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記者会見

役員連絡会後 二階俊博幹事長記者会見

平成28年12月9日(金)10:30~10:55
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

二階俊博幹事長

本日の役員連絡会ですが、 高村副総裁からのご挨拶は、税制改正大綱、予算編成大綱は昨日、決定した。国民のためになる税制であるようさらに努力をしたいということでした。
私(二階幹事長)からは、参議院の先生方には、連日ご苦労をおかけしている。本日はTPP関連法案の採決となるが、引き続き緊張感を持って頑張っていただきたい。次に、12月5日~8日、田中国際局長と福井国際局長代理に訪米していただいた。日米関係の重要課題について関係者と多くの議論をしていただいた。それから、党本部前での物産展は、昨日行われた岩手県で年内の行事は打ち止めとする。10月の沖縄物産展を皮切りに、秋田、徳島、滋賀、群馬県川場村、和歌山の7県で、いずれも大変なにぎわいとなったことはご承知のとおりだ。東京のど真ん中で、自民党が地方創生の旗振り役、こう言えば大げさでありますが、そんなことも心に期して、地方の皆さんのやる気を十分に発揮していただくチャンスの一つにしようということだ。来年以降も、総理のお地元の山口県や、宮城県、兵庫県など続々と手を挙げているので、党本部としてもバックアップしていきたいということを申しました。
竹下国対委員長からは、本日の本会議は12時30分から上がり案件の処理を行う。また、13日(火)、14日(水)にも本会議を立てる予定だが、一部不測の事態にも備えているので、実際はまだ不明であり、そういう心の準備をしておこうということでした。
松山参議院国対委員長からは、TPP関連法案は本日の本会議に緊急上程となる予定だというご報告でした。
橋本参議院議員会長からは、極めてタイトな日程、厳しい日程だがしっかり頑張るというご発言でした。
古屋選対委員長からは、1、2回生の指導強化を引き続き行っていくというご報告がありました。
茂木政務調査会長からは、来週から各部会で予算の具体的な審議が始まる。19日(月)予算折衝、20日(火)党内手続き、22日(木)閣議決定の方向で準備を進めているというご報告でした。
田中国際局長からは、訪米報告についてご報告がありました。アメリカの大統領選挙の結果を受けて、日米同盟の重要性および今後の日米関係のあり方について、改めて今回、アメリカ関係者と自民党との従来あるパイプに続いて、今後こういうことを敏感にしかも敏捷にやっていくことが大事であるから、今回何がテーマであるということはありませんが、とにかくアメリカに行って、日本との間の関係をしっかり結ぶようにということで行ってもらったわけです。面会における主な内容は、11月の安倍総理とトランプ次期大統領との面会はこちらでも高い評価をいただいている。TPPについては、「TPPは死んだ」と述べる者もいれば、「1~2年後には復活する可能性がある」ということを主張する意見もあり、これから大いに注目していかなくてはならない。在日米軍については、トランプ次期大統領が、駐留経費の日本の負担額の規模や、在日米軍の重要性を理解しておられるかどうか。理解を深めていただくようなことが重要だ。トランプ新政権については、様々な課題について懸念が報じられているが、少なくとも1年間は焦ることなく構えるべきで、ただ手を加えて傍観しているだけではだめだ。こういうことは今度の訪問にもそういう意味が含まれているわけだ。新政権移行期、さらに、政権発足初期段階において、特に共和党の議員の発言力が増すことを念頭に入れて対応する。そのため、政府はもとより、議員連盟とは異なった党による外交、議員交流を続けていくことが必要であるとの認識を得た。
特に今回の場合、ぜひアメリカに行って、アメリカとの交流をきっちりすべきだということでありますから、今までのようにというか、今まではああだったこうだったと言いたがる人がおりますが、そんなことはそれでいいとして、今後機会があるごとに積極的に議員外交を展開していくためには、自民党からももっと回数を重ねて、前に行った人たちと今度行く人たちとの間に仮に2年ほど空白があったとすれば、そんな日米関係ってないんだから、やはりもっと頻繁にやるべきだということをわれわれは自分たちの間で述べるだけではなくて積極的に、対外的に、対米的に対応していくということをやってもらおうと思っております。

以上です。

質疑応答

Question
NHKの田尻です。本日、TPP関連法案が成立する見込みですが、改めてその必要性・重要性とこれまでの審議についてお考えをお願いいたします。
Answer
いろいろな議論があったがようやくTPPの必要性について大筋ご理解を得たところで今日、採決の運びとなりましたが、これまでの関係者の努力に感謝するとともに、これからも議題となったTPPの今後についても、党としてもしっかり国民の皆様にご理解が得られるように努力は重ねてやっていきたいと思っておりますから、党の広報あるいは各都道府県連を通じてそのことの重要性と意義を理解していただこうと思っております。
Question
NHKの田尻です。審議の間大統領選挙もありましたが、アメリカとの関係も含め、TPPの必要性についてはいかがですか。
Answer
特にアメリカとの関係においては、われわれ日本がこのことに対して国際的に貿易経済の発展のために、日本が早くからこれを主張していたわけですから、今回アメリカが選挙等のいろいろな事情で多少逡巡するところがあっても、日本は日本としてもう独自の道をいく。そして振り返って、アメリカがまた日本の行動等に理解を示して、そして一緒の道を歩んでくれることを期待するという考えであります。
Question
TBSの室井です。今日、部落差別解消推進法案が成立する運びとなりましたが、提出者の一人として改めてこの法案の意義についてどのようにお考えですか。
Answer
長い長い経過を経ておりますし、部落差別の解消については今さら説明するまでもないという思いですが、すっかり考えの違う共産党等のお考えとの間にまだまだ落差があることは事実であります。昨日、私も参議院の最後の審議に提案者として参加してまいりましたが、まだまだその辺の理解についてはだいぶ隔たりがあるなということを改めて感じております。長い国会、何人もの方がこのことにずっと努力して、途中で挫折して、もう皆諦めかけていたような話です。私たちは小学校の時代から学校で同和教育というものを受けて、そのことの必要性というのを考えてまいりましたが、今日まだその法律の提案する必要性を認めている人たちの方が多いわけですから、このことに対してこの法律で全てが満たされているかというと私はまだまだ緊急を必要とするところはあると思いますが、とりあえず今日現在、出されている法律を成立させることが重要であり、党として、与党として、自民党が責任を持ってこれを成立させようということで取り組んでまいりましたので、ようやく大方の理解を得て、今日その法律の成立まで運んだということについて、私は提案者の一人として大変深い思いを抱いております。今後に努力すべきことはたくさんありますが、しっかりやっていかなければいけない。同時に、この問題に関しては、地域によってはまったく理解、いい意味も悪い意味も、理解しないから悪いというのではなくて、全く理解関心を持っていない地域というのが日本国中にあるわけですね。それはそれとして、われわれは理解を得られる範囲においてしっかりこの運動を続けていかなければいけないという感じを改めて持っております。
Question
共同通信の池田です。先日、古屋選対委員長が滋賀県の講演で、来年1月召集の国会について、3次補正を含めて国会で切れ目のない予算態勢を組み、解散もあるかもしれないと発言されました。幹事長としてはこれについてどのようにお考えですか。
Answer
幹事長だからといってわざわざ、党内のいろいろな者があちこちで発言してくることを呼び止めて、真意はどうだったんだ、何を言いたかったんだと、いちいち聞くほど暇ありませんから、それは発言した人に聞いて下さい。
Question
共同通信の池田です。幹事長ご自身は年明け早期解散の可能性についてどのようにお考えですか。
Answer
解散権はご承知の通り、内閣総理大臣お一人が持っておられて、日銀が持っているわけでもなければ、皆さんマスコミが持っているわけでもなければ、知事会が持っているわけでもなければ、まさしく総理の一存ですよ。総理に聞いてみたことはありませんが、胸中を去来するものは、常に内閣総理大臣としてただ一人責任を負わされているこの解散権について、いつ行使するのが一番いいのかというようなことを常々考えておられると思うのです。思うのですが、我々もその総理のお考えの内幕まで聞いてみてもしょうがないことですから聞いておりませんが、総理は総理なりに真剣に考えておられるのでしょうが、少なくとも今現在、我々の方にそのことに対して、意見を求められたりご相談を受けたりというようなことはありません。
Question
時事通信の水谷です。IR法案の週内の採決が見送られましたが、会期の再延長についてはどのようにお考えですか。
Answer
ただ今のご質問は、半分以上は仮定のご質問だと思いますから、私どもはこの会期内に成立するということを信じておりますから、しばらくは様子をみながら、成立を期待したいと思います。
Question
朝日新聞の山岸です。自民党会派所属の無所属議員が政調会議にオブザーバーとして参加することについて、総務会では異論も出たようですが、今日の役員連絡会では議論がありましたか。また今後の対応についてどのようにお考えですか。
Answer
今日の役員連絡会ではその話は出ませんでした。党内のこのテーマで発言すると人の顔が見える発言ですよね。ですから、できるだけ円満に話が推移するようにしたいと思いますが、私は党内で活発に意見が出ることはいいことだと思いますが、総務会のああいう席で、関係者がみんな押しかけてきて、議論をして、いちいちやるのだったら、総務会は何時間あったって足りないじゃないですか。ですから、もっと前の段階で十分議論することが必要だし、できるのではないかなということを、あの議論を聞いていて思いましたよ。
Question
朝日新聞の山岸です。来年1月から参加する方針に変わりないということですか。
Answer
ええ、今のところはないんですが、円満にいくようにすればいいと思います。それから政治、選挙絡んで、立場が違えば、思い切りいろいろなことを言われるわけですよ。こっちで聞いた方は耳に残っているわけですよ。しかし、こっちの側が今度は耳に残っておるだろうということを忘れてしまって、「きょうから自民党だから」と、こういうことで進んでいこうとすると、ちょっと待ったという声が出てくるというようなことを、これから円満に処理していくようにできればいいなと思っています。
Question
日本経済新聞の羽田野です。田中国際局長らの訪米について、具体的にどのような方とお会いになったのですか。
Answer
そのご本人たちに聞いてやってもらえば申し上げるかもしれませんが、まだやはり微妙なところがあるわけですよね。ですから、誰が何をしゃべったということを帰ってきて皆の前でしゃべるというのが適当かどうか考えているようです。ですから、行ってきた国際局長に聞いてやって下さい。