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記者会見

衆議院予算委員会終了を受けて 谷垣禎一総裁 ぶら下がり会見

平成23年9月27日(火)18:00~18:10
於:党本部4階エレベーターホール
谷垣禎一総裁

質疑応答

Q
衆議院予算委員会の日程が終了しましたが、谷垣総裁の受け止めをお聞かせください。
A

野田政権ができて最初の予算委員会です。ですから、ここでの質疑を通じて、一体、野田政権がどういう方向を辿ろうとしているのか、どういうメッセージを国民に出そうとしているのか。私ども野党からすれば、何を政権と協力して、何で対峙するかを占う、非常に大事な予算委員会です。
ただ2日間の衆院予算委員会の審議を経て思うのは、野田総理は、態度は非常に丁重な態度ですが、あまりにも安全運転と言いますか、内容は空疎ですし、メッセージ性もない。他人事のような答弁だという場面が多かったと思います。

他の閣僚の方々も、一体どういう方向性をもって、政治をリードしていこうとしているのか分かりません。私はそういう意味では、明日、明後日、参議院の審議もありますが、もっともっとこれは国会審議をしっかりとやる必要があると思います。

昨日、小沢一郎元代表の3人の秘書に対する判決はいずれも有罪判決。相当厳しい判決が出ました。この中で4億円の偽装工作に小沢氏が関与していたのではないかとか。あるいは、公共事業の入札に対して小沢事務所の「天の声」についての認定があった。こういうことだと、小沢氏自身が国会における説明責任をはっきり果たしていただかなければならないと思います。岡田前幹事長時代も、そういうことの必要性を強調していました。

私は、輿石幹事長、今日も野田総理の答弁を聞くと他人事のように聞こえるので、野田さん自身もはっきりとした態度を示す必要があると思います。

2日間を終えての感想は、これから第3次補正予算の議論が始まりますが、少なくともその前に、各閣僚が所信を述べてそれに対して質疑をして、内閣の方向性を明らかにする機会を設けなければ、これはなかなか実質的な審議にならないと強く感じています。

Q
野田内閣の基本姿勢を聞くという意味で、どういう点で一番質したかったとお考えですか。またそれに対する野田総理の答えは。
A

質したかったというよりは、総理ですから、野田総理ご自身がどういうことを今は、非常に震災復興にせよ、国際的な経済状況にせよ、外交関係も問題が山積しているので、どういう方向性を目指してメッセージを出すのか、もっとはっきりと示していただく必要があると思います。

いずれにしても、あまりにも総論でどういう震災復興に対しても具体策をとるのか、外交政策に対してもどう具体策をされるのか、はっきりしたものは何も出てきていないと感じています。

Q
小沢元代表について、秘書3名が有罪となって、これまで責任を取らなかった政治家を思いだせないと役員会で発言されたようですが、この真意について、お聞かせください。
A

今まで政治とカネの問題でいろいろありました。秘書が逮捕された例もたくさんありました。その中で、「秘書が、秘書が」と言って、責任をすべて秘書に転嫁しているではないかとのご批判もありました。しかし、3人も秘書が有罪判決を受ける例は、私は今まで記憶にありません。いろいろな局面の中で、わが党の中にも秘書の起訴や逮捕をきっかけに議員辞職をされた方々がおられたわけです。それに対して、あまりにも鈍感なことでは、国民の政治に対する信頼というものが崩れ去ってしまうと思っています。

Q
今度の自民党の対応について、小沢氏、石川氏にどのように対応をされるのですか。
A

これは、野党国対で議論されると思います。しかし、石川氏については、議員辞職勧告決議案等、出した経緯もありますので、その辺をよく考えながら、やっていかなければいけないと思っています。

Q
こうしたことを踏まえますと、30日で会期末となりますが、法案処理などのために、会期延長も念頭にあるのでしょうか。
A

それは先程申し上げたように、内閣の方向性をきちっとさせる。閣僚の今の事態に対応する基本的方向を明らかにする必要もありますし、説明責任を果たす必要もあります。さらに言うなら、3月11日の震災以来、半年が経っていて、ある程度、今までやってきたことの検証もやらなければならない。そういうことを考えますと、国会の中でしっかり議論する体制を取らなければなりませんし、また前国会で約束したいくつかの法案を今国会で処理しようというのもまだできていません。そういうことをきちっと果たしていくことが必要だと思います。

Q
復興増税について、本日民主党の税制調査会が議論していますが、民主党がきちんと提案をまとめてきた場合には、自民党としても、協議に応ずるということでよろしいのでしょうか。
A

私たちは復旧復興に関しては、協力を惜しまないと言ってきております。すぐ協議をせよ、協議をせよと言いますが、これは予算です。予算を閣議決定する前に、事前に協議し出したら、これはある意味での節度が必要だと思います。まず、きちっと閣議決定をなさってくることが必要じゃないかと思いますが、しかしその前に約束した法案を処理するなど、こういうことをしっかりと態度を示していただかないといけません。

Q
二重ローン対策法案や小沢氏の問題が片付かないうちは、三次補正だとか税制改正の協議には乗れないということですか。
A

まずお決めになったら、我々も結論を出して、そんなにいつまでも引っ張ろうという気はありません。国民生活のために早くやらないといけないので、だからさっさと今のような問題を解決されることが大切だと思います。

Q
小沢氏に対する議員辞職勧告決議案について、自民党として提出することはありますか。
A

まずは説明責任を果たしていただくことがあると思います。その対応の仕方を見ながら考えていくということです。