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記者会見

鳩山総理辞意表明を受けて 谷垣禎一総裁記者会見

平成22年6月2日(水)
於:院内第24控室

冒頭発言

【谷垣禎一総裁発言】

今朝、鳩山総理退陣という報を聞いて、私もテレビで両院議員総会の様子を拝見していました。退陣の理由として、政治とカネの問題、普天間基地の問題を2つ挙げておられました。私どもは、このことを、党を挙げて攻撃してきたところでもありますし、それができなかった、行き詰ったということで退陣される。これは、ある意味では当然のことであると思います。しかしながら、何も問題を解決しないで、この時点において投げ出した。これは、話を伺っておりまして、まったく選挙目当てで今の時点で退陣されたと受け取らざるを得ないところです。
また、総理は退任すると発表されました。この問題は、総理の「不徳のいたすところ」という表現がありましたが、それにのみとどまるわけではありません。普天間の問題にせよ、その他マニフェストの問題にせよ、あらゆる意味で鳩山政権の掲げてきた政策が行き詰っている。そして、政治とカネの問題も行き詰まって、にっちもさっちも行かなくなっている。口蹄疫の問題等についても何ら解決されているわけではありません。したがって、今の政権の抱えている根本問題が全て壁に行き詰まって、投げ出したというのが、今日の本質であろうと思います。こういうものである以上、私は、鳩山さんが退陣されたから、問題が解決するというものではないと考えています。
新しい党の代表、総理の選任ということに行くわけですが、直ちに国民に信を問うことがなされなければ、なんら解決されない。政治のけじめとしてもそうなさるべきである。私どもも、かつて3年間で3人総理を変えることがあり、厳しい批判を受けました。また民主党からそのような批判を受けてきたところです。私どもはそういう経験も踏まえまして、直ちに国民に信を問われるべきだと思います。ただし、信を問われるとしても、やはり今まで、ここまで行き詰まってきた政権の問題点が何なのか、このことは本会議における所信表明、代表質問、予算委員会できちっと総括をして、国民に信を問うということでなければならないと考えます。私どもは、国民に信を問うという判断がされれば、当然受けて立つということです。

質疑応答

Q
役員会が行われましたが、総裁からどのような指示をされたのですか。
A
今、申し上げたようなことで、徹底して国民に信を問うことを主張していく、そのための国会対策をきちっとする。このような事態になりましたから、選挙の準備を強化していく。こういうことです。
Q
今後、他の野党に協力関係を呼び掛けるのですか。
A
そういうこともあると思います。
Q
何か具体的な指示を出したとか、こうするとか、決まっているわけではないのですか。
A
当然、国対で会期末をどうしていくかという問題があると思いますし、幹事長の方も何か動きを取られると思います。当然そうしてくれと申しています。
Q
小沢幹事長も辞任を表明されました。まだ影響力が残るのではないかという懸念がありますから、その点をどのように受け止めていますか。
A
今日の両院議員総会で総理ご自身が、政治とカネの問題があることを認めて、退陣の理由に掲げられました。ご自分のこともおっしゃいましたが、小沢幹事長にも問題があるから、共に辞めるとおっしゃいましたし、小林千代美議員についても言及されたわけです。そういうことが認められたにせよ、この問題が国会で何も解明されていません。ですから、総理の問題であれ、小沢幹事長の問題であれ、国会で説明責任を果たしていく。このことを求めていかなければなりませんし、そういうことを考えますと、小沢幹事長の影響力、「小沢支配」と言われる事態が継続することは、他党のことでありますが、あってはならないことだろうと思います。
Q
「選挙目当てで総理を変えた」と発言されましたが、自民党の選挙戦略に与える影響についてと、それに対して何らかの対応をするのか、お聞かせください。
A
今、申し上げたマニフェスト、政治とカネの問題、あらゆる民主党の今の政治体制が行き詰った。このことをしっかり訴えていく。それに変わって、私どもが政権を作って行く。こういうことを地道に訴えていくということです。そして、選挙態勢をしっかり強化して、各候補者が今起きた事態の本質をきちっと有権者に訴えていくことの積み重ねだと思っています。