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記者会見

党首討論後 谷垣禎一総裁ぶら下がり会見

平成22年2月17日(水)
於:院内第24控室

質疑応答

Q
鳩山政権発足から5か月経ってようやく実現した党首討論ですが、総裁のご感想をお聞かせください。
A
(党首討論が)もう少し頻繁になければならないと思います。少なくとも昨年の間に行われていなければいけませんでした。冒頭にも言っておきましたが、頻繁にやっていただかなければいけないと思っています。
Q
今日の議論を振り返って、政治と金の問題について多くの時間を費やしましたが、これは総裁として何か意図があったのですか。
A
意図は、あの中(党首討論)で申し上げた通り、まさに昨日から確定申告が始まったわけです。景気対策、予算の審議ももちろん大事ですが、景気対策は頂いた税でやるのが基本です。予算も頂いた税でやるのが基本です。ですから税をきちんと払っていただけるのかどうかというのが、基本にあると思います。そこのところを掘り崩しているのではないかということをやはり問いたださないと、そこから先は進めないということで、まずはそこからスタートしたわけです。
Q
鳩山首相の答弁は、相変わらず曖昧で、はぐらかしている印象ですが、総裁はどのような印象をお持ちになりましたか。
A
これは、首相の今までの答弁を論理的に分析してみると、わからないことだらけなんです。常識の通じない、常識では理解できない答弁をしておられるわけです。何と言うのでしょうか。私はあの中でも申し上げましたが、1日50万円という金額だってとんでもないことですし、今日は言いませんでしたが、大体あれだけのお金が身辺で動いているということに気がつかなかったこと自体、国家をマネジメントする能力があるのかなと思います。一体自分がどういうことで自分の政治活動が成り立っているのか、細かい金銭出納帳のところまで全部ご覧にならなくとも、おおよそどういう資金で自分の政治活動が成り立っているのか、細かに1円まで言えと言わなくとも、我々では言えば、このくらいのパーティー収入を頂いて、企業献金はこのくらいだとか、年によって変動もありますから、細かなことまでは記憶しておりませんが、おおよそ大体こんな感じでやっているなとわかるものです。わからなければおかしい。そこが何とも幸せな方なのか、それともまったく何かごまかしているのか。ちょっと想像外の、我々の生活経験外の答弁です。
Q
今日の総裁の初めての党首討論を採点すると何点ですか。
A
自分ではわかりません。
Q
質疑の中で、予算の採決前の証人喚問を要求しましたが、それが実現しなければ、審議拒否など強い手段に出ることもお考えですか。
A
それは国会対策上の戦術、戦略とも絡むでしょうから、それは川崎国対委員長らがご判断されることだと思いますが、論理的な構造としては、景気対策や税やこういうことを語る前に、その徴税に対する嫌悪感や、法の支配がああいう方には及ばないのかというような、国家の基礎を掘り崩すようなことがあるわけですから、やはりきちっと説明されることがまず前提だと、私は思います。
Q
総裁は「常識外れの答弁」とか「想像外の答弁」とおっしゃいましたが、鳩山首相の答弁の中で、お母様から聞けば良いという提案に対し、「弁護士同士で話せば良い」という驚きの答弁もありましたが、総裁のご感想をお聞かせください。
A
私は先ほども党首討論の中で、やや理屈ばって申し上げましたが、要するに贈る人の意思と受け取る人の意思が合致しないと贈与ということも成り立たないわけです。そしてご本人は分からない。そうすると、誰と誰が合意して贈与になったのかというのが全然はっきりしません。これは論理的に詰めていけば、ひとつは勝場氏とお母様がお話をされたのであれば、勝場氏に代理権を授与されたのかどうか。法律的に言えばそういうことになります。それからお母様の意思は何だったのかとうことになります。
そこのところ、私もご老齢のお母様に調査せよとか言うのは、あまりうれしいことではないと思って、「鳩山さん、それはご自分でおやりなさい」。いつまでも母親の陰に隠れていないで、母に聞いてくれというのは、2つ、3つの子供ならともかく、60歳を過ぎた総理大臣がおっしゃることではないと思います。
Q
党首討論35分間の質疑のうち25分が「政治とカネ」でしたが、国民が1番知りたいことは、まずはそこなんだという思いがあって、そういう配分になったのですか。
A
もう少し短くてもよかったのですが、こう言っては何ですが、(鳩山首相が)あまり論理的ではないことをとうとうと答弁されたということもあると思います。
Q
党首討論の中で、鳩山首相に退陣を求める手もあったかと思いますが。
A
言葉が足らなかったかも知れませんが、党首討論の中でも申し上げましたが、鳩山首相のお取りになる方法は3つしかありません。自浄作用を発揮される。この自浄作用が何なのかというものはいろいろだと思います。それから説明責任を十分に尽くされて、なるほどそういうことなら分かったというところまで持って行くならそれもひとつでしょう。そうでなければ、責任をとって自分の出処進退をご自分でお決めになる。この3つだと思います。
だから、あまりはっきり聞こえなかったかも知れませんが、その3つしかないということを申し上げたわけです。もう少し分かりやすく言えば良かったかなと。要するに説明責任を果たされなければ、あと残る道は退陣ですねということをもう少しはっきり申し上げれば良かったかもしれません。