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記者会見

党首討論後 谷垣禎一総裁ぶら下がり会見

平成24年2月29日(水)16:00~16:08
於:院内第24控室
谷垣禎一総裁

質疑応答

Q
党首討論を終えて、ご感想をお聞かせください。
A

私は、今、日本は課題がたくさんありますから、全ての大きな方向は、国にとって必要なものをどう迅速に、的確に解決していけるのか、その体制をどう作るのかということから、質問したわけです。総理のご答弁には、ややそういったところを曲解するところがありまして、手順を踏め、段取りを踏め、大きな仕事を達成するためには、そういうものが必要だということを、私は申し上げているわけですが、非常に小さな意味でお使いになっていると思います。

Q
特に、今回は社会保障の分野に力点を絞っていたように思いますが、野田総理から十分な答弁を得られたと思っていますか。
A

思っていません。

Q
その議論はいかがでしたか。
A

結局、全てはマニフェストを、彼らは精算でき切れないわけです。あの中に、いろいろなことが書き込んであって、実際に実施していこうとすれば、大変な問題が生ずる。だから、なかなか進められないけれども、さりとて、それを全部取り止めることもできない。だから、そのうち順次出すんだということを言っておられるけれども、年金改革にしても、1人当たりの国民保険料をあれでやるとすれば、5万円になるわけです。今1万5000円でしたか。それが5万円になる。さっきの最低保障年金でも、中堅サラリーマンは結局何も得るものがない。むしろ給付がカットされてしまう。それで消費増税だけがパンチになる。そう簡単にできるようなものだとは思えないのですが。とにかく順次出すと言っておられるわけですから、出してこられるのかわかりませんが、やや謙虚さが足らないと思います。

Q
財源の部分で、自民党が出した対案の中でも、将来の償還財源として消費税を当て込んでいるのではないかという質問があり、総裁は「その通り」とお答えになりましたが。
A

これは104条に消費税を含む、税制抜本改革と書いてあります。そこに、それは主として償還財源を念頭に置いているわけです。

Q
だからこそ与野党協議、消費税を一緒に上げようという野田総理の呼びかけがありましたが、それについて、どのようにお考えですか。
A

私は、兼々繰り返して言うように、一番基礎、ああいうことを言う資格がそもそもあるのかという大きな意味での政治姿勢ということを一つ問題にしているわけです。これは単に政治姿勢を問題にしているだけではなくて、それをしないと足下が崩れていく。野田さんが、さかんにお呼び掛けになるのだけれども、今日は大言壮語なされました。自分もまとめるのだとおっしゃいました。本当に、まとめられるのでしょうかということになってきますね。全ては、マニフェストの呪縛というものを完全に、そこをはっきり断ち切ることができないというところに問題があるのではないでしょうか。

Q
最近総裁は講演等で、「谷垣は解散、解散と青筋立てて怒っていると批判される」とおっしゃっていて、今日の討論では「解散」という言葉はあまりなかったと思いますが、解散を求める戦略に、心境の変化があったのでしょうか。
A

全くありません。

Q
総裁は大言壮語と、野田さんは党内をまとめることができるとおっしゃいましたが、党内をまとめた暁には、自民党として法案に賛成するというメッセージを伝える気持ちはあるのでしょうか。
A

ありません。

Q
それはまだ早いということですか。
A

党内をまずきちっとまとめる、それは最低限の前提です。だけど、そこから先、国民との信頼関係をどう作り直していくのか、それに対して何の答えもない。

Q
公明党の山口代表は、議員歳費の問題を取り上げ、2割カットを求めました。それに対し、野田さんは、総理としての意見ではなかったと思いますが、「数字は言わないけれども、意見として賛成だ」と明言されました。自民党として、総裁として、どのように評価されますか。
A

議運で議論してもらえば良いと思います。その中では、昨年のこともおっしゃっていましたが、300万円を震災対応に出して、それぞれ拠出しているわけです。その上で、何をやる必要があるのか、議論したら良いと思います。

Q
今日の党首討論について、選挙が近いと思われている中で、総裁に対し、「政党としての格の違いを見せてつけてほしい」「政権を追い詰めてほしい」という声が党内にあったかと思いますが、そういった期待には応えられたとお考えですか。
A

格の違いと言いますが、要するに言うべきことをきちっと言わなければ仕方がないということでしょう。

Q
野田総理は、かねてから与野党協議を呼び掛ける中で、谷垣総裁と信頼関係を作りたいとのお考えのようですが、今日の党首討論のやり取りの評価を含め、現時点での谷垣総裁の野田総理の信頼度はどのようになっていますか。
A

野田さんに、当初期待があったのは、やはり人柄と言いますか、素直に詫びるべきものは詫びるとか、そういうことなさる方ではないかということだったと思います。それで、沖縄で謝ったり、いろいろ謝ったりされているわけですが、やはりマニフェストの謝り方は、どうも足らないですよね。もう反省した、何パーセントはやれているという話で、そこのところは根本的に理解されていないと思います。やはりそのことを真摯に詫びるか、どうするかということは、極めて足りないと思います。

Q
消費税という大きな問題を話し合うパートナーとして、まだ信頼に足らないということになるのでしょうか。
A

今、党内も押さえてくるとおっしゃったけれども、本当にそれができるのかとか、考えればいろいろな問題があります。

Q
最後、質問時間が過ぎていた後で、あえて解散の話を持ち出した理由をお聞かせください。
A

それは、今まで言ってきた原則を言ったまでです。

Q
今年に入ってから、解散に向けて3月から4月が山場とおっしゃっていたと思いますが、その考えに変わりはありませんか。
A

そうですね。

Q
政府が女性宮家創設に関する有識者ヒアリングが行われましたが、今後の自民党の対応等について、総裁のご所見をお聞かせください。
A

これは何のためにやるのか目的をきちっと決めて、やられることが必要です。それと同時に、今、陛下が手術をされた後ですから、陛下のご負担をどう軽くするかという議論も必要だと思います。

Q
今日の党首討論では、野田さんから議論が大分かみ合ってきたという発言がありましたが、総裁は議論がかみ合ってきたとお考えですか。
A

かみ合ってきたとおっしゃるのは、ある意味では中身の議論をしているからでしょう。中味の議論をしているのだけれども、その中身の方向性は相当違うのではないでしょうか。