのように成長させていくか、東北の復興にどう取り組んでいくか、どうやって復興していくかということを国民の皆さまに向かって発信をしていく、さらにはそれを実現するために政権を奪還するための強力な布陣であります。自由民主党は民主党とは違い、経験に裏打ちされた責任感を持っています。その観点から、重厚な新執行部を構成したところであります。

まず初めに、副総裁には、高村正彦先生にお願いをいたしました。ご承知のように、高村副総裁は外務大臣、そして防衛大臣、そしてまたさらには経済企画庁長官も務められた方であります。そして、日中議員連盟の会長でもありまして、私がお願いをした時にはまさに中国におられた、こういうことであります。その意味において、高村副総裁の誕生、これは海外へのメッセージにもなるんだろうと思いますし、わが執行部に厚みを加えていただいていると、このように思います。

そして幹事長には石破茂先生にお願いをいたしました。総裁選挙において、過半数以上の党員票を獲得した石破さんであります。私も党員の皆さんの期待、まさに石破さんは集めている。そして石破さんの演説を何回も横で拝聴しておりまして、その力強さ、説得力、中身について敬服をしたところであります。選挙の結果は石破さんと私が協力して、そして日本を取り戻せと、その考えのもとで石破さんに幹事長をお願いしたところであります。

そして、総務会長には細田博之先生にお願いを致しました。細田総務会長は、官房副長官、そして官房長官を務められたわけであります。ご承知のように、政策マンであり、そしてまた幹事長、国対委員長も務めてこられました。今回はまさに、執行部全員でこの国会を乗り切って行く、解散総選挙に持ち込まなければなりません。自民党というのは、時に大変な議論を行います。そして最終決定は総務会で行うわけでありますが、この総務会において議論を収斂していく。それは皆の責任感の中で収斂をさせていくわけでありますが、その中において、総務会長が経験を生かし、多くの皆さんの納得を得ていく。そして皆が決まった事に従っていく、これが自民党の強さであります。その中において、細田博之総務会長の経験、人生経験も生かしてですね、ショパンもピアノで弾けるという細田先生でありますから、しっかりと自民党をまとめていただけると、このように確信を致しております。

そして、政調会長には甘利明先生にお願いを致しました。甘利政調会長は、安倍政権で経済産業大臣、成長戦略を取りまとめていただきました。イノベーション、そしてオープン、これを二つの車輪として、いわばGDP当時は名目513兆円、税収は51兆円を達成した立役者であります。そしてそれが評価されて、福田政権でも引き続き経済産業大臣を務めていただいたのであります。そして麻生政権では行革の責任者として進めていく、その任を負われたわけであります。将来、消費税を上げていく。税と社会保障の一体改革、私も賛成いたしました。それを進めていく上でも、やはり政府や政治の場は身を削っているのか、これは国民の皆さんの率直なお気持ちだと思います。その上において、わが党の行政改革、それも含めてしっかりとこれから政調会長として、国民の皆さまにわが党の考えを訴えて行っていただけると思います。勿論、エネルギーの専門家でもあると。そういうことで、甘利明政調会長をお願いした次第であります。

さらには幹事長人事でありますが、幹事長人事のうち、重要な国会対策委員長には浜田靖一先生にお願いを致しました。来るべき国会において、我々は責任野党、同時に戦う自民党として、浜田さんの仕事ぶりに期待をしたいと、このように思います。幹事長代行には菅義偉先生にお願いをした次第であります。そして、それぞれ皆様にご就任をいただいたわけでありますが、併せてご報告をしていただきたいと思いますが、総裁特別補佐は加藤勝信先生にお願いを致しました。加藤補佐には報道局長も兼ねていただきます。まさに若手のホープ、自由民主党には若い人材が沢山居るぞと、それを加藤さんは身を持って示していただけると、私は自信を持っております。若い皆さん、女性の皆さんの声を吸収していきたいと思っておりますので、私は週に1回必ず、小泉青年局長、そしてこれから任命される女性局長とですね、毎週1回、話を聞く時間を作りたいと思っているところであります。私からは以上であります。

【高村正彦副総裁】

副総裁を拝命いたしました高村正彦です。総裁を支えて、一日も早く政権奪還、そして日本を取り戻すべく役員一同と共に頑張ってまいりたいと思いますので、よろしくお願い致します。ありがとうございました。

【石破茂幹事長】

先程の総務会におきまして、幹事長にご決定をいただきました石破茂であります。どうぞよろしくお願い申し上げます。安倍総裁の意を拝しまして、党運営にあたってまいります。総選挙あるいは参議院選挙、東京都議会議員選挙をはじめとする地方選挙におきまして、我々が勝利し、安定した安倍政権を作るべく、全力を尽くしてまいりたいと考えております。国民の皆さま方に、自由民主党に対する信頼と共感を得ていただきますように、党を運営し、選挙に臨んでまいりたいと考えています。ご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

【細田博之総務会長】

この度、総務会長を拝命いたしました細田博之でございます。自由民主党総務会というのは、比較的地味な感じがされてきたと思います。これは意思決定の最高の機関です。国会議員は一人一人独立した票を頂いて、当選してきていますから、様々な経験、意見を持っている方々がたくさんおられるわけでございますが、それが党の伝統ある総務会で意思を集約していく。反対者もいるけれども、最後は党の方針を決めていく。このことがいかに大事かは、昨今のこの3年間の民主党政権の中で、自分が勝手なことを言って、その後から修正しなければならなかったり、公約違反をしたり、様々なことは、意思決定機関がしっかりしていないから、そのようなことが起こるわけでして、我々の伝統ある党の意見の集約の仕方というのは、大事なことですので、これからもこの伝統を踏まえまして、様々な意見が出る我が国の課題がたくさん山積しておりますが、その中で役割を果たしていきたいと思っています。よろしくお願い申し上げます。

【甘利明政調会長】

政務調査会長を拝命しました甘利明でございます。もとより浅学非才ではありますが、よろしくお願い致します。日本にとりまして、一番大事な3年間というものを、我々の不徳からアマチュアの政治に委ねてしまった。この間に日本が払った代償は極めて大きかったと思います。外交や安全保障はもちろんでありますが、経済大国日本のお家芸も相当後退してしまいました。総裁選の演説の中で、日本の経済をしっかり再生させる。そのための対策本部を作ることを有権者に訴えたわけです。もちろん本格的には、安倍総裁が安倍総理大臣になって、実施の推進力が強くなっていくわけでありますけれども、責任野党としても責任ある経済の再生プランを中心に、日本再生プランをしっかり作って、政策の自民党ということをしっかり訴えて、国民の信任を取り戻したいと思います。よろしくお願い致します。

質疑応答

Q
高村副総裁にお聞きします。副総裁の人選について、安倍総裁は「日本が置かれている国際的な様々な状況等を考えて、手伝ってくれる人を考えている」と述べています。尖閣諸島の問題で、悪化している日中関係が念頭にあると思いますが、高村副総裁は、どのように取り組むお考えでしょうか。また、副総裁と幹事長との役割分担をどのようにお考えですか。
A

外交というのは、基本的に政府がやるわけです。安倍新総裁は、近いうちに間違いなく内閣総理大臣になられるわけですから、日本外交を中心になってやられるわけですが、中国等の問題、必ずや安倍総理がうまくやってくれるだろう。それを支えていきたい。このように思っています。昨日、中国におりまして、外交担当の前国務委員、今、中日友好協会の唐家?(とうかせん)会長とお会いしました。私と野田毅さんと、唐家?さん3人の話の中で、唐家?さんが、「安倍総裁を右翼ともタカ派とも私は思っていない」と、何でわざわざそう言うのかと思いましたが、そう言っていました。それは前、総理をされた時に、一番先に外国に行ったのが中国、胡錦濤(こきんとう)主席との間で、戦略的互恵関係を日中間で打ち立てたが安倍総理だったわけです。非常に残念なことですが、私の作った言葉で言えば「戦術的互損関係」、目先のことにこだわって、まさにお互いが損をする関係になっている。非常に残念なことであります。まさに最初、戦略的互恵関係を作られた安倍総裁、総理になる安倍さんに、本来の戦略的互恵関係に戻ってもらう。そのため、私は、私の人脈なり経験で支えていきたいと思っているところです。
幹事長と副総裁の役割分担という意味がよくわからないが、まさに幹事長は幹事長でありまして、まさに仕事師の幹事長でありますから、私の仕事は邪魔しないように、少しでも党役員全体が同調して、うまくできるように、そういう役割を果たすのかなと。私がわざわざ果たさなくても、皆さんの顔ぶれを見れば、ちゃんとやってくれる確信していますが、まあ、そういうことかなと。前副総裁の大島さんは、まさに国会運営のプロ中のプロでありましたから、大島さん自らが仕切るということもそれなりにあったかと思いますが、どちらかと言えば、外交の面で総裁を支え、党役員一致して、それぞれの司々をしっかりやってもらうことを心掛けていきたいと思っています。

Q
石破幹事長にお聞きします。幹事長は「選挙に強い自民党を作りたい」という考えをこれまで示していますが、次の衆議院選挙で政権奪還を果たすために、具体的にどのような対策を取られるお考えですか。また、副総裁と幹事長との役割分担について、幹事長はどのようにお考えですか。
A

選挙に強い自民党であらねばならなりません。それは風が吹いたら当選するが、風がやんだならばそうではなないと行くことであってはならないと思っています。いかなる場合にも選挙に強い自由民主党であり、それが困難な問題を国民の皆さま方に説き、ご理解を頂くために必要なことだと認識しているところです。具体的にどうするのかということですが、選挙というのは小選挙区制であれ、中選挙区制であれ、基本は一緒だと思っています。お休みの日に、わざわざ投票所まで足を運び、名前を書いていただくことになるわけですから、こちらの側からお願いするのは当然のことであります。そして、時によっては、困難な政策を訴えていかなければなりません。その時に、個人的に自分の家に来てくれたねということ、これは当然公職選挙法の範囲内で、後援会活動として今やるわけですが、そのことも必要だと思っています。歩いた家の数しか票は出ない。握った手の数しか票は出ないと、私は国会議員になる前、そのように厳しく教え込まれたものです。
併せまして、わが党は地方にいろいろな組織を持っております。首長の皆さま方、地方議員の皆さま方、党の第一線で働いていらっしゃる皆さま方、地方組織との連携を、さらに密にしてまいりたいと思っています。総裁を頂点として、一人一人の党員が同じ目的意識を持ってやっていく、そういう一体感を醸成してまいりたいと考えているところです。選挙には、マジックみたいなものがあるわけではありません。あくまでも基本に立ち帰って、全国300小選挙区、あるいは参議院の選挙区、比例区の候補者、そういうものを徹底しているのか、そこは点検することを急ぎたいと思っています。
副総裁との職掌分担につきましては、先程副総裁からお話があった通りです。副総裁のいろいろなご経験、いろいろなお知恵というようなものを承りながら、党運営に誤りなき処理してまいりたいと考えている次第です。

Q
細田総務会長にお聞きします。ねじれ国会で与野党が協力しなければ、法案の成立が見込めない中、与野党協議の進み具合によっては、党として意思決定を迅速に行う必要が生じる場面も予測されますが、党の最高意思決定機関である総務会をどのように運営していくお考えですか。
A

まさにおっしゃる通り、これからは次々に意思決定を迫られる、わが党としてこれを是とするか、非とするかという決定を迫られる場面が非常に多いと思います。そうした中で、先程も申しましたけれども、議論を尽くしまして、賛成論も反対論もある中で、十分な時間を取って、全員が納得するまで議論を尽くす。しかし、それを何日もやるのではなくて、できるだけ短時間でその方針を決めるというのが総務会の使命であると思います。それが決められないと、今日のような混乱が起こる。反対のことが決められていけば、反対が多いまま決められていけば、党が分裂したり、党の意見が決まらない、こういう場面が出てまいりますので、それはわが党の伝統に従って、十分議論して上で、方針を決めて、元々反対の方も納得した上で、党の方針を決める。法案にしても、政策にしても、そのような伝統に従ってまいりたいと思います。

Q
次の衆議院総選挙に向けての政権公約は、谷垣前総裁の下で、既にほぼでき上がっていると思いますが、新しい執行部として、どのように仕上げていくお考えですか。また、安倍自民党としてのカラーを打ち出すため、公約の追加等を検討するお考えはありますか。
A

前総裁、前政調会長の下に、政権公約を発表させていただきました。5人の総裁候補のお話を、私もつぶさに伺っておりまして、基本的な考え方について、そう変わるものではないということは確認させていただいております。ただし、安倍新総裁が、当然、経済再生についても、教育再生についても、メリハリをつけたい部分は当然あるわけです。そういう点のメリハリをつける。新総裁が思いを込めていかれたいところについては、部分的追加も考え、自民党として、新総裁としてのカラーをしっかり出るようなものを、新たな広報本部長と連携、打ち合せする部分もありますけれども、そこはしっかり取り組んでいきたいと思っています。

今日、石破幹事長ともいろいろなお話をさせていただきましたが、近いうちに行われる解散総選挙において、わが党は何としても過半数を目指して、戦い抜いていかなければなりません。そのためには、自由民主党は、小選挙区になって、5回選挙を戦っているわけでありますが、小選挙区を戦い抜いていくための政党に大きく改革がなされたかと言えば、それはまだ宿題がいくつか残っています。例えば、派閥のことがよく批判されますが、私が党改革実行本部長の時に、候補者を皆、公募で選ぼうと、オープンな自民党に変えました。あの時は、政治とカネ、派閥とカネの問題がありました。他党よりも厳しい内規を決めました。ただ十分そのことが国民の皆さまの中に、理解していただいているという状況でもありませんし、派閥が人事を了解することも全然なくなっているのですが、やはり目に見える形で、「ああ随分新しい執行部、派閥についても変えていくんだな」とわかりやすく、近いうちにお示していきたいと思います。派閥が担っている新人教育、落選者に対するきめ細かな配慮、今の段階では、十分に党が担っているとは言えないわけです。目的は勝つことにあるわけですから、その中において、第一弾、第二弾という形で進めていきたいということです。今後、自民党が大きく変わっていくと、国民にも期待していただきたいと思います。

Q
安倍総裁は、総理をなさった時、「美しい国づくり内閣」と命名されましたが、今回の執行部を命名するとすれば、どのように命名されますか。
A
「日本を取り戻す執行部」、今回の総裁選のテーマを実行に移す執行部であると思います。
Q
現在野党である中、国民への訴え、支持の拡大のために、今後やっていくべき最も重要なことは何だとお考えですか。
A
今回、総裁選挙12日間行いました。先程お話しさせていただきましたように、各候補が日本の未来に向かって、自分たちが何をするんだと語ったのです。民主党の批判は聞き飽きたということではなかったのではないでしょうか。自民党よ、自ら語れ。これが国民の要求だったのだろうと。これに多少なりとも、応えることができた結果、わが党の支持率も上がってきました。求められているのは、私はそのことだと思います。
Q
フレッシュな人材に登用ということで、小泉進次郎青年局長を留任させましたが、その狙いについて、お聞かせください。
A

青年局長として、大変大きな実績を残されたと思います。実は私も青年局長を務めていましたが、私が青年局長を務めていたことをご存じないのだろうと思います。しかし、小泉青年局長は、青年局長という役職があるということを皆さんに知っていただいたと思います。これはすごいことですよね。そして、それは発信力になっていくんですよ。自民党のイメージも変えていただいたと思います。これのパワーを生かしていきたい。彼こそ自民党の若さ、自民党は古くて守旧的だなと思われていますが、そうではないという、彼のエネルギーを生かすには、青年局長はうってつけだと思います。北海道から沖縄まで回っていただきたいと思いますし、今後は私ども週に1回必ずお話をさせていただく、私の考えも理解していただきたいし、彼が全国を回って吸収した意見を、私も謙虚に話を聞きながら、それも政策に生かしていきたいと思います。さらに、青年局長としてパワーアップした小泉進次郎に期待しています。

Q
安倍総裁にお聞きします。今日、日本維新の会が政党として発足しました。今後維新の会との連携、ライバルとして対峙していくのか、距離感をお伺いします。
A

当然ライバルとして対峙していくことになります。わが党は300の小選挙区、多くの選挙区で候補者を決めていますね。空いているところは、まさにこれから石破幹事長が精鋭を投入していくことになるんだろうと思いますよ。ですから維新の会の皆さんは候補者を揃え、お互いに理念と論戦を戦い合わせる。これが国民の期待だと思いますね。もちろん何回も述べているように、彼らのパワー、私も将来、例えば、国を変えて憲法を変えていくためには、彼らのパワー、発信力というのは必要だと思いますよ。でもこの目の前の総選挙においては、良きライバルとして正々堂々と論戦を戦わせていきたいと思います。伝統ある保守政党である経験を持った責任感のある自民党はやっぱり違うなと思っていただけるような戦いを展開していこうと決意しています。

Q
新執行部の最初の課題は、来週の党首会談だろうと思います。何を勝ち取るのかということと、特例公債法案を解散の条件にするお考えでしょうか。
A

わが党は、公明党と民主党と3党合意を進めました。これは政局よりも国民の生活、将来を優先した結果なんですね。野党でありながら、与党の一番重要な政策項目に賛成する。これは大きな決断なんですよ。党内でも批判があった。それをあえて、谷垣総裁は本当に英断をされたと思います。そんな中において、民主党は先の総選挙で、消費税を上げなくても自分たちの政策的な課題は行えるよと、全く逆のことを今言っているんですから、普通であれば、「その前に解散総選挙をやってくださいよ」これが常識だろうと思います。しかしあえてわが党はこれを飲みこんで、「この合意をしますからちゃんと選挙やってくれるんでしょうね」と、これは紳士協定と言っても良い。そして8月8日に、「近いうちに」と総理大臣が約束をした。解散総選挙の約束というのは、わが党との約束と言うよりも、国民の皆さんに信を問います、国民の皆さんに対する約束です。もう8月8日から随分時が経っていますよね。近いうちに食事に行こうという言葉がありますが、もう3回くらい食事してもいいんではないかと思うくらい時が経っています。当然そのことも踏まえて、党首会談を行っていきたいと思います。

Q
総裁と副総裁が山口県出身ということになったわけですが、総裁の所見をお聞かせください。中国地方の方が多く役員になっており、中国新聞としては賑やかでありますが、その意図があれば、お聞かせください。
A
そういえばそうだなということに気付いたわけで、全く意図していません。これももちろん適材適所、最初に申し上げました役員構成の基本的方針に則って、決めた結果です。総裁選挙においても林芳正さんが候補者で長州同志の戦いになりました。今度も高村副総裁、同じ山口県出身でありますが、そういうことに関わりなく、しかし今度副総裁にお願いしました。ただ、高村さんは山口県出身ですが、山陽側なんですね。石破幹事長、細田総務会長は山陰。いままで山陰というと、読んで字のごとく、陽が当たらなかった。そこに陽が当たったなと。いわば光を当てるべきところに光を当てていく。これも政治の使命だろうと思いますが、これは偶然の結果なんだろうと思います。でも中国新聞は大いに宣伝してもらいたいと思います。
Q
党人事にあたり新しい自民党を作りたいとおっしゃっていました。国民の中では若い世代の登用を期待した向きもあります。結果としては重厚なメンバーでしたが、総選挙において国民の理解を得られるとお考えですか。
A

お友達内閣と揶揄された時には、比較的若い人が入っていたことによって批判されたんですね。派閥と関わりなく、私と政策を同じくする人を配置していった。結果としてそうなりましたが、そういう批判を受けました。そういう批判は、いわば自民党、選挙に向けて勝ち抜くためにも避けなければならないという点も、もちろん配慮しました。しかし党のいわば今回の副総裁、三役は、私も当選3回で幹事長という大役を担うことになりました。その時やっぱり思ったんですが、やはり経験というのは大切なんですね。そして、党のポストは、役所のポストと違って国会議員を動かしていくということになります。経験、そして、この人の言うことなら従うということも重要ですから、党の副総裁、三役というのは、先程申した方針で決定させていただいた。これからはもちろんいろんな役職、決まっていきます。これはフレッシュな人材がいるな、こういう登用があるんだなと、それは期待していただきたいと思います。

Q
特例公債法をめぐるスタンスについて、総裁は解散の条件ということで厳しい姿勢を示していますが、総裁選の最中、石破幹事長は、特例公債法は政局の道具に使うべきではないとおっしゃっています。どのようなスタンスに立っているのですが。
A
私も国民の生活を人質に取って、自民党はどうこう言う政党ではないということを申し上げています。石破幹事長もその趣旨でおっしゃったのだと思いますよ。しかし、政党間の話し合いをするときにおいては、信義がない中で約束をしたってこれは意味をなさないんですね。ですからその意味をなす形にしてもらいたいということであります。