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記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員連絡会後)

平成28年3月25日(金)10:30~10:46
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

谷垣 禎一幹事長

本日の役員連絡会ですが、高村副総裁からのご挨拶で、民進党の人事が固まったようだが、恐れることはないが侮ることがないようにやっていこうということでした。
私(谷垣幹事長)からは、参議院の予算委員会について、本日は集中審議が行われているわけですが、今までも何度も言ってきたことですが、まさに年度末でもあり大詰めに来ているわけですので、最後まで緊張感を持ってやっていこうということを申しました。また、党則79条の規定に基づく新たな本部として、「人工知能未来社会経済戦略本部」を設置することにいたしまして、塩谷立先生に本部長をお願いする予定でおりますのでご了承いただきたいということを申しました。それから、選挙制度改革については、大島衆議院議長から「選挙制度に対する思い」という指針が示されましたので、この指針を踏まえて、28日(月)に各党の協議を行うことになった。成案を得られるよう努力していきたいということを申しました。それに加えまして、まさに年度末であり予算の大詰めであるので、緊張感を持ってやっていこうということを再度申し上げた次第であります。
佐藤国対委員長からは、TPP特別委員会が昨日、設置されたので、早期に審議入りできるように努力していきたいということでした。
河村議運委員長からは、選挙制度改革について、28日(月)に各党にお集まりいただくというご報告がありました。
西田参議院国対委員長代理からは、自民・民主国対委員長会談で来週の日程について協議中であるというご報告でした。
溝手参議院議員会長、伊達参議院幹事長からは、緊張感を持ってやっていきたいというお話がありました。加えて、伊達参議院幹事長からは、北海道5区補選について、いくつか宿題が残っているのでしっかりやっていきたいというお話がありました。
茂木選対委員長からは、一昨日、昨日と北海道に入ったということで、北海道5区補選について緊張感を持ってやっていきたい。また、自公の参議院選挙における選挙協力について、昨日、5名の推薦を決定した。また、公明党から31選挙区32名の推薦決定をいただいたというご報告がありました。
稲田政務調査会長からは、待機児童PTで提言を取りまとめて、本日、安倍総理に出す予定であるということでした。
二階総務会長からは、北海道5区補選についてしっかりやっていこうということでした。

以上です。

質疑応答

question
NHKの瀧川です。役員連絡会のなかで、二階総務会長から党内の弛みを指摘する、引き締めを幹事長に求めるような発言があったということですが、いかがですか。
answer
弛みというか、二階総務会長は志帥会でもいろいろ北海道5区対策は今、一生懸命検討しているのだが、せっかく派閥というものがあるのだから、各派にも少しその辺のことを動いてもらえという趣旨でしたので、副幹事長会議でもそのようなことを言いまして、少し各派にもそれぞれ取り組んでもらおうということです。
question
NHKの瀧川です。北海道5区補選対策としての対応を求める発言だったのですか。
answer
二階総務会長の趣旨はそういうことだったと思います。
question
時事通信の越後です。昨日、大西英男衆議院議員が北海道5区補選の応援に入られたときに、現地の巫女さんに対して不適切な発言をされたということを本人がおっしゃっているのですが、これに対するご所感と、何かしらの対処をされるのか、お願いいたします。
answer
私は、大西衆議院議員が何をおっしゃったのかというのは直接聞いておりませんのでよく分からないのですが、間接的にあるいは報道を通じて伺ったところによると、意味不明であって誠に不適切な発言だと思います。今、下村特命担当副幹事長に対応をしていただいているところであります。
question
時事通信の越後です。幹部の間でもこうした弛みや驕りなど不適切発言に関する引き締めが相次いでいるなかでの発言になりましたが、さらなる今後の党としての対応についてどのようにお考えですか。
answer
これは多分に個人の自覚に俟たなければならないところも多いと思います。全ての人が緩んでいるというわけではないと私は思っております。我々は公人でありますので、私人として言いたいことを言っていれば済むという立場ではありません。要するに公人の発言というのは、思いのたけを腹の底からぶちまけて「ああ愉快だった」と言えばそれで済むわけではなくて、やはり自分の発言が世間にどのように受け止められてどういう反応を持ってくるかということまで、全てが計算ずくだとまた皆さんに「思惑があって発言しているだろう」などと取られても困るのですが、やはり多少そういう配慮がなければ公人としての発言・行動としては不適切だと思いますので、そういう注意は喚起していかないと、いわば政治家の発言としてはいろはの「い」に属することだと思いますが、そういう注意は喚起して、また指導もしていかなければいけないと思います。
question
朝日新聞の笹川です。下村特命担当副幹事長に対応をお願いしているということですが、具体的な対応の中身についてお願いいたします。
answer
それは今、下村特命担当副幹事長に担当していただいていますので、そのうち報告があると思いますが、そういうことだと思います。
question
朝日新聞の笹川です。下村特命担当副幹事長が大西衆議院議員とお会いになってということになるのでしょうか。
answer
その辺もどうされるのか、下村特命担当副幹事長に今、お願いをしているということです。
question
日本経済新聞の田島です。選挙制度改革について、28日(月)に大島衆議院議長とお会いになって自民党の考えをお伝えになると思いますが、幹事長はかねてからアダムズ方式には問題点もあるというご指摘をされていますが、こういった問題意識をどのように法案で表現されていくお考えですか。
answer
それはこれからの詰めでもありますが、大島衆議院議長からああいう「選挙制度に対する思い」という指針が出まして、あの背景はやはり今まで伊吹元衆議院議長が佐々木先生の委員会に諮問され、伊吹、町村、大島と三代の議長の下でいろいろ議論をしてきていただいた。そういうことがあり、なかなか各会派で議論してまとまらなかったからあの調査会に諮問をしたという経緯を踏まえて、大島衆議院議長が何としてもまとめなければいけないという強い決意であれをお書きになったと思います。ですから私は、小異を捨てて大同につかなければいけないということでありますので、あそこに明確に「アダムズ方式」ということが書いてありますので、そういうことで我々は私どもの案も整理して28日(月)に臨みたいということであります。
question
日本経済新聞の田島です。指針に明記されたことを踏まえた場合に、アダムズ方式を修正する、あるいは将来見直しの余地を残すといったことはされるのでしょうか。
answer
その辺は今後の議論で、今、私が申し上げることではないのです。ただ、率直に申しますと、そういう大島衆議院議長の強い決意の下で「アダムズ方式」と言われたわけですから、私どももやはり最後は議長を中心に立法府というのは考えていかなければいけませんので、謹んでお受けするということなのですが、一つありますのは、いくつかの問題点というのは過去にも指摘してまいりました。もう一つの問題点は、つまりアダムズ方式という理解も、例えばこう言っては大変失礼ながら、皆さん方もアダムズ方式というものはどういうものなのかというのは徐々に理解が進んでおられる段階ではないかと現段階では思うのです。私も初めから、定義は読みましたが、定義の意味するところを理解するには相当、まだ完全に分かったのかどうかも分かりませんが、細田幹事長代行と議論しながら、私も当初よりは相当理解を進めたつもりであります。ただ一般にはまだなかなか、「アダムズ方式とは何なの」という人の方がむしろ普通ですよね。国会議員のなかでも必ずしも理解が進んでいるわけではない。ということになると、どこかでやはりそういうことをしっかり議論する機会がほしいなという気持ちはございます。それから、事はアダムズ方式だけではなくて、わが党の総務会などで今まで出てきておりますのは、これも繰り返し申し上げておりますが、このところは選挙をやると必ず違憲訴訟というのが起きるわけですね。いろいろな判断が出るわけですが、最高裁判所でも「違憲状態」というような判決が出て、さあそれにどう対応するかということに追われてきて、やっとその対応ができるとまた次の選挙でまた訴訟が起こるというようなことを繰り返してきておりますので、なかなか根本的なところまで振り返って議論するということができていないという不満感があることは事実です。やはり現実に最高裁判所から違憲状態という判断が示されているときに、あまり根本的な議論をし始めてしまうとなかなかまとまらなくなってしまうという現実的な事情もあって、とにかく今の状況を乗り越えるにはどうしたらいいかということを繰り返してきたという反省もあります。そうなりますと、結局どこかでもう違憲状態という判決はこれで乗り越えられるだろうというところまでやって、その後に抜本的な議論をしていく必要もやはりあるのだろうと私は思います。それがこういう議論をしているときだけ「やはりそうだよな」ということになって、一応案ができると忘れてしまうということではいけないので、それをどういう形で表現していくかということは、大島衆議院議長にも少しその辺はお願いしたいと思っておりますし、また各党でもそういうことを少し議論できればと思っている次第です。
question
日本経済新聞の田島です。抜本的な議論をするための議論の場を国会内につくるというイメージなのですか。
answer
大島衆議院議長が今、いろいろお考えのところにあまり先回りして申し上げてもいけないと思いますが、抜本的ということになりますと、単に衆議院だけというわけではいかないかもしれません。衆参の役割分担は何なのだということも踏まえて考えますと、衆参それぞれやはり役割分担に相ふさわしい選挙制度というのがあるのかないのか、ここも難しいところですが、あるのかもしれません。ただ参議院も、この間の合区というものに対して参議院のなかでも必ずしも満足があるわけではないですから。ただ、その選挙がまだ実際にやってもいないのにもう一回「根本的なことを考えろ」と言っても、参議院も今、そのゆとりはなかなかないかもしれません。そういうことも踏まえてどうしていくのかというのは、なかなか難しい議論ではあるのですが、思いとしてはそういうことがあることは事実です。
question
テレビ朝日の村上です。27日(日)に民進党が結成されますが、執行部が若手の山尾政調会長になるなど刷新されますが、幹事長のご所感をお願いいたします。
answer
この問題での私の所感は判で押したように同じことを繰り返しているのですが、民主党と維新の党が一緒になったということは、一度別れた方たち、ここを見ればいろいろな方がいらっしゃるが、一度別れた方たちがまたもう一回一緒にやろうと言っておられるわけですね。そうすると、一回別れたのにもう一回一緒にやろうというのは、別れるには別れる理由があったと思うのです。それがまたご一緒になっておやりになろうというにはやはりそれなりの理由もあろうと思いますが、その理由を鮮明にされるということがやはり何よりも肝要なことではないかと思います。つまり、新しい民進党という党がいかなる性格の党であって、日本国をどちらの方に引っ張っていき、国民のために何をやろうとしているところなのかということを鮮明にされるのは、他党からはなはだ僭越なことを申し上げますが、我々の目からしますと、一にも二にも肝要なことはそのことではないかと思っています。
question
フジテレビの津秋です。乙武洋匡氏の国政進出の動きが取り沙汰されるなかで、女性問題も取り沙汰されています。自民党候補として乙武氏を擁立する見通しについてお願いいたします。
answer
今、「取り沙汰」とおっしゃいましたが、取り沙汰されているなかで急に自民党候補と言われましても、なかなかお答えがしにくくございます。