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記者会見

内閣改造 総理会見を受けて谷垣禎一総裁 ぶら下がり会見

平成24年6月4日(月)15:15~15:27
於:党本部4階エレベーターホール
谷垣禎一総裁

質疑応答

Q
野田総理が先程、問責二閣僚を含めた内閣改造を発表しました。まず率直な受け止めをお願い致します。
A
遅きに失したとはいえ、参院で問責を受けていた閣僚を交代させたということで、国会が極めて不正常な状態にあったことが、これで原因が取り除かれたということは結構なことだと思います。
Q
この新任閣僚の中に、民間から新しく拓殖大学の森本さんが登用されることになりました。防衛庁発足から始めての民間人登用ということになりますが、この点について何かお考えはありますでしょうか。
A
森本先生はこの分野では大変造詣も深く、人柄も大変立派な方です。今おっしゃったようにですね、防衛大臣初めての民間人であると。シビリアンコントロールということでありますけれども、やはりここは立法府に籍を置いている者が国防の責めを負うというのは、今までの流れからしても、私は理由が有ることだったなと思いますね。ですから、民主党がこういう人事をせざるを得なかったということは、民主党の人材不足ということも表しているのではないかと感じております。
Q
野田総理は今回の改造の狙いについて、一体改革を含む諸懸案を前進させるための機能強化だとおっしゃっていますが、総理が言う狙いについてはどうお考えでしょうか。
A
先ほど申し上げました通り、参院で問責を受けて、そのために国会が不正常になっていた。それが是正されたということは結構なことですが、それと税と社会保障の一体改革というのは、特に条件関係にあるわけではありません。
Q
総理の会見に先立ちまして、政府・民主会議が行われまして、その中で野田総理は野党側との修正協議を始めることと、この会期内の採決を指示したとされています。このことを受けて、今後具体的に修正協議の呼びかけがあると思いますが、自民党としてどのように対応していきますでしょうか。
A
肝心なことはですね、総理のご決意はご決意として、それが具体的に行動になって現れる、結果となって現れるということが大事です。したがって、わが党に何らかのご要請なり働きかけがあるのかもしれませんが、まだ私はその報告を聞いていません。輿石幹事長からきちっとご提案があれば応じていかなければなりませんが、何よりも、採決を逃げるというような姿勢では話になりませんね。政治の現場で無限の時間を持って議論しているわけではありませんから、時間を区切って、そしてその中でお互い全力を尽くそうということがなければ、真剣味もありませんし、話も進まないと思います。
Q
時間を区切ってという言い方をされましたけれども、野田総理は先程の会見で6月21日というお尻を見据えて、その中で採決するよう最大限努力するという言いぶりをしています。これは政府・民主の会議で指示したことと若干トーンが違うというか、総裁がおっしゃる採決の日取りを確約するとか、そういった部分とはニュアンスが違うようにもとれるのですが、この点についてはいかがでしょうか。
A
ですから繰り返し申し上げておりますように、時間を区切って議論していくというのは政治の場では当たり前のことです。無制限にやろうぜという話ではありませんね。総理は若干ニュアンスが違うかどうかは分かりませんが、具体的な形で党の方がどういう提案をしてくるか、それをよく見極めたいと思います。
Q
併せて総理は、15日という日にちが出ていることについて、修正の協議が進まない中で採決だ、否決だと言われても困るんだということで、まず修正協議に入ることを求めているように見えるんですが、この対応についてはどのように対応していきますでしょうか。
A
これも先程からも申し上げているように、政治は無限の時間を持って取り組めるならこんなに楽なことはないけれども、それでは仕方ありませんね。やはり、有限の時間、有限の金、有限の人材、そういう中で最善の結果を出すために努力をする、その姿勢が無ければ仕方が無いと思います。
Q
総裁はかねてからこの法案の対応もさることながら、早期の解散も求められてきたと思います。それに関して野田総理は、やり抜くことをやり抜いてから信を問うということをおっしゃっています。この発言についてはどう思いますでしょうか。改めて自民党の考え方を教えて下さい。
A
私が申し上げていたことは、マニフェストと全然違うことをやるならどうけじめをおつけになるんですかということを言ってまいりました。さてそのやり抜いたことをやったら一定のことをやるというのは、ある程度そういう方向を示唆されているのかもしれません。ただ私はですね、マニフェストをお書きになって、マニフェストと全然違うことをおやりになれば、それは筋道として解散せざるを得なくなってくると思いますね。
Q
先ほどの総理の会見で、これから呼びかける修正協議について、全党に対して呼びかけるという報道があることに関して、そういうことはなしえないんだということで、ある程度、方向性を見いだせる党に限ってやっていく姿勢も見せています。これは自民党にとって、協議に乗って行きやすい環境整備と言えるのでしょうか。
A
既に一票の格差の問題は全党協議をやったらにっちもさっちも行かなくなって、だから今のようなことを総理がお考えになっているのは、方向としては当然のことだろうと思います。
Q
修正協議に入る日程について、総裁は先程の青年局の会合で、実質15日までに採決の日程を提示してこなければいけないと、その為には、中央公聴会のセットは6日までだと日付を出しておっしゃりましたけれども、総理が21日までお尻を切ると言った表現で十分なのか、それとも15日までに具体的な日程を示すことが必要なのか、その辺りはいかがでしょうか。
A
細かなことを言っても仕方がないと思います。具体的にどのようなボールが出てくるのか、それを見て判断したいと思います。
Q
今の前提が満たされて、修正協議に入った後、具体的に採決の段取りになって法案に賛成するか反対するかといった局面になった場合、従来総裁はけじめということをおっしゃっておられましたけれども、マニフェストの撤回と、解散の確約、この二点が満たされなければ賛成はできないということでよろしいでしょうか。
A
私はけじめのつけかたは色々あるだろうと。しかし我々から言えば解散だと。もう少し別のものがあるなら、それを考えるのは総理だと申し上げてきました。総理がどうお考えになるかということはありますね。出口がどうなるかは、議論してみないと分かりませんから。
Q
今日の総理の人事ですが、総理の意欲に対して少し温度差がある輿石幹事長は人事で動かさずに残留となりました。この人事について、総理のメッセージは発せられているかどうか、総裁はどのように感じていらっしゃるのでしょうか。
A
総理の熱意に水を差すものでないことを祈っています。
Q
早晩解散の決意が無ければ進まないということで、法案の成立のスケジュール感からしますと、成立前までには解散の確約をつけることが総裁にとってのけじめということになるのでしょうか。
A
現時点で総理がどういうことを提案してくるか、見守ることだと思います。
Q
総理と総裁との会談ですが、先程、野田総理は会談について、与野党協議の進展を見ながら必ずやらなければならないとおっしゃいました。この会談についてのタイミングと時期についてはいつごろが望ましいか、この点についてお願い致します。
A
セレモニーとして、詰まらない話、まとまらない話を詰まらないのにやっても無意味ですね。その辺は、よく流れを見て判断したいと思います。
Q
現時点までに会談の要請ですとか、今回の改造についての総理からの説明と言うものが総裁の所にあったということはあるのでしょうか。
A
ありません。
Q
最近の総理の動きを見ていると、小沢代表とは一線を引いて、自民党と一緒にやっていきたいということが具体的行動を伴って意欲がにじみ出て来ているとも評価できるんですけれども、その辺の総理の意欲であるとか、覚悟であるとか、メッセージであるとかについて、最近の動きからどういう風にお考えでしょうか。
A
私はかねがね申し上げておりますように、総理がこの問題に対して真剣に対してくれることを信じたいと申し上げてまいりました。肝心なことは、それが総理だけではなくてですね、総理を支える方々、党を代表してわが党と交渉される方々、そういった方々に総理の意思が具体的に体現されて出てくるのかどうか、ここですね。
Q
総理の意思を受けて、与党の方がきちんと21日までに採決する日程を出してきたならば、自民党として協議に応じるということでよろしいでしょうか。
A
きちっとスケジュールを持って、採決をするという姿勢であるならば、我々も真剣に対応しなければならないと思いますね。