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総裁記者会見

谷垣禎一総裁 定例記者会見

平成22年8月26日(木)
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

【谷垣禎一総裁発言】

今日は、当面の円高や景気の問題について、若干申し上げたいと思います。
最初に、今回の円高、景気、日本経済に与えるいろいろな問題、この問題の根本は、要するに政府からきちっとした対応が出てこない、政策不在と言いますか、政治不況、政策不況と言うべき局面であると申し上げたいと思います。特に今、民主党内のいろいろな権力闘争に心を奪われて、なかなか適切な政策が出てこないことを、マーケットに見透かされている面があると申し上げたいと思います。
そして、今回の急激な円高に対しましては、もちろん政府と日銀が一体となって、ファンダメンタルズ(経済指標)の方向と違うようなおかしな動きがあるときは、断固として行動をとることは当然のことです。しかし、それと同時に大きな問題は、今も欧米の通貨当局も自国通貨安を是認するような行動をとっているわけですが、国際的な全体の為替のあり方、マーケットのあり方から見て、どのようなことをしなければならないのかということがやはり国際的にきちっと議論される必要があると思います。為替介入があるのかないのかという議論もありますが、そういう問題もやはり大きな枠組みの中で問題を整理していこうという努力がなければならないと思います。したがって、政府はそういう覚悟を持って、例えばそれがG8であるのか、G20であるのか、そういうトップの話し合いによって、問題点を整理して、解決していくという基本姿勢がなければいけないと考えています。
それから、経済対策について、巷間1兆7000億円というような議論が報道されていますが、まず、そういう数字から入っていくのは、本末転倒だろうと思います。今の局面がどのような局面なのかということをきちっと把握して、それに対する対応を打ち出していくことがなければ、数字の議論を先にするというのは本末転倒だと考えています。そのことを申し上げるのはどういうことかと言いますと、場当たり的なもの、個々の細部のこういうことが良い、ああいうことが良い、こういうことだけを打ち上げても、効果は限られているということを申し上げたいと思います。全般的な日本の政策運営の方向性をしっかり打ち出さなければ、効果は出てこないと思います。例えば、企業経営者が果たして自分のところの雇用が維持できるかどうか、こういうことがあったら設備投資をするかどうか迷っている時に、なるほど日本政府全体として、そういうコミットメント、そういう方向性でこれからやっていくのだなという信頼、確信を持てるかどうかによって全然左右される。まず、個々の数字の話ではなくて、全体の方向性を打ち出さなければならないと思います。
私どもが政権におりました時、リーマンショックの後、全治3年ということを打ち出して、本予算とか補正予算は単年度主義ですが、そういう全治3年なら全治3年ということで、なるほどこの間、政権は責任を持って、コミットメントしてくれるのだなという根本的な方向性をしっかり打ち出しました。特に、政府に求めたいのは、その基本的な姿勢をしっかり確立せよということです。その中で、どのような基本的な方向性を持ってやっていくかということですが、家計のみに着目して、そこに給付をしていくような態度では、なかなか乗り切れないだろうと思います。やはり、雇用をどのように生み出していくか、企業がどのようにこの中で頑張れるか、このような方向性を打ち出していかなければいけない。わが国の産業競争力をどのように引き出していくか、育てていくか、当然ながらそういう観点もなければならないと思います。さらに、もう少し長く言えば、国際競争力維持の観点から税制はどのようにあるべきか、法人税はどうあるべきかということも中長期的な視点からきちっと打ち出していく必要があると思いますし、もちろん基本的なイノベーションを起こすためには、技術革新その他が必要です。そのようなことに対してもきちっとした方向性を打ち出す中で、数字の問題や個々の政策のパーツを出していくということでなければ、経済対策が効果を生じることはない。今の1番の問題点は、そこが欠けている。当初、政策不況、政治不況という色彩があると申し上げたのは、そういう意味です。
そこでまた、現在の民主党の中では、代表選挙に向けて、さまざまな議論があります。もちろん民主党の党則でこの時期に代表選挙を行う、これは民主党としては当然のことだろうと思いますが、問題は与党ですから代表選挙をやりながらも、きちっと今の問題に対応する方向性が出ないようであれば、本末転倒というそしりを免れないと思います。

質疑応答

Q
小沢前幹事長が代表選への出馬表明をしましたが谷垣総裁の受け止めをお聞かせください。また、鳩山前総理が小沢氏の支援を表明しました。参議院選挙前に、小沢、鳩山両氏は自身の政治とカネの問題をめぐり辞任したばかりですが、この2人が再び表舞台に出ようとしていることをどのように見ていますか。
A
今の問い掛けの前提として、やはり政治の上で、しっかり機能を果たさなければならない公党、特に与党ですからその代表をどう選ぶかというのは、公明正大、堂々たるものでなければならない。野党としてもそう思います。ですから日本の民主政治のために堂々たるものであってほしいと、大前提として思います。
その上で、つい数か月前、責任をとってお辞めになった方が、まだ、ほとぼりが冷めないうちに出るということは、いかなる意味なのか。それに加えて、その後を継いで新局面を開くと、本来なら期待される現代表が党内を掌握できなかったという局面、そういう思いはあります。
私は野党の立場にありまして、そのことを声高に言おうという気はあまりありません。むしろそういうことがありながら、全国を歩くと、円高の問題も大変ですし、我々が与党時代にいろいろやった経済対策、補正予算を組みました。今、何らかの形で景気をある程度繋げてきたのは、我々がやった経済対策がまだ効果が残っていたということではないでしょうか。それがこの秋からだんだん切れていくという状況もあります。ですから、そういう局面で、どう国民生活と向かい合って行くのか。そのことに緩みが生じるようなことがあっては、如何ともし難いと考えています。
Q
自民党は、小沢氏と鳩山氏に政治とカネの問題について、国会での説明責任をずっと求めてきましたが、仮に小沢氏が代表選で勝利して総理になっても、その姿勢には変わりはありませんか。
A
それは当然のことです。むしろ総理になろうとも、なられまいとも、説明責任をしっかりと果たされる必要があると思います。
Q
仮に小沢氏が代表選に勝って総理に就任した場合、民主党政権1年で3人目の総理になります。谷垣総裁は、予算委員会で菅総理に解散・総選挙を求めていましたが、3人目の総理が誕生した場合、解散の必要性はさらに高まるとお考えになっていますか。
A
まだ決まってもいない段階で、あまり仮定でそういうことを申し上げるのはどうかと思いますので、今すぐ正面からお答えするのは差し控えたいと思います。
その前にどなたが民主党の代表になって総理になろうとも、日本国のために何をおやりになろうとするのか。そのことをまずはっきりと示していただきたいと思います。
Q
経済対策について、冒頭、G8やG20で問題を解決すべきとの趣旨の発言をされましたが。
A
G8なのかG20なのか、例えばということで、やはりトップ外交と言いますか、やはり国政、国の経済、財政運営に責任を持っている者同士できちっとと話し合いをして、問題点を整理していく必要があると思います。
Q
日本政府から世界に対して呼びかけをしていく必要があるとお考えですか。
A
そういうことがあっても良いのではないでしょうか。
Q
民主党代表選について、代表選の結果が民主党の分裂や政界再編に対してどのような影響があるとお考えになりますか。
A
代表選の行方については、我々も非常に注目をしてまいりますし、その結果、日本のために、あるいは国民のために何をやるのか。そういう動きが出てくるかというのは、野党としても十分に関心を持って、その問題に対してがっぷり国会で四つに組んで質問していかないといけないと思います。それを超えて、それがどういう動きになっていくかは、今の段階で申し上げるべきことではないと考えています。
Q
民主党政権は急速に進んだ円高、株安に対して迅速な対応をとらなかったわけですが、その原因はどこにあるとお考えになっていますか。
A
なかなか私も頭の中にアイデアがあるわけではありませんが、あえて申し上げるならば、昨年の衆院選における民主党のマニフェストには、景気対策という文字はなかったと記憶しています。つまり非常に大胆に申し上げれば、そういう発想が果たしてあるのかどうかという問題を提起しているのではないかと思います。
Q
民主党の代表選の結果が自民党の党役員人事に与える影響をどのように考えていますか。
A
今、いろいろ私も考えていますが、今の段階で申し上げることはありません。
Q
自民党の経済に対する考え方をどのように日本の政治に反映させて行こうとお考えですか。また政府に対して、どのように訴えかけていきますか。
A
この問題に関しては、わが党の中でもよく議論して、私が先頭に立って制御していかなければいけないと思っています。それをどう実現するかということは、政府に働きかけていくということでもありますが、それは当然に財務金融委員会をはじめ閉会中審査を求めるということはしなければいけません。すでにそういう準備に入っているところだと思います。
その上で、これだけ国民生活に大変な厳しい状況が起きていますので、我々は協力すべきとことは協力しなければならないと思っています。しかし、その前提として先ほども申し上げましたが、場当たり的なことをしては困るということは申し上げました。そして、すでに実は先ほど、我々はリーマンショックを乗り切るのに全治3年と申し上げましたが、我々の基本的な考え方、細かい点も含めて、あの中に示されていたものがあります。地域活性化交付金というものを作って、3年間は地方にしっかりとこれを使ってもらうということをやりました。それは必要ないということで、バサッと与党は切ったわけですが、やはり何年間で政府はコミットメントするということになると、あのようなことを再検討してもらう必要があるのではないかとか、すでにそういう我々の考えの基本的なものは、ああいうところに出ていると思っています。
Q
自民党政権下では、リーマンショックは全治3年と位置付けていましたが、今回の円高、株安は全治何年くらいかかるとお考えになっていますか。
A
あのときに全治3年と言ったことの中にまだあると思います。日本経済を見ますと、その後のハンドリングがうまくできなくて、こじらせているという面があると思います。ですから、それを全治何年と表現するのか、全治3年というのは、やはりそれは当時、我々は政権にいて、その政権の努力目標というか覚悟、とにかく3年間全力を挙げてやっていこうと。これは客観的な見立てだけではなくて、政権としての責任、意欲、こういうものを含めて3年と申し上げました。ですから、ここはなかなか野党とするとそこのところは正直言いにくいのです。まずは政権からどれだけの覚悟を持ってあたっていくのか。例えば、先ほど数字の議論はだめだと申し上げました。これから何をやろうというのか。そういう具体的な問題にかかってくると思います。
Q
民主党代表選について、小沢氏の方は何を訴えて戦いたいなど、政策に乏しいのではないかと思いますが、総裁の受け止めをお聞かせください。
A
誰が立候補して誰がどうということではなくて、現政権に対しても、何を菅政権としては基本的に何をやりたいのかというメッセージは、十分に出てきていると思っていません。菅さんが続投するのであれば、1番大事なことは菅政権として何をやっていくかというメッセージをお出しになることではないかと思います。強い経済、強い社会保障、強い財政と発言されましたが、一時その中に消費税を取り上げられたりしましたが、その後、骨格がフニャフニャになっている印象があります。どちらがどうということではなくて、ぜひとも日本の政治、国民生活の安定のためにこの代表選で、そういう明確なメッセージを出していただく。それに対して我々ががっぷり四つに組むことが大事だと思っています。
Q
菅総理は、3年間は解散しないと発言していますが、自民党としては衆院解散に追い込むという意欲に変わりないかお聞かせください。
A
少しも、これからも変わることはありません。
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