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総裁記者会見

谷垣禎一総裁 定例記者会見

平成23年7月28日(木)17:03~17:28
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

谷垣禎一総裁

【谷垣禎一総裁発言】

今、いろいろ心配なことはたくさんありますが、一つは今の円高の状況です。これは、円高と言うべきなのか、あるいはドル安という表現を使った方が良いかもしれませんが、依然として先行きが不透明です。産業界からも相当悲鳴が上がってきておりまして、国内生産への影響、雇用への影響を不安視する声が聞かれています。急激な円高は抑えなければならない。これは当然のことですが、この寄って来たる所以は、今更申し上げることではありませんが、一つはヨーロッパの経済不安、財政不安、金融不安と申しますか、そういうものが一つあって、ユーロに対する信頼が薄いということがあります。もう一つはドル、これはご承知のように、アメリカの国債発行の上限をどうするかという扱いを巡って、一体これはどうなっていくのか、デフォルトが起こるのではないかと言われ、それがドルに対する不安につながっていまして、相対的に安定している円に来ているということがあります。なかなかそれは難しい問題です。短期的な介入のみでは流れが変わっていくということではないだろうと思っています。引き続き、米国の動向、市場の動向を注視していかなければならないと思っています。

本日のシャドーキャビネットについて、今日は案件が多いので、法案名は省略させていただきますが、石綿による健康被害の救済に関する議員立法が1本、東日本大震災関連の議員立法が4本、これらについて審議し、了承しました。また、原子力損害賠償支援機構法案(閣法)の修正について報告を受けたところです。

質疑応答

Q

今日、岡田幹事長が記者会見で、特例公債法の成立が遅れることについて、「国債の格下げ、円売りなどにつながりかねず、日本経済に深刻な影響を与える。歳出の一時差し止めも検討せざるを得ない」と発言しましたが、総裁のご所見をお聞かせください。

A

特例公債法の問題は、今更申し上げることもありませんが、私どもは特例公債法自体が不必要だと思っているわけではありません。特例公債というものを発行しなければ、残念ながら日本の財政が回っていかない現状にあることは、我々もよく認識しています。今の問題は、特にマニフェストの問題に起因しているわけです。

私が今更申し上げるまでもありませんが、いわゆる4Kと言われるものの16.8兆円の財源は、無駄を省けばいくらでも出てくるし、そのための増税等は不必要なのだということがマニフェストの一番の根幹であった。そのことで、彼らは2年前の総選挙に勝利し、政権を取ったことがあります。今日、明らかになっていることは、実は無駄を省くというようなことはほとんど何もできていなかった。だからこそ、先般その財源については、思慮が足らないところがあったと、岡田幹事長も謝罪されざるを得なくなったところであります。謝罪をされたこと自体は、私どもは進歩だと思いますが、巷間、「鴻毛(こうもう)より軽し」などという言葉があちこちで囁かれているようなことの中で、それではどうなさるのかという担保がはっきり現れてきていません。それを粛々淡々とやっていけば、問題は、目の前の霧は、一気に晴れていくようなことだと思います。

Q

特例公債法の成立が遅れることによる、日本経済の影響について、どのようにお考えですか。

A

結局遅れて、いろいろなものの執行が滞ることは望ましいことではありません。そのために、政府与党としては、先程申し上げたような問題点を一刻も早くクリアされるように、ご尽力あるべきだと思います。

Q

「子供に対する手当」の実務者協議で、たたき台となるような案が出されましたが、その中身について、どのように評価されますか。

A

まだまとまっているわけではありません。政調会長がこれから裁かれると思いますが、我々の主張をさらに申し上げる点があるのではないかと思います。

Q

いつ頃を目途に、考えをまとめるのですか。

A

目途は、きちっとした回答が得られるかどうかにかかってくると思います。

Q

それはどのような点についてですか。

A

それは政調会長にお聞きください。私はここで、つまびらかにしようとは思っていません。

Q

本日、伊吹元幹事長が政策グループの総会で、「菅総理が居直りを続け、民主党内で菅降ろしができないのであれば、問責や不信任案など国会で何か動かなければならない」と発言されました。総裁は、菅総理がそのまま居直りを続けた場合、どのように対応されますか。

A

菅さんがこれからも居続けるというのは、“disaster”(災害、災難)だと思っています。私どもは、不信任案を出したわけですが、否決されました。

今のステージは一段のご努力があるべき段階だと思っています。岡田幹事長は、一時次の代表選挙のスケジュール等々もおっしゃっていたこともありました。我々もそういう台の上で、ある程度そういうことに政策運営等で協力できることは何かということも頭の中をよぎったこともありますし、現在もまったくないわけではありませんが、さてそういうご努力が形になるのかならないのかということも見なければならないと思います。それを見た上で、それがいよいよ動かないということであれば、また次のステージに移っていくということだろうと思います。

Q

次のステージというのは、問責や不信任案を出すことでしょうか。

A

その辺は、これからじっくり民主党のご努力も見ながら、次の努力も必要であれば、いろいろと考えていかなければいけないと思います。

Q

復興の財源について、政府は所得税の増税などで賄う考えのようですが、広く増税でまかなうことについての総裁のご所見をお聞かせください。

A

2つ問題があります。一つは、まず政府の方で、漠然としたことではなくて、政権を取っておられるならば、もっと明確な図式を示していただきたいということです。そういう議論に我々がどのようにお答えするかは、2番目の問題に移りますが、これは第3次補正予算の財源です。3次補正の財源を、菅さんの下で動いていることが、3次補正も私もやるという道を開くということになっては、“disaster”はますます悲惨なものになると思っています。従いまして、そういう問題に対して、私はコメントする気もありません。

Q

自民党の「震災後の経済戦略に関する特命委員会」の中間提言では、17兆円の償還を政府案と同じように増税で賄うとのことでしたが、総裁のご所見をお聞かせください。

A

今、政権が言っておられることは、我々が復興債というようなものを考え、その復興債の償還財源をある程度はっきりさせなければならないということを申し上げたから、今のような案が出てきているのだろうとは思います。ただ、3次補正を菅さんがやるというような議論に手を貸すことは、断固として慎まなければならないというのが私の考え方です。

Q

自民党内には、日銀の国債引き受け等で増税によらない復興を掲げる方もいますが、そういった主張について、総裁はどのようにお考えですか。

A

私は、理解を示したことはありません。

Q

その理由をお聞かせください。

A

理由は、日銀にずっと引き受けさせるのですか。国債をそのまま引き受けさせたら、償還を考えないわけですから、私はどうしても頭が悪いせいか、そういったことが理解できません。

Q

再生可能エネルギー買取法について、いずれ修正協議が必要だと思われますが、どのタイミングで修正協議に入るのが妥当だと思われますか。

A

どのタイミングと言われても、もう少し議論が煮詰まってきてからだと思います。今のタイミングで協議するのが良いのか、こういうことは現場に任せていますから、私は今の段階では、いつという判断は持っておりません。

Q

総合エネルギー政策特命委員会(山本一太委員長)で考えがまとまるのが8月上旬と言われており、修正協議はそれ以降で、衆議院通過は8月中旬以降となるのでしょうか。

A

淡々粛々とやっていくことに尽きます。

Q

菅総理の下で、3次補正や概算要求をやることになった場合、自民党としてはどのようなことを考えますか。

A

だからイライラしているんですが、要するに今は、先ほど申し上げましたが、今は民主党内でご努力をされる岡田さんも、ああいう代表選のスケジュールなどを口にされたことがあるわけですから、そういう努力をさらに一段とされないといけない。我々はそれを見守るというか、バックアップできる点があればバックアップする必要があるでしょう。そこから先になると、次のステージに移るので、そういうことはいろいろと考えながらということです。

Q

バックアップということは、どういうことをお考えですか。

A

2次補正も通しました。原子力損害賠償支援機構法案も修正協議をして、こういうことを着々とやっていくということです。

Q

退陣の環境を整えていくということですか。

A

退陣のためにというわけではありません。しかし、菅さんの下で、議論をするというのは、うれしくてやっているわけではありません。淡々粛々とやろうというのは、そういう努力に手を貸すことになるかもしれないなと思っているところです。

Q

拉致問題について、中井洽元拉致問題相が、政府の拉致問題対策本部職員を伴って中国・長春を訪れ、北朝鮮高官と接触していたことが政府関係者の話で判明しましたが、この局面で議員が独自に外交を行うことをどのように受け止めていますか。

A

私は、事実関係をまだ確と、把握していないので、中井さんの行動についてとやかく言うのは差し控えたいと思います。わが党では、小野寺五典衆院議員などが委員会でいろいろ質問している。そのうちにもう少し、事実関係が明らかになると思うので、そしたらまた私の考えを申し上げる機会はあるかもしれません。

Q

二元外交との指摘もありますが。

A

その場合の二元外交というのは、一体、どういう定義なのか。議員が外交をしてはいけないわけではありません。議員も議員外交はあると思います。しかし、そのことが外交の本当に司令塔がどこにあるのか。いろいろな多岐にわたるようではいけないというのは、当然のことだと思います。それ以上、今の局面で申し上げることはありません。

Q

関連で、政府内に日朝で二国間協議を再開させる動きもあるようですが。

A

その二国間協議を始める前提が整っているのかと、非常に疑問に思います。

Q

「子どもに対する手当」について、民主党の岡田幹事長は、一連の修正協議で、民主党の考え方がかなり通っており、実質的には民主党の考え方で、子ども手当で社会全体を支えていくことができたと思うと評価しているようですが。

A

まだ合意しているわけではないので、そのご発言自体は極めて不正確だと思います。それから野党が我々の主張が通ったと言うことは、ままあることですが、与党からおっしゃるということが、私は随分と珍しい発言だなと思います。

Q

自民党の「領土に関する特命委員会」の新藤義孝委員長代理らが、8月上旬に竹島(韓国名・独島)に近い鬱陵(ウルルン)島を訪問することについて、執行部からは見合わせてはどうかとの指摘をしているようですが。また韓国内では、自民党の執行部が待ったをかけていることに対して、評価する声があるようですが、これは韓国に対して誤ったメッセージを送ることにもなりかねないと思いますが。

A

新藤さんがいるので、新藤さんをバックにおいて、何を言おうかと思いますが、これは幹事長に裁きをお任せしています。また韓国内もいろいろなことを言っていますが、かならずしも正確なことばかりではないと思っています。

Q

関連で、国会開会中に議員が外交をすることはあり得るとのことだと思いますが、そもそもこの時期に外遊を行うことに対して、どのように受け止めていますか。

A

確かに、8月の上旬というのは、極めてデリケートな時期なんです。そこで、こういうことを言うとあれですが、先ほどから不信任案とか、問責を言っていますので、そういう局面になったら、当然に行かれては困ると言います。今のは、ちょっと言い過ぎたわけですが、それぞれの局面というのは当然にあると思います。

Q

(会見に同席した新藤氏に対して)新藤氏はどういう対応を行いますか。

A

ここは私の記者会見ですから、新藤氏にはご信念があると思いますので、ご本人の会見か何かで、お答えいただいたらと思います。

Q

原発について、昨日、石破政調会長が自身の講演で、原発のウェイトを下げることには賛成だが、ゼロにすることには賛同しないと発言しましたが、谷垣総裁の受け止めをお聞かせください。

A

すべては、どういうタイムスパンで考えるかということに関連してくると思います。そういう前提の下でなら、私も石破氏がおっしゃっている、どういう前提ということがありますが、ここ10年、20年を考えたときに、ゼロにするのは難しいと思います。ただその間に、再生エネルギーや自然エネルギーを増やす努力をしていくのは、当然のことだと思います。画期的な技術革新がその間に起これば、原発ゼロにということもないわけではないかもしれませんが、まだそういうものにメドが付いているわけではないと思います。

Q

また、石破政調会長はインターネットの番組の中で、日本が原発を止めても、世界には原発があり、原発の安全性を極力まで高めて、世界に輸出する責任が日本にはあるとの発言をしていますが。

A

先ほど石破さんのお話のように、当面、自然エネルギーなどに全力を傾注しなければならない。しかし、今の原発の発電量に占めている割合を全部代替するようになるのは簡単ではありません。もちろんそのために火力を使わないといけないなどいろいろあると思いますが、それだって今の3割占めているものを全部代替するのは、容易ではないと思います。そうであるならば、まずは原発の安全性をいかに高めていくかということも、同時並行的にと言うか、全力をあげてやらなければならないことですし、それが安全性を非常に高めると、安全の懸念をうずめることができるということなら、これは世界にも役立つ技術になり得るということはあると思います。

Q

特例公債法を巡り、「子どもに対する手当」に関する民主党の譲歩案の出し方などは、具体的な行動につながっているとお考えですか。

A

結局は、まだ渋々いろいろなことをおやりになっているような気がしています。それからどこの党にもまったくそういうことがないとは言いませんが、民主党の案が相当、入ったとかおっしゃらざるを得ない状況は、見直しについてもなかなか前途多難だなと思わせる言葉です。今までの通常の与党、野党間であれば、いろいろ野党の言い分も取り入れて、とにかくまとめることができたと、そんなふうに野党に花を持たすのが普通だと思いますが、そういうことがなかなかおできにならない、難しい状況なのかなと思います。

Q

民主党は、今週中にも子ども手当の修正案をまとめたいようですが。

A

それは石破さんにお任せしているわけですが、無用に我々も、引き延ばすために引き延ばすということを考えているわけではありません。それは納得のいくものになれば、いつでも結構ですが、なかなかそこのところがハードルはそう簡単ではないのかもしれません。

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