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記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員連絡会後)

平成28年5月13日(金)10:30~10:46
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

谷垣 禎一幹事長

本日の役員連絡会ですが、高村副総裁からのご挨拶で、補正予算審議が始まるが、迅速に成立させて執行していくことで被災者に寄り添いながら対応していこうということでした。
私(谷垣幹事長)からは、補正予算について速やかに成立させてしっかり執行していこうということと、会期末も迫っており、参議院選挙も近づいてきているので、法案処理はじめ諸事万端あらゆることに対して細心の注意を払って政府・与党、衆参連携をしながら対応していこうということを申しました。
参議院は本日、本会議がございましたので、参議院の方からいろいろ国会対策等お話ししていただきました。遺漏なきようやっていきたいということでございました。
佐藤国対委員長からは、本会議日程や予算委員会日程についてと、法案審議に全力を挙げていくということでありました。
茂木選対委員長からは、週末は沖縄に入る。沖縄県議選あるいは参議院選挙の打ち合わせをしてくる。オープンエントリーの結果については、伊藤洋介氏の公認手続きを進めるということでした。
稲田政務調査会長からは、補正予算の早期成立を図りたいというご発言がありました。
二階総務会長も同様のご趣旨でした。
木村広報本部長からは、広報のあり方、それから沖縄県議選についての広報、また報道機関の世論調査等々についてご報告がありました。

以上です。

質疑応答

question
時事通信の越後です。憲法審査会について昨日、保岡憲法審査会長とお会いになって、今国会では開催しない方向を確認されたということですが、事実関係についてお願いいたします。
answer
昨日、保岡会長がお見えになりまして、保岡会長が今まで私に縷々言っておられたのは、憲法審査会は各党各会派それぞれ発言の機会を与えて準備を積み重ねてきたし、そのことはそういう十数年にわたってそういう慣行、つまり多数派にたくさん発言時間を与えるというのではなくて、少数会派にも対等に発言時間を与える運営をやってきて、それは皆に極めて評価してもらっている。そういうそれぞれの委員会運営が、それぞれの共通の理解があるという慣行を是非今後も維持していきたい。ただ、いろいろなことがあって最近は開いていないが、参議院選挙の前のときになかなか、ではそこでどう集約していくかということも簡単ではないので、やはりそういう慣行を前提に来国会というか参議院選挙後に仕切り直してやっていきたいというようなご発言というかご報告がありまして、それで結構ですと申し上げた次第です。
question
共同通信の小笠原です。社民党の吉田党首が、昨日の社民党の会合で「民進党との合流も一つの選択肢として考えなければならない局面に来ているのではないか」と発言されました。野党共闘の動きの一環と思われますが、幹事長はこのような動きをどのようにご覧になっていますか。
answer
野党がやっておられることですから、与党がそれをいちいち良いとか悪いとか言う筋合いのものではないと思います。ただ、細かなことは申し上げるつもりもありませんが、大きな目から見れば、こういう小選挙区が中心となっている選挙では選挙の前になればなるほど、「やはり大同団結していかなければ勝てないではないか、まとまっていこう」というような議論が起きてくるのはある意味では必然だろうと思います。他方、さはさりながら、国政の基本についても相容れないところのあるのが選挙を前に「統一しなければ勝てないよね」ということだけで「では一緒になろう」というのは、これは与党から見てどうということではなく、政治のありようとしていかがかなと思います。我々は与党を今、やっておりますが、これが交代するということはいつでもあり得ることですし、そのときに仮に政権交代したとき、こんなことはあまり言いたいことではありませんが、その時の与党が「いったいあれは何だろう。鵺(ぬえ)のごときものである」というのでは困りますからね。そういうことです。
question
朝日新聞の笹川です。社民党は55年体制の一角であった社会党の流れをくむ政党であるわけですが、その社民党が民進党との合流も選択肢の一つに入れざるを得ないという状況になっていて、一方の自民党は今もこれだけの安定政権を維持することができている。この違いはどこにあると幹事長はお考えですか。
answer
今、長い伝統のある、昔は日本社会党、そして今では社民党という、私も自分の政治生活の間でずいぶんいろいろ一緒にご議論したり、あるいは喧嘩をしたこともあるがまたご一緒に仕事をしたこともあります。ただ大きな流れで言いますと、今の民主党ができるときにどうだったかというと、当時の社民党がいわば分裂したというとこれは失礼ですが、分裂した形でできたわけですから、ある意味では同根のところもあるのだろうと思います。同根のところもあるので、結局のところ元の鞘に収まったと言ってしまえばそうかもしれませんが、やはりこの間、先ほど申し上げたような鵺のごときものではいかがかなという点から見ますと、もしご一緒におやりになるならばどういう性格を今度作ってこられるのかというのはよく拝見したい、我々としても論争していくうえでもよく見ていかなければいけないなと思います。
それから、自由民主党という党は、当時は自由党と民主党という党だったわけですが、日本社会党が左右に分裂していた、右派・左派という形で事実上分裂したのが再統合して、我々も社会主義者たちが再統合したのなら我々も統合しなければいけないというのが昭和30年ですね、いわゆる55年体制です。我々の党も当時の社会党の動きにある意味では大きな影響を受けてできた党です。今、自民党の方が長続きしているみたいなお話ですが、これはある意味では戦後の歩みそのものだと思うのですね。つまり、サンフランシスコ平和条約のときに単独講和・全面講和という議論がございましたが、戦争が終わったときは必ずしも東西冷戦がすぐに激しくなったわけではありません。しばらく経って東西冷戦というものが明確な国際政治の枠組みとしてできてきた。そのときどう生きるかという選択の違いが、実は自民党に結集した人たちと社会党に結集した人たちを分けたという面があります。これは申し上げたことがあると思いますが、私どもはサンフランシスコ平和条約のときに、社会党にどちらかと言えば行かれた方々は全面講和論というのを唱えて、社会主義圏の人たちのところも講和条約を結ぶべきだというご意見だったわけですね。自民党はそんなことをやっているとなかなかいつ日本が講和条約を結んで再出発できるか分からないし、こういう国際情勢のなかでは、当時は「片面講和論」などという言い方をメディアのうえではされまして、これはずいぶんある意味では、当時のメディアが「全面講和論」と「片面講和論」を並べれば、それは「全面講和論」の方が語感としてはいい、かなり名前の付け方がよかったかどうか私自身は疑問に思っておりますが、現実的な選択をしたのは自民党に結集した人たちだったと思います。それで結局、自民党は西側の体制のなかで生きろ、生きていこうという判断ですね。それから、社会党がお取りになった立場は、東側で生きていこうという主張はさすがにされなかったが、全面的に西側にコミットするのはよくない、それが非武装中立という考え方だったと思います。だからその辺りの選択が、社会党に考えたようにはその後の国際政治が動いていかなかったということが背景にあると思います。あまり昔の話をして、「年寄りはだから困る」と思われるかもしれませんが、そのように思います。
question
読売新聞の天野です。衆院厚生労働委員会で、難病患者の参考人招致を巡っていろいろ議論が起きていますが、民進党の議員が「ほかの法案の取引に使われた」とか「難病患者に冷たい」と発言されていますが、幹事長の現状認識をお願いいたします。
answer
これは渡辺厚生労働委員長が会見されたようです。私はその現場の理事会でどういうやり取りが行われたのかは、報告を受けるだけで直接知る立場ではありませんので、あそこで渡辺委員長がおっしゃっていることが正しいのだろうと思います。要するに、与党としてもお話を聞くということはあり得べし、やりたいと思っていたが最後取り下げたということなのだろうと私は認識しております。ただ、ああいう話はやはり理事会のなかで与野党がよく話し合うべきもので、どのように参考人に来ていただくかというのは、つまり双方の主張をかけて激突しなければならないような話とは思いません。そういうことはやはり理事会のなかでよく話し合われるということが私は必要だろうと思います。与党はそういう話に十分耳を傾ける度量が必要だし、野党の方々もすぐ場外で乱闘をするというようなことをお考えにならずに、やはり理事会のなかで、どうやったら日本の国会が、衆議院が、例えば障害者の方々の意見にも耳を傾けながら進めていくことができるのか、そういうことが十分必ずしも行われていないなかで、場外乱闘みたいなイメージが起きているのはやはりともに慎むべきことではないかと思います。
question
TBSの小林です。昨日、民進党の安住国対委員長が会見で「今国会が1月に招集したにもかかわらず法案成立率が低い」という指摘があって、法案のスケジュールや中身そのものに問題があるのではないかと発言されましたが、幹事長はどのようにお考えですか。
answer
表現が難しいですが、なかなか民進党もこの頃、スケジュール闘争を上手におやりになるようになりましたから、そういうこともあると思いますね。我々もさらにスケジュール闘争のテクニックを磨くというようなことまで考える必要はないのではないかと思います。
question
テレビ朝日の村上です。昨日、派閥の会合で麻生副総理が「衆議院の人たちも人様の選挙を一生懸命やる。そうすれば自分の選挙のためにもなる」と発言されました。党内では一部衆参同日選挙見送りかという観測もありますが、この発言について幹事長はどうお感じですか。
answer
麻生副総理がおっしゃったことをどう感ずるかというような失礼なことはあまり申し上げるつもりはありません。「ただ参議院選挙、衆議院議員もしっかりやれ。それは自分の選挙にも跳ね返ってくる」、当たり前、当然すぎるほど当然のことをおっしゃっているのではないかと思います。
question
朝日新聞の笹川です。先ほどの参議院議員総会で伊達参議院幹事長が「7月10日の参議院選挙に対応していきたいと思っている」と発言されましたが、この日程で固まったとご理解してよろしいのでしょうか。
answer
今までもしばしばそういう発言はございまして、常識的に考えるとそこになるだろうと思って皆、発言しているのだろうと思います。まだ決めたわけではありません。