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記者会見

鳩山首相記者会見を受けて 谷垣禎一総裁記者会見

平成21年12月24日(木)
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

【谷垣禎一総裁発言】

鳩山首相の会見を拝見しまして、臨時の記者会見をさせていただくことになりました。会見を拝見して、鳩山首相の“Trust me”という言葉を信じる人は今や世界中誰もいないだろうということです。この会見では、新しい事実や具体的な説明は全くありませんでした。12億円ものお母さまからの贈与や3億円以上の政治資金の偽装、「これは秘書の一存でやった。自分は知らなかった」と、全て秘書とお母さまの責任にかぶせるという今までの説明を繰り返しただけです。いったい誰が納得できるか。白々しいと思うのが大方の方々の感想であるだろうと思います。
自らの責任についても、「他の議員と違って私腹を肥やしたわけじゃないから問題ない」と言っておられますが、この12億円の使い道を全く明らかにしないでおいて、このようなセリフをどうして吐けるのかということです。そして、「国民は理解できないだろうが、事実はこうだ」と言うのは、資産家の傲慢な、国民を愚弄した発言だと思います。ならば、国民に信をお問いになるべきだということになります。苦しい状況でも真面目に納税している国民や中小企業を馬鹿にしているのではないか。私のところに寄せられている多くの方のご意見は、「これはどう考えても大資産家の相続対策ですよ。その中には、長い年月が経って、時効が来たものもある。それにもかかわらず、贈与税払えば済むでしょうというのは、我々だったらそんなことでは済みませんよ」ということをおっしゃる方がたくさんいらっしゃるということを申し上げなければなりません。脱税して金を払えば済むというのは、誠に傲慢だということです。
それから、名前だけの会計責任者を選んだ首相の代表者としての選任・監督責任も明確になったわけです。こうなりますと、首相は即刻退陣、つまり内閣総辞職をされるか、さもなければ解散して国民に信を問う、このいずれかの道をお取りにならなければなりません。
そして、次の国会では、預金通帳、帳簿の関係資料の提出、あるいは元秘書、六幸商会社長等の参考人招致を求めて、鳩山金脈問題の全貌解明に全力を尽くしてまいりたいと思います。

質疑応答

Q
鳩山首相の秘書の選任監督責任が明確になったということで、議員辞職を求めるということですか。
A
選任監督責任が明確になったということは、自分は関係ないということでは済まないということです。法律上の責任も生じてくるのではないかと申し上げています。
Q
前回の会見では、そこまで明確に鳩山首相の責任についておっしゃっていなかったですが、ここまで明確におっしゃる理由は、鳩山首相の会見を見ての判断ということですか。
A
前回は、会見でもう少しいろいろなご説明があるのではないか。私も国民の1人としてもしかして納得のいく説明があるのではないか。もう少し別の言い方をすれば、そこまで待つのが武士の情けではないかということで、先ほどは申し上げました。
しかし、会見を拝見しまして、具体的な説明も新しい事実も何もない。この期に及んでは、直ちに退陣をされるか、あるいは解散をして国民の信を問う、どちらかの選択を要求するということです。
Q
党内には、来年の参院選を考えると、このまま傷がついたままの鳩山首相を相手にした方が良いとの意見が一部にあるようですが。
A
今、おっしゃったことは、単なる戦術論です。先ほど申し上げたように、多くの国民は自分の仕事を子供に継がせるためにも、税をどうするのかと苦労しながらやっておられます。そういう方々に対して、あなた税を払ってくださいと国家権力が言えるかどうか。徴税というものがこれから円滑に進むのかどうか。徴税が円滑に進まなければ、国家は成り立ちません。その国家の1番の責任者が内閣総理大臣なんです。自らの行為でもって、そういう国民の懸念、疑惑を生みだしておきながら、それを何もお答えにならない。我々も野党として、そこをつかないで単なる戦術論として、いつまでもこのままで引きずっていた方がよいという考えには立ちません。
Q
来年の通常国会の冒頭に、内閣不信任決議案などを提出する考えはあるのですか。
A
それは戦術論として、これから検討します。第1に内閣総理大臣にこれをどう対応するか。それを私たちは求めて、その対応を見ながら、次の行動をとっていくということです。当然その中には、今おっしゃったことは選択肢に含まれると思います。