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記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員連絡会後)

平成28年2月26日(金)10:30~10:45
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

谷垣 禎一幹事長

本日の役員連絡会ですが、高村副総裁からのご挨拶で、予算は3月1日(火)に衆議院を通過する見通しだが、予算関連法案などがあるので引き続き緊張感を持ってやっていこうということでした。
私(谷垣幹事長)からは、衆議院の予算審議は出口が見えてきた。これは予算委員会の現場、あるいは国対が相当頑張っていただいて、心から御礼を申し上げる。しっかり参議院に送っていきたいので、最後まで緩みのないように気を引き締めていこうということを申しました。また、選挙制度改革について、一昨日、選挙制度改革問題統括本部・選挙制度調査会合同会議を開いて、わが党の案についてご議論いただいて、この案で与党協議に入ることをご了解いただいた。加えて本日、簡易国勢調査速報値が出ましたが、その結果を踏まえた具体的な案を作って、来週、もう一度会議を開催するのでよろしくということを申しました。それから、京都3区補選の対応ですが、明日、私が京都にまいりまして、京都府連や京都3区関係者等と協議をしようということにしております。
佐藤国対委員長からは、自民・民主国対委員長会談で、3月1日(火)に予算と関連法案を参議院に送付することで合意した。それから、29日(月)はエジプト大統領の国会演説がある。それから、予算委員会は29日(月)に集中審議、そして3月1日(火)に締めくくり総括質疑、採決だというご報告がありました。
河村議運委員長からは、本会議の日程と、選挙制度関連についても、わが党も来週、またきちんとまとめるので、それらを見ながら大島衆議院議長からいろいろお話があるだろうというようなご報告でした。
吉田参議院国対委員長からは、衆議院から予算送付されれば、3月2日(水)から審議入りをしていくということでした。
溝手参議院議員会長、伊達参議院幹事長からも、いよいよ参議院の番となるのでしっかりやっていくということでございました。また伊達参議院幹事長からは、北海道5区補選の打ち合わせを本日、やるということで、私も今、それに出てまいりました。
茂木選対委員長からは、参議院大阪選挙区について、外務省におられた松川るい氏の公認手続きを行う。そして、45選挙区中44選挙区、47名の擁立となる。45選挙区というのは合区があったのでそうなったということであります。それから、北海道5区補選については、しっかりやろうということであります。
稲田政務調査会長からは、TPP関連法案について、来週、合同会議に諮るということでした。
細田幹事長代行からは、選挙制度改革について、国勢調査の速報値には外国人も入っているので確定値で最終的には整理をしなければいけない。憲法上の要請は2倍を超えないようにすること、そのうえで定数10削減をしていくというお話がありました。

以上です。

質疑応答

朝日新聞の笹川です。選挙制度について、先ほど国勢調査の速報値が出ましたが、これにアダムズ方式を当てはめますと、9増15減ということになりました。この結果が具体的に出たことで各党の協議に与える影響について幹事長はどのようにお考えでしょうか。
各党どうお考えか私も十分承知しておりませんので、よく協議をしていかなければなりません。他の党にどのような影響を与えるかはちょっと今のところ諮りかねております。
東京新聞の木谷です。9増15減というと、7増13減からさらに減る選挙区で福島県と山口県が新たに含まれるということになっていますが、15減するということはなかなか難しいというご認識ですか。
私どもは結局、答申の基本構造は、要するに県間調整というのは本調査のときに行う。ですから平成32年国勢調査のときに行う。それから、5年ごとにはやはり1対2を超えないように、それを都道府県のなかの線引きで行うという論理と理解しております。そういう基本的な考え方に立っておりまして、5年ごとに県間調整までやるとなると、移動というものが非常に頻繁に起きますので、選挙区と候補者・代議士とのつながりという点でいかがなものかという論理がおそらく背景にあるだろうと思います。ですから、そういう前提のもとに理解をしておりますので、今までと基本的な考え方が変わるわけではありません。
日本経済新聞の田島です。連立与党の公明党の主張に沿うと、今国会で9増15減のための法改正をするということになりますが、その実現可能性についてはどのようにお考えでしょうか。
これはこれからまた公明党と話をしなければいけないと思います。
NHKの瀧川です。今回の国勢調査では、当初言われていた7増13減から対象を拡大することになりましたが、これについての党内の議論への影響についてどのようにお考えですか。
我々は基本的に今すぐアダムズ方式ということではないのだというように答申を読んでおりますので、基本的にそういう前提のもとで今後も議論していくということではないかと思います。
京都新聞の高橋です。京都3区補選について、京都府連は府連独自の候補を擁立したいということですが、これについて幹事長はどのようにお考えでしょうか。
いろいろ協議の過程ではいろいろな表現があるのはこの世界の常ですから、一つひとつの議論に全部丁寧に答えているとなかなか先が見えなくなってしまうということがあるのではないでしょうか。
京都新聞の高橋です。仮に候補者が出なかった場合に、京都3区の有権者や支持者に選択権自体が奪われるという声もあると思いますが、その辺りについてはいかがですか。
そういう面もそれは確かにありますね。しかし、やはり全体のいろいろな流れも見ていかなければいけないということではないかと思います。
読売新聞の天野です。明日、幹事長は京都へ行かれるということですが、明日で何かしらの一区切りということになるのでしょうか。
何らかの意味はまだよく分かりませんが、行ってやはり一歩進めなければね、とは思います。
朝日新聞の笹川です。京都3区補選の候補者をどうするかということについては、「近々に結論を出したい」と幹事長はおっしゃっていたと思いますが、ここまで長引いている要因についてどのようにお考えでしょうか。
一刀両断でやるより「まあそういうことかな」とお互いに納得した方がいいということですよね。
朝日新聞の笹川です。その納得が明日、得られるかどうかについてはいかがですか。
いろいろなことを考えなければいかんということです。
日本経済新聞の田島です。自民党が目指す10削減について、今回の調査結果が出て、対象が青森県、岩手県、三重県、奈良県、熊本県、鹿児島県となりましたが、この受け止めと、対象となる県の方にどのように理解を求めていくお考えでしょうか。
これはこれから具体的にそうすると選挙戦をどうしていくかということになりますので、その調整をしっかりやっていかなければいかんということではないでしょうか。
テレビ朝日の白川です。公明党との協議について、公明党はアダムズ方式の導入を主張していて、自民党はそれとは異なる案を示していますが、話し合いをしていくなかでは自民党案について理解してもらえるよう努力していくということでしょうか。
自民党案を理解してくれなくていいというわけにはいかないですよね。そう思います。
テレビ朝日の白川です。アダムズ方式ではないということの趣旨を説明するということですか。
話し合いというのは、それぞれどこに最後持っていくかは、それぞれいろいろ見方はあると思いますが、やはり合意点を見つけるように努力をするということですね。
NHKの瀧川です。公明党は自民党との協議自体に慎重ですが、どう理解を求めていくお考えですか。
そうは言っても、連立を組んでいるわけですから、いろいろ話をしていくということではないでしょうか。
フジテレビの津秋です。本日、民主党と維新の党が正式に合流する見通しで、合流すれば150人を超える政党になると思います。「民主」という言葉を新しい党名に入れるかどうかについても調整が続いていますが、その辺りも含めて合流の動きについて幹事長のお考えをお願いいたします。
参議院でもそうですが、今の衆議院の選挙制度は特に小選挙区が中心になっていますから、そういうときに野党が分裂をしていたらなかなか与党に勝てないという危機感を野党の方々が持たれるのは、それはもっともなことだろうと思います。今までの例を見ましても、細川政権というのは8会派の連立でした。その細川政権が崩れた後、どうやって8会派を一つの政党にしていくかという試行錯誤が繰り返されて、おそらくそういうインセンティブがはたらく基本的な事情は、あれはもう20数年前ですが、現在も変わっていないのではないかと思います。ですから、そういう動きが出てくること自体は不思議なことではないと思いますね。ただ、結局のところ維新の党と合流する、それから生活の党にも呼び掛けているようですね。ということは結局、「一度ばらばらになってしまったがもう一度元の民主党でまとまろうよ」という話のようにも見えるわけです。そうすると、「なぜ分裂したのがまた一緒になったのですか」というには、やはりそれなりの明晰な論理が必要なように私には思えます。私の見るところ、民主党が政権末期にバラバラになったのは、「自分たちの政党は自民党に取って代わって政権を取るのだ」こういう強いアイデンティティは、彼らはかつて持っていたと思うのです。では取った後何をしていくかというアイデンティティが明確ではなかったから分裂したと私は見ております。民主党の方々がどのように見ておられるかは存じませんが、我々はそう見ているわけですね。そうすると、また再結集するときに同じことの繰り返しでは進歩がないねと私は思います。ではどういうアイデンティティを持ってやっていこうとされているのか。特に今回、再編の関係には立っておりませんが、共産党の協力を得ながら野党統一候補を作って参議院選挙に臨もうとされているように見えますので、そうなるとますます「アイデンティティは何なのだろう」と私は思います。やはりそこが問題ではないでしょうか。