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記者会見

谷垣禎一総裁 定例記者会見

平成22年4月15日(木)
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

【谷垣禎一総裁発言】

今日は、核サミットについて申し上げたいと思います。
鳩山首相とオバマ大統領が、夕食会冒頭で非公式会談を持ったということです。政権発足後未だに、正式の首脳会談が行われていないわけですが、今回も日米首脳会談が、同盟国でありながら、正式にはできていない。中国とは、今回も公式会談を1時間半行っているわけです。これは、日米関係にとって極めて危機的な状況ではないかということで、こういう事態を招いた鳩山首相、政権の罪は、極めて重いものがあるということです。
夕食会冒頭に非公式会談を行われたとのことですが、実態で言うと、会談と言うのは、いささかおこがましい。時間もわずか10分です。通訳も入ったということで、報道によるとイランの核問題にも時間が割かれたということですから、普天間基地問題についての実質的な話し合いは、ほとんどできてないということです。鳩山首相だけのアリバイ作りだったのではないかということです。
首相はアメリカからも、残念なことですが、相手にされず、日本国総理大臣としての当事者能力を失っているのではないか。首相は、至るところで、「信じてくれ」、“Trust me.”と言っているわけですが、もはやだれからも信頼を失っている状況です。普天間基地問題の5月決着が絶望的であり、政府高官が「5月末までに地元の了解を得られなくても仕方がない」と言っているのも、明らかな約束違反ということになります。政権の政治責任を厳しく問うていかなければならないと思います。

質疑応答

Q
鳩山首相は、来月末までに普天間基地問題の決着を図る考えを示していますが、総裁は何をもって決着だとお考えですか。
A
これは、私がと言うより、鳩山首相ご自身が政府案をきちっと決め、そして沖縄、現地の了解を取り、アメリカ側の了解も取る。グアム協定を変えるとすれば、グアム協定自体を変えなければいけないわけですが、グアム協定自体を変えるということの合意を含むことも、国会等の議論の中で明言されているわけです。私は、首相がそういうことを言明されてきたということは極めて重いことでなければならないと考えています。
Q
普天間基地問題の5月決着が絶望的と言われている中、内閣不信任決議案の提出も含めた国会対応について、今、検討していることをお聞かせください。
A
5月末までには、まだ1か月半ほどありますので、その間に政治情勢も変化すると思います。今おっしゃったことを決め打ちで、考えているわけではありません。しかし、5月末までに、きちっと先程申し上げたような解決が図れないということになれば、これは日本の外交の基本である日米安保体制、日米同盟というものに対して、深刻な信頼を失ったということもあり、日本の安全保障という問題にも、極めて大きな問題を残すわけですから、私は、当然その時は退陣されるべきだと思います。
Q
舛添要一前厚生労働大臣の件ですが、新党結成の可能性を否定せずに、執行部批判をして、マスコミの関心を高めながら、今日、宮崎県の東国原知事と会談しましたが、結局、新党の話はしなかったようです。全議員懇談会でもかなり舛添氏への批判が渦巻いていたと思いますが、舛添氏の言動をどのように思われていますか。
A
これは外部との連携とか、そういった外部に対して発言するのではなく、まず党内でいろいろな問題提起されたり、議論をされるのが、党員として当然のことであろうと考えます。
Q
今の舛添氏の件に関して、全議員懇談会で新党の動きや離党の動きをする人に対して、毅然とした対応が必要だとの意見が相次いで出されましたが、総裁はどのように対応されますか。
A
毅然と対応していきます。
Q
毅然というのは、具体的にどのようなことですか。
A
臨機応変に、毅然ということを考えます。
Q
全議員懇談会の中で、舛添氏に対して、総裁自身が出て行って、事情を聞いた方が良いという話もありましたが、総裁はどのようにお考えですか。
A
必要であればやります。
Q
選挙運動でのネット解禁に向けた要望を党でまとめていますが、従来から大きく進んで、メールやツイッターが認められる内容になっていますが、自民党がネット解禁に向けて、大きく踏み出した意図、背景をどのようにお考えですか。
A
私は、まだ十分にわが党でまとめた内容を把握していませんが、やはりこういうテクノロジーの発達、現実にわが党の広報活動もインターネットの活用が進んでいるわけですから、選挙のあり方に対しても、対応した態勢を考えていく。議論していく、準備していく、やっておかなければならないとこだと思います。要するに狙いはそういうことです。
Q
それを夏の参議院選挙に間に合わせる意図があるのかと、もしそうであれば、民主党などとも積極的な協議をする準備はあるのですか。
A
これは、世耕報道局次長に行ってもらった方が良いかもしれませんが、政権の側でもいろいろとご議論があると思いますので、そういうものができてくれば、場合によってはすり合わせしなければならないかもしれません。そこらは現場でもう少しご議論があるのかもしれません。
(世耕弘成報道局次長) 基本的には、解禁の方向ということを民主党も出してくると思いますので、すり合わせをしていきたいと思いますし、まだわが党の最終的な、オーソライズ的手続きがまだいくつかありますので、しっかりやっていきたいと思います。
Q
全議員懇談会で、出席者から「総裁はときには非情になれ」との指摘があったと思いますが、改めて総裁のお気持ちをお聞かせください。また舛添氏に対しては、どのような対応をするのですか。
A
非情になることもあるし、温情に満ちた行動もすることもあるということです。
Q
自民党の参院選の政権公約について、名目国内総生産の成長率を年4%とし、10年間で所得を5割アップさせる内容を盛り込むようですが、責任政党としての実現性について総裁のお考えをお聞かせください。
A
4%という数字を盛り込むとは聞いていません。
Q
政権公約に関して、今週中には骨格を決めるようなお話があったと思いますが、今後のスケジュール感をお聞かせください。
A
明日、政調会長と私が相談しますが、若干作業が遅れている面はあるようです。
その理由については。
いろいろな意見があって、それをどうまとめるかということだと思います。
Q
今日の全議員懇談会がマスコミクローズでしたが。
A
これはいろいろな意見があると思います。我々も全議員懇談会というのは試行錯誤ですので、最初は定例的なものでなくてやってみようと。今度は定例にしていくにあたっては、実務的な議論もいろいろあるだろうから、今度はマスコミオープンでなくやってみようかということですので、いろいろ試行錯誤ということだと思います。