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記者会見

谷垣幹事長ぶら下がり (平成28年熊本地震を受けて)

平成28年4月17日(日) 13:05~13:15
於:党本部4Fエレベーターホール前

冒頭発言

谷垣 禎一幹事長

まず本日は、私と二階総務会長、稲田政調会長においでをいただきまして、あと棚橋幹事長代理、松本筆頭副幹事長にもおいでをいただいて、参議院からは関口幹事長代理にもおいでをいただいて、事態の推移をいろいろ見守っているわけです。
まず園田団長が熊本県から戻られて報告をしたいというので状況報告をいただきました。園田団長のご報告は、松本副大臣が現地におられますので、大体その松本副大臣にも情報共有をしていただいて、官邸には大体、その認識を伝えていただいております。いろいろありまして、人命救助、それからライフラインという、一応、まず今はそこが最優先事項である。それから、物資の補給が、16日(土)未明の地震でフェーズが変わったというか、これは昨日から申し上げていますが、かなり物資の道路が寸断されたこともあって、それから避難をされる方が拡大された。必ずしも家等が壊れたわけではないが、あれだけしょっちゅう警戒情報が出て震度の大きいものが起きますと避難者も増えるということで、例えばコンビニへ行っても必ずしもものが手に入らないとか、あるいは水道なども大きな管が切れているところもあったりして、食料や生活物資が不足しているというお話です。それから、そういう意味で避難場所等々はそういう辺りが収まればだいぶ実際にはそこにおられるということがあるのだろうが、今後そこをよく識別して、どれだけ避難住宅を確保しなければならないかなどというような問題が起こってくるわけだが、まだそこまではいっていないということのようです。そのためにも、住宅等の危険性のチェックを早くこれからしていかなければいけないことになるだろう。実は、政府の対応を見ると、早くそれをチェックしたいということがあってかなりあちこちから人を動員してやり始めたのだが、この問題が全部16日(土)未明の地震で変わってきたし、またそれから震度6強が何回か起こっていると、実際上、途中までチェックしてあるのが全然使えなくなってしまうので、実際は一からやらなければいかんという状況のようです。
医療の方は、比較的熊本地域はそういう医療態勢が充実したところのようでありますが、例えば市民病院等が危なくなったのでどこかに患者さんを移送しなければならないなどというような仕組み、これはもう大体そういうことができてきて、医療態勢はDMAT等もあってかなりそれなりにいっているようです。今はどちらかというと、まず生命の安定とライフラインの確保のようなことが今の段階ですが、ここから先へ行きますといろいろ復興等々の問題になってくるから激甚災害指定を早くしてほしいなどという問題が当然出てくるということでした。これが園田団長のご報告ですね。
あと、政府の方からも、高見沢内閣官房副長官補に来ていただいてお話を承りまして、やはり政府の方も大体、今日一日をかければ、まだ全部分かっているわけではないが、例えば倒壊家屋の下で下敷きになっているのではないかなど、つまり生命の危険、あるいはもう行方不明になっていて分からないというのが若干あるわけですので、そういうことについてはほぼ本日で大層はできるのではないかということでした。ですから今、41名の方がお亡くなりになったわけですが、まだそれは不明ですが、ここから飛躍的に増えるということはないのではないかというところまでは来ている。 ライフラインの方は、食料の調達などは、これは昨日も申し上げたかと思いますが、一応90万食の手配が終わって、あとは若干まだ運送等々の問題がある。それから、他にもいろいろ通信、ガス等々あるわけですが、やはり一番問題なのは水道で、水道は一番主だった大きな所が被害を受けたのはもう今、見通しをつけて全力でやって、これは遠からぬうちにできるだろう。そこが分からないとあとほかの先のところまでなかなか見通しが立てにくい状況だが、まずその大きな所の破断した所などの修復に全力を傾けるということでありました。
鉄道について、九州新幹線はまだ検査に入るにしてもこれだけのことがありますとまだ十分できていない状況だが、そういうチェックもしなければいけない。それから脱線した車両があるわけですが、ちょっとチェックをしていくにはかなり時間がかかるであろうということでありました。空港の方も、熊本空港は一応、民間機は全便欠航しているが、救援などの自衛隊機を中心に24時間利用可能になっている。道路も今、全力を挙げてやっているところであるというようなことでございました。
ですから私の方からは、先ほどのことを受けまして、今はそういうライフラインの確保などが最優先だが、ゆくゆくどうやっていろいろな壊れたところを修復していくかという話になると当然、激甚災害指定の問題があって、当然これは激甚災害指定になるのだろうと思いますが、できるだけ速やかにそれを出してもらうことが地元の安心にもつながるだろうということ。それから、これは例えば普通はなかなかやり方が難しいのですが、ああいう宇都市役所など古いやつが全部つぶれてしまった、ああいうのだっていずれ建て替えなかければしょうがないわけですから、ああいうのをどうしていくかといったような問題もちょっと検討してくれという注文はしておきました。本日のところはそんなところですね。
総じて、このようなことを言うと不謹慎ですが、阪神淡路大震災あるいは東日本大震災、他にもいろいろ自然災害があって、だいぶいろいろなことの経験の蓄積はできていて、かなりがんばってやってくれているのではないかという印象は持っております。例えば、今までも何度もありますが、物資の輸送と言っても道路が渋滞してなかなか輸送できない時にどうするかなど、こういうことが起こるたびにあるわけですが、そういう辺りのいろいろな工夫など、いろいろなものがだいぶ過去の経験が生きてきているなと思いますので、党としてはそういうものをバックアップしてやっていきたいと思っている次第です。

質疑応答

question
共同通信の小笠原です。激甚災害指定について、本日は政府側の高見澤内閣官房副長官補にお伝えしたのですか。
answer
激甚災害指定をできるだけ早くやってくれということで、具体的に言えば、熊本県も知事自身が72時間はこういう人命救助、ライフライン確保に集中するということでやっておられますので、具体的にこういうところをこうしてほしいという今の激甚災害指定につながるようなもののご要請はたぶんもう少し具体的には時間がかかるのだろうと思います。激甚災害指定した後、どこに何をやっていくかということですね。しかし、そういうのは早く出せた方が、出すなら出すでやはりこちら側としても準備が、政府としても必要だと思うので、ある程度そういうのは、今すぐそれに全力を挙げるわけにはいかないので、ライフラインの確保などが大事ですが、ある程度は気持ちの準備はしておいてもらうということが迅速な対応には必要ではないかということは申し上げておきました。
question
産経新聞の豊田です。本日、安倍総理が被災者支援チームの立ち上げを指示されましたが、これまでの一連の政府の対応について、安倍総理のリーダーシップなど、評価をお願いいたします。
answer
今、申し上げたように、やはりある意味で、まさに幸か不幸かと申し上げるのですが、かなり経験の蓄積がある。こういう大規模な自然災害に対する対応が、そういうものの蓄積がかなりあって、それを活かせているのではないかという印象を現段階ではもっております。
question
産経新聞の豊田です。一方で、本日予定されていた安倍総理の北海道5区補選の応援を見送る判断をされましたが、これへの評価や補選への影響についてはいかがですか。
answer
これは、選挙は我々にとって大事であることは間違いありませんが、やはり今は迅速に政府を挙げて人命救助なりライフラインを確保していくということが一番大きいので、非常に残念ではありますが、やむを得ざることかなと思います。