記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員連絡会後)

平成28年3月15日(火)10:30~10:42
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

谷垣 禎一幹事長

本日の役員連絡会ですが、高村副総裁からのご挨拶で、民間の経済社会であれば、評判が悪くなったら離合集散して名前を変えるという会社があっても相手にされないが、政治の世界においては、「新しければ何でもいい」という人たちがいることも事実なので、油断することはできない。気を引き締めてやっていこうということでした。
私(谷垣幹事長)からは、予算委員会について、参議院で今、精力的に審議を進めていただいているが、引き続きよろしくお願いしたい。また、予算関連法案や日切れ法案の処理も、年度末のいろいろ厳しい日程だが、国対の方でよろしく対応していただきたいということを申しました。それから、昨日、大島衆議院議長に呼ばれまして、細田幹事長代行、逢沢選挙制度調査会長と伺って、選挙制度改革について意見交換をした。大島衆議院議長から、各党の考え方は聴取したので、次の段階へ進むために自民党の考え方を今週中に集約してほしいということでありました。我々からは、アダムズ方式の問題点などを指摘させていただいたところで、今週に平場の会議を開きまして、自民党の考え方をもう少し煮詰めていくということを申しました。また、13日(日)の党大会について、それぞれがいろいろお力を合わせてくださって、3500名の参加者をいただいた。参議院選挙必勝に向けた決意を共有できた大会となったことに御礼申し上げる。まずは、現在行われている熊本県知事選挙、そして4月の北海道5区補選でしっかり勝利して参議院選挙に向けて弾みをつけていこうということを申しました。
佐藤国対委員長からは、本会議日程についてと、日切れ法案の処理に全力を挙げたいということでした。
河村議運委員長からは、選挙制度改革について党内の取りまとめをよろしくお願いしたいということでした。
吉田参議院国対委員長からは、本会議日程と予算日程についてお話があり、苦しい局面もいろいろあるというお話でした。
伊達参議院幹事長からは、党大会お疲れ様でしたということと、北海道5区補選についてご報告がありました。
茂木選対委員長からは、熊本県知事選挙の状況、北海道5区補選についての状況のご報告がありました。
稲田政務調査会長からは、待機児童特命チームを設置して早期に提言をまとめていくということでした。
二階総務会長からは、参議院選挙で勝つことが第一なので全党一致して頑張っていこうというお話がありました。
木村広報本部長からは、「The Jimin NEWS」の発行について、また報道機関の世論調査についてご報告がありました。
細田幹事長代行からは、17日(木)15時から選挙制度改革問題統括本部・選挙制度調査会合同会議を開く。議題は「アダムズ方式について」であるということでした。

以上です。

質疑応答

question
共同通信の小笠原です。選挙制度改革、昨日の大島衆議院議長との会談後、幹事長は「アダムズ方式には問題点がある」と指摘されたうえで、今後について「もう少し具体的に良し悪し、問題点を詰めていく機会が欲しい」とおっしゃられました。ただ「それは先の話」ということでしたが、この意味について教えてください。
answer
これはまだ話が完全に整理できたわけではありませんで、要するにアダムズ方式というものは、佐々木調査会がそういう提案をされたわけですが、その中身についての良し悪しとか利害得失というものは、一応それが佐々木調査会の前提だという形では議論があるのですが、その中身の良し悪しというか問題点については議論が行われていないのが実情ではないかと私は思います。いろいろわが党で議論しておりますといくつか問題点もあるわけで、私はどんな選挙制度も完ぺきなものはないと思います。どんな選挙制度の仕組みを取っても問題点はあると思いますので、完璧を期そうと思ったら結局制度が立てられなくなってしまうというところがありますから、どこかでは呑みこむということも必要だと思いますが、全然そういうことは議論しないで、「そういう前提だからそれで」というのもいかがなものかということを申し上げているわけです。
question
共同通信の小笠原です。アダムズ方式に問題点があるとすれば、今後、先々にわたって議論する場が必要だというお考えなのでしょうか。
answer
それも別に煮詰まった議論ではないのですね。ですから、一気にぱっとアダムズ方式だということで決めてしまうのか、あるいは何年か後にそういうものを中心にというか、もう少し何かするのか、いろいろな考え方があると思います。まだ私たちも頭打ちで決めようというわけではありません。
question
時事通信の越後です。北海道5区補選について、告示まで1か月となりましたが、情勢分析についてお願いいたします。
answer
なかなか厳しい戦いをしていると思います。北海道でもまさにいわゆる共産党を含めた形での統一候補ということでやっておられますので、おそらくそのことが今後、参議院選挙までにらんでも、この動向が野党の基本的な戦略を左右するものになってくると思いますから、そういう意味でも極めて緊迫した情勢だろうと思っています。
question
時事通信の越後です。今後の戦い方と幹事長ご自身の選挙入りも含めた応援態勢についてお願いいたします。
answer
前も申しあげたことがあると思いますが、各地域でそれぞれ盛り上げを順次週末やっているというようなことがあって、そこには東京からも応援弁士を派遣するということですね。それから本日の伊達参議院幹事長のご報告を聞きますと、一番激戦区と言われているのが厚別市ですかね。そういうところをどのようにやっていくのかというようなことも今、いろいろ選対でお考えだろうと思います。私自身もどこかで入って応援をしたいと思っておりますが、これから年度末等々の時期ですので、全体のカレンダーをよく見ながら決めていきたいと思います。
question
日本経済新聞の田島です。選挙制度改革について、17日(木)の合同会議の位置づけについて、議題が「アダムズ方式」についてということですが、これはアダムズ方式についての意見を聞く場なのか、それとも党としてのアダムズ方式に対するスタンスを固める場なのか、いかがでしょうか。
answer
これはもう少し持ち方もよく検討しなければなりません。ただ、わが党でもアダムズ方式というもの自体はほとんど議論されたことはないのですね。ですから、そういう辺りをまずやはりほぐしていかなければ、皆「アダムズ方式とは何だ」と言われても「よく分からない」、結論としてそれが7増13減とか9増15減とかいうことを言われても、アダムズ方式というのは果たして何者なのかということもそんなにまだ理解が深まっているとも思いにくいところはありますので、まずはということではないでしょうか。
question
日本経済新聞の田島です。今後、党内の議論を続けていくということですが、幹事長としては月内の決着に向けて努力していくということに変わりはないということですか。
answer
それはそうです。やはり長い間の懸案ですし、自民党が第一党でありますから、やはり自民党がどういう対応をしていくかということが物事の帰趨を決めますので、しかし逆に言えばそれだけ自民党にほかの党よりも負荷も重いということです。
question
NHKの瀧川です。17日(木)の合同会議で煮詰めていくということですが、そこで党の考えを整理してまとめるということではないのでしょうか。
answer
その辺は、党の考え方と言っても、もうワンポイントで「これである」と、「1ミリもそこから動かすわけにはいかない」と言ったら、「あとは俺についてこい」と言うしかなくなるわけでしょう。そういう方式で臨めという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、大勢各党各会派いろいろありますから、多少はやはりそういう視野もなければ、ピンポイントでこれと言われてもなかなか後が大変ですよね。その辺はどういう議論をしていくかまだやってみなければ分かりませんし、事前にやはりある程度幹部で少し協議をする必要はあると思います。
question
NHKの瀧川です。幹事長としては、安倍総理が繰り返し答弁されている「アダムズ方式を中心に、その枠内でまとめる」という考えに変わりはないということですか。
answer
それが一番基本ですよね。