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記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員連絡会後)

平成28年3月29日(火)10:36~10:51
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

谷垣 禎一幹事長

本日の役員連絡会ですが、高村副総裁からのご挨拶で、予算が成立する運びとなり、参議院のご努力に感謝申し上げる。後半国会はTPPが中心となるが、審議を通じて、日本経済がよくなっていくこと、一部不安のある人たちにはしっかり対策を取っていることをきちんと説明していくことが必要である。選挙が近くなると不安をあおる声が強くなるが、責任政党としてしっかりやっていこうということでした。
私(谷垣幹事長)からは、本日、参議院で予算が成立する運びとなったが、これまでの参議院のご努力に感謝申し上げたい。最後まで緊張感を持ってやっていこうということを申しました。また、衆議院選挙制度改革について昨日、議長の下で各党協議が行われた。わが党も較差是正については、2月の簡易国勢調査の結果に基づいて選挙区間較差が2倍未満となるように区画見直しを行う。それと同時に、将来2倍を超えることのないように深掘りというような配慮もしていく。定数削減に関しては、小選挙区定数を295から6削減、比例代表は180から4削減する。小選挙区の都道府県別定数の見直しについては、アダムズ方式による小選挙区の都道府県別定数の増減は平成32年の大規模国勢調査の結果に基づいて速やかに実現する、という3点を表明した。今後、各党間あるいは議長と各党で合意に向けた努力を行って、4月7日(木)に再度集まるということになったので、成案を得られるよう努力していきたい。それから、熊本県知事選挙では圧倒的な勝利を収めることができたが、この勢いを北海道5区補選に繋げていくために頑張ろう。それから最後に、昨日、役員会で安倍総裁が「長い間努力して勝ち得た信頼も、一朝にして損なうことがある。だから気の弛まないように、野党時代の苦労も忘れずに頑張ろう」ということを言われましたことを申しました。 佐藤国対委員長からは、TPPについて早期に審議入りできるよう努力していきたい。あとは本会議日程についてご報告がありました。
河村議運委員長からは、選挙制度改革について、昨日、各党に集まっていただいた。各党間、議長と各党で調整を進めて4月7日(木)に最終的な意見集約をしたい。そして法案化して今国会での成立を期したいということでした。
吉田参議院国対委員長からは、本会議日程、予算委員会日程について、本日は16時から本会議であるということと、各位のご協力で本日を迎えることができた。最後までしっかりやっていきたいというご報告でした。
溝手参議院議員会長、伊達参議院幹事長からも、同様の趣旨のお話がありました。加えて、伊達参議院幹事長からは、北海道5区補選の状況についてお話がありました。
茂木選対委員長からは、自公の参議院選挙における選挙協力について、基本合意をした。それから、熊本県知事選挙の結果について、また北海道5区補選について緊張感を持ってやりたいというご報告がありました。それから、民進党と共産党は参議院では協力をするが衆議院では協力をしないなど対応がばらばらである。政策理念で共闘していないのが明らかであるという意見の開陳がありました。
稲田政務調査会長からは、待機児童の提言をまとめた。子育ても含め分かりやすく説明する資料をつくりたいというお話でした。
鈴木総務会長代理からは、二階総務会長は訪米中であるが、本日は総務会を開くということでした。
木村広報本部長からは、報道機関の世論調査についてご報告がありました。

以上です。

質疑応答

question
NHKの瀧川です。予算について、本日夕方に成立する運びとなりましたが、この時期に成立させることができた意義と、成立後、政府にどのような対応を求めていきたいというお考えですか。
answer
当初から年度内に成立させるということを目標にしてやってきました。いわば予算は、4月1日から新年度ですから、それまでにつくるというのは当然のことではあるわけですが、本年は特に招集の時期が早かったので、また会期延長も非常に難しいという状況ですので、まずそのことにほっとしております。意義ということになりますと、予算の持つ意義を今さら申し上げる必要もありませんが、今、国際金融情勢、マーケット情勢などにやや不安感がないわけではないので、これについてはいろいろG20等でいろいろな協議もあるわけですが、やはりそれぞれの主要国がきちんとやることをまずやっていくということが大事ですね。だからわが党からすれば、今後、サミットでどのようなことを打ち出していくかは別としまして、まず予算をしっかり通し関連法案を通してそれを実施していくということが基本的に大事なので、それができたということですね。執行にあたっては迅速にこれを執行していくということに尽きると思います。
question
時事通信の越後です。予算が成立するわけですが、現下の経済情勢を鑑みまして、大型の補正予算の必要性があるとの声もありますが、幹事長の今のお考えをお願いいたします。
answer
少しこれから、サミットをどういうことで日本から発信していくのかというような議論も詰めておりますから、そういうものを見ながら今のような点も考えていくということですから、今、まだ「こういうことをします」と申し上げる段階ではないと思います。
question
テレビ朝日の村上です。予算が通ってこれから後半国会になりますが、参議院選挙を控えるなかで、同じ連立与党の公明党からは自民党内の弛みを指摘する声も挙がっています。後半国会に向けての幹事長の考える課題についてお願いいたします。
answer
弛みということと課題ということはどういう関連ですか。
question
テレビ朝日の村上です。心配なさっていることなどについてです。
answer
それは本日、安倍総理の言葉を再度、私は引用して申し上げたのも、やはり政治家の根本に立ち返りますと、私どもの発言は独りよがりの発言であっていいわけではない。できるだけその意味が誤解をされないように、そういう発言を選ぶ必要は公人としてあるだろうと思います。もっとも、私も時々自分でも何を今日は言ったのかよく分からないなということを申し上げていることがないとは言えないのですが、やはり人に誤解を与えるような表現は慎む、そういう根本に立ち返らないといけないと思います。
question
朝日新聞の笹川です。予算も成立して、選挙に向けた動きが強まっていくと思いますが、幹事長はかねて昨年の平和安全法制成立後に、「国民の間のイデオロギー的対立が強調された面があるので、これからは国民の統合のようなことを考えるべきだ」ということで、安倍総理もそれを信任されているかと思いますが、最近、参議院選挙に向けて「自公対民共」ということを自民党内で強調されていまして、逆に国民の間の分断というか対立を強調するような面が出てきているのではないでしょうか。
answer
やはりどちらかと言いますと、あのときの対立感をまだ、民進党になりましたが、引きずっておられる面はあるのだろうと思うのです。これは私もたびたび申し上げていることですが、人民戦線という言葉がありまして、私などは人民戦線という言葉を歴史の本でずいぶん読みました。人民戦線みたいな感じはいかがかね、というのは私にもあります。何も対立感をあおっているわけではなくて、茂木選対委員長がおっしゃるように、参議院選挙は政権選択の選挙でないから一点で結びついていく。しかし、衆議院は政権選択であるから協調しない、もしそうだとすれば、はなはだおかしいなとは私も思います。
question
東京新聞の木谷です。本日0時に平和安全法制が施行されました。国会周辺では反対の声を挙げる方がいらっしゃいましたが、国民の不安があるなかで施行されたことについて幹事長のお考えをお願いいたします。
answer
不安の残るということですが、今も申しあげましたが、無用なイデオロギー対立をあおったことの後遺症がまだあるのだろうというのが私の認識です。これはいろいろな議論があって、昨日もご質問をいただいたわけで、野党の法案を審議しないのか、昨年は拙速だったのではないかということがありました。216時間審議をして、野党3党の賛成も得てできたものですね。これをいまさら蒸し返すようなことは必要ないと私は思っております。それから昨日は北朝鮮の例えばミサイル等々について国民の理解が進んでいるということだけを申し上げましたが、もう少しやや整理をして申し上げれば、この法制は世界的にも相当支持された法制だと思っています。同盟国であるアメリカはもちろんですが、オーストラリアあるいはインド、東南アジア、それから欧州諸国、さらにはASEANやEUからも「こういった立法は必要である」という肯定的な評価をいただいているということがあります。それから、これができまして、日米の連携というのは向上したと私は思います。日米同盟が強化されたということ、このことはアメリカ政府あるいは議会でもそのような議論が行われていると聞いております。それに加えて、昨日申し上げた、北朝鮮がああいう長距離弾道ミサイルや核実験というものをやっている、そういう近隣の状況、グローバルなパワーバランスの変化、こういうことを考慮しましたときに、いたずらにこの法案の危機だけをあおるのはやはり一端を見て全体を見ない議論ではないかというのが、これはいろいろなお考えがあるでしょうが、私の感じはそういうことでございます。
question
時事通信の越後です。平和安全法制の成立にあたって賛同した野党3党が昨日、自公との間で協議が開かれまして、法案の附帯決議に書かれている、自衛隊の海外派遣に関する国会の関与の必要性について議論する場なのですが、この必要性についてどのようにお考えか、また今後、これをどのように具体化していくかについてお聞かせください。
answer
昨日、まだ始まったばかりですので、あれは参議院でこの法案を通すときに、3会派と自公が合意をしたということだろうと思います。そういう形ですので、まずは参議院の各会派で議論が始まるのだろうと思いますが、その議論の帰趨を見守ろうと思っています。
question
NHKの瀧川です。補正予算に関して、幹事長はある程度の規模のものが必要な経済状況になっているとお感じになっているのでしょうか。
answer
まだそこはこれから議論を整理していくことですから、私がまだ前のめりになっていう時期ではないと思っています。
question
日本経済新聞の田島です。北海道5区補選について、週末、下村総裁特別補佐がフジテレビの番組で、補選に敗北した場合、同日選は難しいのではないかという認識を示されましたが、幹事長としてのご見解をお願いします。
answer
私は、同日選や衆議院選挙については現在、口を利かないことにしておりまして、幹事長がああだこうだと言い出したら、それは仕方ないのではないかと思っているのですね。私は慎重なものですから、今は発言を差し控えるということです。