ニュースのカテゴリを選択する

記者会見

谷垣禎一総裁ぶら下がり会見

平成22年9月17日(金)
於:党本部4階エレベーターホール

質疑応答

Q
新内閣の顔ぶれについて、総裁の受け止めをお聞かせください。
A
ようやく党役員人事、内閣人事が終わったようですが、一番感じますのは、この前、国会を閉じてから、参議院選挙があり、代表選挙があって、この間円高であったり、尖閣諸島の問題であったり、いろいろな国民生活に直結する問題が起きているわけです。党内のそういう抗争と言いますか、政局に明け暮れて、きちっとした政策的な対応ができていない。このことが一番問題だと思います。ですから、新しい体制ができて、一刻も早くやるべきことは、今のような状態に終止符を打つ。まず、やらなければならないことは、国会を早期に開くことだと思います。しかし、この国会の問題も、例えば尖閣諸島の問題が起きているが、外務委員会が委員長を欠いている状況です。これはやはりこの事態を想定できたにもかかわらず、鈴木宗男さんを委員長に推薦した民主党の責任は、非常に大きいのですが、このこと1つを取っても、機動的な対応が何もできていないということです。参議院の方の構成も、調査会ができていない状況です。要するに、この間、報道を含めて、多くの方の関心は、与党の党首はどうなるんだ。それから内閣はどうなるんだ。こういうことに関心が向いていましたけれども、それではその時に国民の問題を議論すべき国会というものを動かせていないのではないかと。そこに対しては、何も十分気付いていないと思うのです。一刻も早く国会を開くこと、向こうは一応人事ができたのですから、それを要求したいと思っています。それが一番申し上げたいことです。
Q
新しい内閣の顔ぶれについては、どのような感想をお持ちですか。
A
それぞれがおやりになることを見ないうちに、あまり的確なことを申し上げられるかわかりませんが、この顔触れを見ていますと、言ってみれば、片翼飛行のような感じがするんですね。つまり、あれだけ党内で激しい代表選挙をやった。小沢さんと菅さんがほぼ拮抗していたわけですが、小沢さんに近い方は、やや遠くの方からお手並み拝見と見ている形ではないかという印象があります。ですから、本当にこの政権で与党をきちっと掌握して、国民の課題に、迅速に実行的に応えていく体制ができていくのか。このことが一番疑問に感ずる点です。
Q
今回の人事で、顔ぶれを見て、代表選挙の論功行賞の匂いがするとか、総裁がおっしゃったように小沢さんに近い人があまりいないので本当に挙党一致できるのかという疑問の声があがっているのですが、総裁の見解をお聞かせください。
A
まさにそういう声は同感です。今申し上げた繰り返しになりますが、政権というのは与党をきちっと掌握して、はじめていろいろなものが出てくるわけです。与党の中もきちっと取りまとめられないようであれば、国会に出てくる政策なんか、本当に腰が入ったものなのか、そういうところにも疑問符が付いてくるおそれがあります。
Q
超党派協議について、そういった国の事態を受けて、超党派議論の必要性を求める声がありますが、このメンバーを見て、それができるとお考えですか。それができるのならば、どの程度、政策協議ができるかどうか、総裁のお考えをお聞かせください。
A
超党派協議というのは、どのようなことをイメージしているのか、人によって言葉の使い方があるかもしれませんが、端的にいえば、国会で議論すれば良いということです。
Q
超党派協議について、民主党の中が政策的にまとまらない状況で超党派協議ということになれば、そこで合意しても民主党に持ち帰って、またまとまらないと思うのですが。
A
きちっとまとめられて、国会で議論する、いくらでもやりますよということだと思います。
Q
先程、菅総理と国民新党の亀井代表と協議して、臨時国会で郵政改革法案の成立を期すことが確認されましたが、総裁の受け止めをお聞かせください。
A
郵政法案というのは、元に戻すということでしょうか。これは大いにクエスションマークですね。
Q
補正予算について、野党自民党としてどのように対応するのか、総裁のお考えをお聞かせください。
A
国会でもいくらでも議論しますということです。基本的な考え方は、我々は、緊急経済危機対策を出しておりますから、我々の知恵を借りたいというのであれば、そこにも既に書いてあります。
Q
自民党は、党3役人事で全員50歳代という若い方をそろえた印象があるのですが、民主党役員人事と閣僚人事を見ていますと、年配の方が非常に目立っているような印象を受けますが、総裁のお考えをお聞かせください。
A
年齢や何かは特に申し上げようとは思わないのです。本当に、与党は与党として国民生活の窮状を打開していく体制を作れているかどうかが第1なので、そういう点からすると、本当にきちっと意見を集約し得るのだろうか。そちらの問題をむしろ危惧します。
Q
脱小沢路線で、世論から一定の支持を得ているようですが、それは一時的なものだとお考えですか。
A
小沢さんに対して、世論の厳しい批判があったことは事実でしょう。やはり政治とカネの問題もありますし、政策的にどうなんだろうかという声もあったのだろうと思います。私の基本的な見方は、菅さんに対して、そんなにしょっちゅう総理大臣が代わっても困るなという消極的選択で、菅さんの方に行っている面が多分にあると思います。なかなか強力に脱小沢で支持が集まるという感じではないというのが私の印象です。
Q
ネーミングするとどんな内閣になりますか。
A
私は、ネーミングするのは、これは何とか内閣ですよと、福島みずほさんみたいに上手に言えないのですが、しかし、やはり下から空気を上昇気流に乗ってという内閣ではないですよね。