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記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員連絡会後)

平成28年5月10日(火)10:30~10:43
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

谷垣 禎一幹事長

本日の役員連絡会ですが、高村副総裁からのご挨拶で、地震対応は迅速かつ適切に対応していただいている。復興に対応している人が憂いなくできるように総務会長はじめご対応いただいている。会期末を迎え、小さなミスが大きなミスにならないようにしていこうということでした。
私(谷垣幹事長)からは、すでにご案内のとおり、5月3日(火)に佐藤信二元衆議院議員がお亡くなりになりました。佐藤先生は衆議院当選8回、参議院当選1回、通産大臣、運輸大臣、衆議院商工委員長、党組織本部長、党財務委員長等を歴任されて、在職年数は27年1か月でございます。準党葬に該当しまして、ご遺族の意向を確認して、自由民主党・佐藤家の合同葬として執り行うということになりました。葬儀委員長は安倍総理・総裁でありますが、当日、その時刻に衆議院本会議開催が予定されておりますので、党代表としては山東昭子先生にご参列いただくことになりました。なお、山東先生は、昭和49年の第10回参議院選挙でお出になったのですが、佐藤先生と当選同期ということで、お引き受けいただいたわけであります。また、国会は会期末までに3週間余りというころでございます。まずは13日(金)に補正予算が提出されます。速やかに成立させて、生活者支援、あるいは復旧・復興に全力で取り組んでまいりたいと思います。それから昨日、チームくまもと、これは熊本県、県議会、自民党熊本県連から成っているものでございますが、特措法で国の財政負担措置の手当てをしてほしいというご要望がありました。財政基盤の弱い市町村が多いわけですので、どういう手当てを講じていくか、これは今国会中の課題ではございませんが、検討していかなければいけないなと思っております。その他法案でも、今、参議院で精力的に審議を進めていただいているわけですが、成立に向けてよろしくお願いする。政府・与党連携しながら、緊張感を持ってあたっていこうということを申しました。
北川人事局長からは、北海道5区で当選されました和田義明衆議院議員の人事についてのご報告がありました。
佐藤国対委員長からは、昨日、自民・民進国対委員長会談を行って、補正予算処理と党首討論について合意した。あとは本会議日程と、会期末にあたって法案処理をよろしくということでありました。
吉田参議院国対委員長からは、今週は法案処理に全力を挙げるということでした。
溝手参議院議員会長からは、小さなミスのないようにやっていこうというご発言がありました。
伊達参議院幹事長からも同様のご趣旨でした。
茂木選対委員長からは、参議院選挙の準備状況と、オープンエントリーについて、昨日締め切って明日発表するというご報告がありました。
稲田政務調査会長からは、6日(金)に熊本県を視察されて、避難施設のいろいろな問題を見てきた。きめ細かに対応していきたい。また、参議院選挙の公約づくりもしっかり進めていくというご発言がありました。
二階総務会長からは、熊本の要望に対して総務会としても対応していきたいということでした。
木村広報本部長からは、報道機関の世論調査についてご報告がありました。
それから、熊本視察をされた方々から、災害時、窃盗等がある。これは重罰化できないかというような話が地元であった。それからヘリコプター音が救助活動の妨げになるのではないかという意見があったというようなお話が、それぞれ現地で聞いてこられたことのご報告がありました。

以上です。

質疑応答

question
NHKの瀧川です。今朝の閣議で政府側は熊本地震を「非常災害」に指定することを決定しました。復旧工事等を国が県に代わってできるわけですが、こういった政府の対応についてどのように評価されますか。
answer
これは初めての適用ですが、結局、この災害対応は全体の仕組みは、今回の場合で言えば熊本県、それから熊本県の市町村が中心になってやるということですが、どうしても地元自治体では人手も足りなかったり、いろいろ足りないところが、単に経費の問題だけではなく、そういうことがありますので、こういう形で代行していくというか、そういうことだろうと思うのですね。それは非常に意味があることだと思います。
question
NHKの瀧川です。昨日、チームくまもとから要望を受けられましたが、財政的な部分の新たな立法措置ということについてはいかがですか。
answer
これも、今ということであるならばいろいろな手法があり得ると私は思うのです。例えば予備費を活用するとか、あるいは特別交付税等を活用する。ただ今、皆ホットになっているときは、そういうことで「よし、何とかうまくいくようにしよう」ということが割合スムーズに進んでいくのですが、熊本のご心配は、本年だけで片付くならそれでもいいが、数年かかったら、だんだん時間が経つとなかなかそうもいかなくなる。だからある程度先の見通しができるような措置を講じてほしいということだろうと私は理解しました。ですから、そういう方向で何ができるのかというのは、課題として持っていなければいけないと思います。
question
日本テレビの加藤です。参議院選挙について、6日(金)に福島県で民進党、共産党、社民党が候補者を一本化することで合意しました。こういった動きについての受け止めをお願いいたします。
answer
野党の動きにいちいち論評するのは与党の幹事長としてどうかと、私はいつも皆さんからご質問を受けてそう思うことも多いのです。ただ、例えばアメリカの大統領選挙で日米安保体制がどうなっていくかというようなことがこれからのアジア太平洋地域の平和と安全であったり、あるいはTPPみたいなものもアジア太平洋地域の経済活動に大きな影響があるものですね。果たしてそのとき、一致した対応ができるのかなということを私は疑問に思います。要するに、自民党、自公政権に一矢報いたいというお気持ちは野党としてお持ちのことは当然だろうと思いますが、一矢報いるというだけでは、ここから先は言わない方がいいかもしれませんが、ごまめの歯ぎしりというようなこと、だからやはり一矢報いるのではなく長期的に日本の政治をどうするのかという課題が共産党までご一緒になって打ち出せるなら打ち出していただきたいと私は思います。本質的な問題はそこにあると思います。一矢報いるというようなことだけでおやりになるのは志が小さいのではないかというのが私の率直な感じです。
question
日本テレビの加藤です。統一候補が進んでいった場合、過去の選挙結果に照らしてみると、かなりの選挙区で逆転現象が起きるというデータもあります。対峙する与党側としてはどのような姿勢で臨まれるお考えですか。
answer
だからもう今言ったことに尽きるのですね。一矢報いるというのは話が小さくありませんかと。やはり我々が国政選挙で戦わせるのはどのような日本の方向づけをしていくかということを与野党で戦わせるのではないでしょうか。いや、そういう話は統一の方向がないのだが、一矢報いるということが大事だという発想に私からは見えますね。野党の方から見ればそうは見えないかもしれませんが、まずここで一矢報いることが大事であるということでしょう。あまりこのことばかりくだくだ言うつもりはありませんがね。
question
日本テレビの加藤です。有権者にも一致していないのではないかということを訴えていくのでしょうか。
answer
あまりこのことだけで、与党の幹事長たる者が「考えが狭いのではないか」などというようなことをあまり何度も繰り返すのは、私は本意ではありません。
question
朝日新聞の笹川です。高村副総裁が大型連休中に北京を訪問されて、そこで記者団に対して「世界経済の縮小と熊本地震の合わせ技一本で消費税増税見送りの根拠になるのではないか」というお話をされました。これについて幹事長はどのようにお考えですか。
answer
この辺の議論はたぶん、今おっしゃったニュアンスよりもかなり複雑なことを、高村副総裁ですから、おっしゃっているのではないかと私は思うのですが、高村副総裁から直接伺ったわけではないので直接のお答えはちょっと難しい。しかし、複雑なことは複眼的に考えなければいかんということではないかと思います。
question
朝日新聞の笹川です。高村副総裁は「消費税増税を延期するかどうかの判断は参議院選挙の後でも構わない」ということもおっしゃっています。前回の解散総選挙のとき安倍総理は「税は民主主義の基本である」とおっしゃって、増税見送りを掲げて解散された。今回、参議院選挙ではありますが。
answer
私は、前々から申し上げているように、私の基本的スタンスがありまして、それを繰り返し申すことは差し控えますが、「延期、延期」というような大合唱の議論のなかに今、加わることは、私は論評することも控えて、慎むべきだと思っています。だからそういう議論は結局、「延期どうする」と、大体議論していくときはそうやっていろいろな雰囲気が盛り上がったり盛り下がったりするわけですから、私はまだ冷静、客観的に見ている時期ではないかと思います。
question
朝日新聞の笹川です。参議院選挙のときに有権者に対してどちらかという姿勢をはっきりさせる必要は必ずしもないということですか。
answer
ないというか、つまりそういうような議論に入っていくこと自体、基本方向は定まっているわけですから、それでもしその基本方向でいかないというときは、そのときは決断すればいいのですね。参議院選挙の前か後か、それは生き物である経済を捌くときに判断すべき時期というのは選挙の時期と必ずしも関係するわけではないですよ。だから、全部選挙の時期に合わせて、「緊急に手術しなければならないのだが、選挙の後にしよう」など、そういう類の話はしない方がいいのではないかと私は思います。