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記者会見

谷垣禎一総裁 定例記者会見

平成22年3月18日(木)
於:党本部平河クラブ会見場

冒頭発言

【谷垣禎一総裁発言】

参議院選挙の投票日まで、いよいよ4か月を切ったわけですが、来週の後半から参議院の予算審議の状況を見た上ですが、参議院選挙必勝のための両院議員懇談会を開催することを決定いたしました。私をはじめ全役員が出席をして、わが党所属の衆参両院議員参加の懇談会を3回シリーズで開きたい。その具体的準備をするように、先程、大島幹事長と石破政調会長に指示したところです。
1回目は、わが党のあり方ということで新綱領に基づいた、わが党の進むべき方向や党運営についての議論を行う。2回目・3回目は、わが党の基本政策のあり方ということですが、2回目では、この国のあり方、憲法、国際社会との関係、外交防衛、真の政治主導のための改革、政治改革、行政改革、国会改革というものを中心に、議論を行う。3回目では、わが党の基本政策についてですが、その中で持続可能な成長、国際競争力、環境問題への対応、安心社会の実現、財政健全化の道筋や税制抜本改革、こういうことについて議論を行うことにしたいと思います。特に、2回目・3回目のわが党の基本政策の議論では、各議員よりマニフェストに盛り込むべき重要政策の提言を出していただければと思っていまして、ひな壇には、私、政調会長とともに、各部会長にも座っていただいて、活発な意見交換を行っていきたいと考えています。なお、これらの両院議員懇談会については、フルオープンで行うように、茂木報道局長に指示したところです。これが第1点です。
先週来、今後の党運営について、執行部の一新とかシャドー・キャビネットを設けたらどうかとか、様々な提言を頂いているところです。今後も参議院選挙に向けた態勢、政策のご提案があれば、私のところに持って来ていただきたいと考えています。参議院選挙の勝利が私に課せられた最大の使命であるということは、言うまでもありません。そのために、今、必要なのは、現行の人事の見直しよりも、参院選をわが党一体で戦うための体制の大幅な強化ではないかと考えています。その具体策については、来週以降の両院議員懇談会でのいろいろなご意見を踏まえて、私の責任で決めたいと考えています。

質疑応答

Q
今お話しされた両院議員懇談会は、与謝野氏のグループでは総裁との意見交換を希望されていましたが、その希望はこの懇談会に含まれるというお考えですか。
A
両院議員懇談会は、個別の意見交換というよりも、要するに、わが党所属の衆参両院議員に来ていただいて、それぞれのいろいろな議論をしていただこうということですから、そういうことです。
Q
先程おっしゃったような参議院選挙勝利のための体制の大幅な強化について、現段階でどのようなイメージをお持ちですか。例えば、選挙対策本部の中に、新たに組織を作ることをお考えですか。
A
先程申し上げたように、いろいろな議論も伺って、最終的には、私の責任で決めたいと思いますが、その議論の前に、私もいろいろな考えがありますが、今は申し上げる段階ではないと思います。
Q
いずれにせよ、今の執行部の人事を行うこと考えはないということですか。
A
先程申し上げたことにつきます。
Q
若手から出ていたネクストキャビネットの案も、今の(体制強化)に含まれますか。
A
これも両院議員懇談会の意見を踏まえて考えていきたいと思いますが、まだ結論を出しているわけではありません。
Q
総会ではなく、懇談会にした理由はあるのですか。
A
活発に議論していただくということです。
Q
党改革への動議とかを想定されたのですか。
A
そういうことを考えたわけではありません。要するに、特にマニフェストを作ったり、何かすることもありますから、自由闊達に議論してもらうということです。
Q
その方が意見を出しやすいのではないかと。
A
そうですね。そこまで厳密に考えたわけではありません。両院議員懇談会でかなり時間も取って、活発にやってもらおうということです。
Q
これまでの総裁へのいろいろな人の申し入れの中には、特に中堅・若手を使ってほしいという声がすごく多かったと思います。総裁が先程来おっしゃっている体制の強化は、中堅若手がもう少し目立つようなイメージをお考えなのですか。
A
いろいろご意見を聞いて、さらに判断を的確にしたいと思いますが、中堅・若手の活躍の場というより、むしろ一番中心になって、責任を持って、活動している人たちがいるわけです。例えば、政策面で言えば、相当若い方々ですが、部会長はかなりあちこちで一生懸命活躍してくださっています。そういう方が自信を持って発言していける場なり、環境を作ることが大事ではないかと思います。
Q
先程、参議院選挙勝利が最大の使命とおっしゃいました。その勝利について、執行部から現有議席維持が目標とか最低55議席以上が目標という発言が出ていますが、総裁としては、どういう目標がふさわしいとお考えですか。
A
私は、まだ考えておりません。と言うよりか、今は各地域の候補者を選定している最中ですので、ここはいけるな、いけないなとかいって考えているわけではありません。まず、そこで勝てる候補をきちっと作っていくことですが、そういう目鼻がつきました時は、いろいろ考えないといけないと思います。
Q
先日、参院選の勝利で進退にも関わるような発言をされた時は、明確な目標ラインは、特になかったのですか。
A
特にあるとか、ないとかではなくて、まだそこまで考えていないと。まず個別に1つ1つの候補者をきちっと選んで、そこで勝てる体制を作っていくことが先決だろうと思っています。
Q
執行部人事及び体制強化をおっしゃったと思いますが、執行部一新をするつもりはないということですか。
A
先程、申し上げたことが全てです。これから意見を聞いて考えるときに、あまり細かに申し上げられる段階にありません。先程申し上げたことが全てです。
Q
これから懇談会での意見を聞いて、変わる可能性があるということですか。
A
変わるも変わらないもないのです。先程申し上げたことが全てです。
Q
逆に今の体制の強化で、参議院選挙に臨むということですか。
A
参議院選挙を戦うために、体制を強化していく必要はあると考えています。
Q
勝敗ラインについて、具体的な数字を掲げた方が、迫力があるのではないですか。
A
迫力が出るのかもしれませんが、まだ考えてもいないことをしゃべるわけにはいきません。まだ考えてもいないことを、挑発に乗って語ることは、別のことです。
Q
懇談会について、現在、党内を見回すと、執行部刷新を求める意見は、かなりの数の議員から出るのではないかと思われます。懇談会の場で、かなりの方から執行部刷新を求める意見が出たとしても、それも覚悟の上で、今、執行部刷新を行う考えはないということですか。
A
それは懇談会をやってみなければわかりません。
Q
おそらく執行部刷新を公で発言されている方がかなりいるので、意見として出てくる可能性は非常に高いと思いますが、その辺を踏まえた上での発言でしょうか。
A
予断を持たずに臨みます。
Q
体制の強化ということは、期限がいつぐらいになりますか。5月の連休明けにマニフェストを出すとのことですが、それ以外にも参院選で何をやるのかという手順はありますか。
A
これも今、考えているのは、予算審議の動向を見ながら、来週後半からこれをやろうというところまでは考えていますが、そこから先はまだいろいろなことがありますので、明確に申し上げられる段階ではありません。
Q
体制強化の時期については、まだお考えになっていないということですか。
A
来週以降の両院議員懇談会での意見を踏まえ、私が判断するということです。
Q
与謝野馨氏について、先日、谷垣総裁に自身が主催する勉強会にお越しいただき、お話を伺いたいとの申し入れがあったと思いますが、谷垣総裁からすると与謝野氏が足を運ぶのであれば、話を伺う可能性は十分にあるとお考えですか。
A
そうです。
Q
昨日、自民党の熊本県連から人事刷新を含めた党改革をしてほしいとの意見書を総裁宛てに提出があったと思いますが、この受け止めをお聞かせください。
A
熊本県連からそのようなお申し入れをいただいた。これらはその通りです。今のご回答も先ほど申し上げたことで、まずいろいろな党の運営のあり方や政策のあり方について、まずはみんなで議論をしていただこうというところから出発しようとのことです。
Q
昨日、田野瀬総務会長が記者会見で、離党届を提出した鳩山邦夫氏を党の政治倫理審査会にかける間際まで行っていたという趣旨の発言をしたようですが、この事実関係についてお聞かせください。
A
存じません。党紀委員会には手続き上かけなければいけないわけで、これはやります。そこでまず議論をしていただくということです。
Q
党紀委員会の関連で、鳩山邦夫氏の除名の可能性に関しては、総裁はどのようなお考えをお持ちですか。
A
これから党紀委員会が始まりますから、予断を持って発言することは差し控えたいと思います。
Q
両院議員懇談会では、執行部の姿勢をどのように党内に発信していきたいとお考えですか。また開催の狙いをお聞かせください。
A
参院選の勝利のために、党の運営のあり方、政策のあり方、みんなで闊達に議論するところから始めようということに尽きます。姿勢については、みんなで議論して、問題点を明らかにしていこうということです。
Q
鳩山邦夫氏は、「自分は坂本龍馬になる」という発言をしたり、最近、坂本龍馬になぞらえる政治家が多いですが、幕末には勝海舟のような人物もいます。総裁は、昨今の政治状況を見て、どういう政治家が必要だとお考えになりますか。
A
中選挙区時代に、私の選挙区に寺田屋がありまして、寺田屋で坂本龍馬は襲われるわけですが、いろいろなことがあの時代はあったと思います。皆さん、いろいろなぞらえるのはお好きですが、それぞれの人物に対して、それぞれの思い入れがあって言っておられるから、その方のその人物に対する思い入れを想像しながら読むと楽しいことは楽しいです。
私は、昔から尊敬する政治家というと聖徳太子と言ってきたのですが、これでは皆さんに思い入れがあまり伝わらないかも知れませんね。